特殊世界設定
『ファフニールの騎士』
禁術『血の契約』の伝説
18世紀中期、霧の魔物及び魔法使いの誕生から四半世紀ほどが過ぎた頃、魔法使い「アイラ・ブリード」がとある三段詠唱による魔術を構築した。
この魔法は、日に日に力を増幅している霧の魔物に対抗するために開発された魔法であるのだが、この魔法の威力と引き換えに支払う代償が余りにも大きく、
術者自らがその魔法を禁術指定したのだ。その術式は以下の通りである。
この魔法は、日に日に力を増幅している霧の魔物に対抗するために開発された魔法であるのだが、この魔法の威力と引き換えに支払う代償が余りにも大きく、
術者自らがその魔法を禁術指定したのだ。その術式は以下の通りである。
①『リミッター解除』
この術式は、術者の身体能力を限界まで向上させ、自身の心身の崩壊のリスクと引き換えに強固な肉体を得る術式である。
この術式自体は禁術ではなく、今日でも多くの魔法使いに使用されている。だが、このファフニールの儀式を行う者は、その能力をただ一度の戦闘のために用いる。
そのため、このリミッターの開放に限度はなく、この魔法を発動した時点で術者の死亡が確定するほどの力の開放が行われるのだ。
この術式は、術者の身体能力を限界まで向上させ、自身の心身の崩壊のリスクと引き換えに強固な肉体を得る術式である。
この術式自体は禁術ではなく、今日でも多くの魔法使いに使用されている。だが、このファフニールの儀式を行う者は、その能力をただ一度の戦闘のために用いる。
そのため、このリミッターの開放に限度はなく、この魔法を発動した時点で術者の死亡が確定するほどの力の開放が行われるのだ。
②『血の契約』
この術式は、自身の血液を操作し、血液を介した攻撃及び、相手の組織・生命力を吸収することができるようになる。そのような術式である。
この魔法をもし生きている動植物に使用した場合、他者の生命を消費し活動、永久に生きながらえる事すら、理論的には可能となる、
いわば『吸血鬼』を創り出す術式である。
だが、この術式の使用対象はあくまで「霧の魔物」である。この術式を用い、霧の魔物に攻撃を行った場合その魔物の組織、つまりは『霧』を吸収し、
その霧を用い更に強力な術式を発動することができる。
だが、その代償はすなわち『自身が霧の魔物となる』ことである。
この術式は、自身の血液を操作し、血液を介した攻撃及び、相手の組織・生命力を吸収することができるようになる。そのような術式である。
この魔法をもし生きている動植物に使用した場合、他者の生命を消費し活動、永久に生きながらえる事すら、理論的には可能となる、
いわば『吸血鬼』を創り出す術式である。
だが、この術式の使用対象はあくまで「霧の魔物」である。この術式を用い、霧の魔物に攻撃を行った場合その魔物の組織、つまりは『霧』を吸収し、
その霧を用い更に強力な術式を発動することができる。
だが、その代償はすなわち『自身が霧の魔物となる』ことである。
③『生命力転換』
この術式は、自身の残る生命力を、現在の傷の治療や精神力に転換し、寿命を減らす代わりにその寿命分のエネルギーを用いることができるものである。
この術式は、自身の残る生命力を、現在の傷の治療や精神力に転換し、寿命を減らす代わりにその寿命分のエネルギーを用いることができるものである。
アイラ・ブリードが過去に発案し、そして自らの手で封印した魔法、それはこの三段術式を全て発動することで
『霧の魔物を吸収し、自身の肉体の枷を外すことで最強の力を得、生命力の尽きるまで霧の魔物を討滅し、そして自身の生命力を消費しきり、
人間としての核を失わせ自身が霧の魔物となる前に死亡。霧を分散させ魔物の襲撃を食い止める』ことであった。
『霧の魔物を吸収し、自身の肉体の枷を外すことで最強の力を得、生命力の尽きるまで霧の魔物を討滅し、そして自身の生命力を消費しきり、
人間としての核を失わせ自身が霧の魔物となる前に死亡。霧を分散させ魔物の襲撃を食い止める』ことであった。
欧州ではこの術式の影響が甚だしく、自身の肉体を捧げることで大規模な魔物の襲撃を護るその忠誠心の賜物として護国の騎士となった魔法使いに爵位を捧げる習わしができた。
このことから、魔法使いの騎士制度が誕生したとの説が現在の通説である(諸説あるが、その諸説の多くは術者がこの術式を歴史から隠すために流した風説である。その風説が主流であったとしても、その噂の流布者の思うとおりであるだろう)。
だが、この特攻の術式を発動した中で、唯一例外がいたのだ。
そのものは、フィンランド北東部に位置する『ハイ・ラガード公国』生まれの魔法使いであった。
その魔法使いは英国に騎士として赴き、ある魔物の大規模な襲撃の際、三段術式を発動。自身を魔物と化し、迫りくる魔物を殲滅した。
東雲アイラ(アイラ・ブリード)もその際の戦闘に参加していたが、彼女は以下のように語る。
『あの男は確かに竜の魔物を喰らい、術式を確かに発動させおった。じゃが、霧が全て晴れた後に妾が奴の遺品を回収しようとしたら、なんとその男が立っていたのよ。
じゃから妾はその時の王にこう報告した。「竜の血肉を喰らい、不死の力を得たもの、ファフニールの騎士が現れた」とな。
実際あの男は特殊な身体になったみたいで不老不死となりおったのじゃ。まあ妾もそうじゃし?仲間ができたと喜んでたのだが、ふらりと姿を消してしまったわ。
今もどこぞで生きておるといいがのう・・・』
その、東雲アイラが話していた人物が何故生存したのかを尋ねられるとこう答えたのだという。
「私の国には、この王宮よりも大きく、天にも届く大樹ユグドラシルがある。その世界樹の麓で育った中で世界樹の力を授かったのだろう」と。
このことから、魔法使いの騎士制度が誕生したとの説が現在の通説である(諸説あるが、その諸説の多くは術者がこの術式を歴史から隠すために流した風説である。その風説が主流であったとしても、その噂の流布者の思うとおりであるだろう)。
だが、この特攻の術式を発動した中で、唯一例外がいたのだ。
そのものは、フィンランド北東部に位置する『ハイ・ラガード公国』生まれの魔法使いであった。
その魔法使いは英国に騎士として赴き、ある魔物の大規模な襲撃の際、三段術式を発動。自身を魔物と化し、迫りくる魔物を殲滅した。
東雲アイラ(アイラ・ブリード)もその際の戦闘に参加していたが、彼女は以下のように語る。
『あの男は確かに竜の魔物を喰らい、術式を確かに発動させおった。じゃが、霧が全て晴れた後に妾が奴の遺品を回収しようとしたら、なんとその男が立っていたのよ。
じゃから妾はその時の王にこう報告した。「竜の血肉を喰らい、不死の力を得たもの、ファフニールの騎士が現れた」とな。
実際あの男は特殊な身体になったみたいで不老不死となりおったのじゃ。まあ妾もそうじゃし?仲間ができたと喜んでたのだが、ふらりと姿を消してしまったわ。
今もどこぞで生きておるといいがのう・・・』
その、東雲アイラが話していた人物が何故生存したのかを尋ねられるとこう答えたのだという。
「私の国には、この王宮よりも大きく、天にも届く大樹ユグドラシルがある。その世界樹の麓で育った中で世界樹の力を授かったのだろう」と。
世界樹「オリジナル」ユグドラシルの恩恵と七騎士の名家
世界樹ユグドラシルとは、霧(あるいは、霧以外の宇宙生命体)による侵略の抗体として生み出された(あるいは、別の善の地球外生命体による協力を得た)超巨大生命体の一種である。
世界樹のオリジナルは元々3つ存在していたが、現在人間が立ち入るところで存在している世界樹はハイ・ラガードのオリジナルのみであり、世界樹の生み出す生命の恵みの恩恵を受けられたのもハイ・ラガードのみである。
※残りのオリジナル『タルシス』は南半球の汚染地域に、『アーロモード』は南米沿岸の都市にあったが、魔物の攻撃により沈没。海底都市となり、それぞれ外部からの侵入が不可能となった。
世界樹のオリジナルは元々3つ存在していたが、現在人間が立ち入るところで存在している世界樹はハイ・ラガードのオリジナルのみであり、世界樹の生み出す生命の恵みの恩恵を受けられたのもハイ・ラガードのみである。
※残りのオリジナル『タルシス』は南半球の汚染地域に、『アーロモード』は南米沿岸の都市にあったが、魔物の攻撃により沈没。海底都市となり、それぞれ外部からの侵入が不可能となった。
初代ファフニールの騎士はハイ・ラガード公国に住む中で世界樹の多大なる恵みの中で生まれ育った人間であったため、
世界樹の生み出す一般的な生命を凌駕する生命力を有し、何らかの作用を起こし霧の魔物と変貌せず、新たな生命体になったと考えられたのだ。
だが、その後貴族たちが同様に世界樹の恩恵を受けようとしたが、その試みは失敗に終わった。
世界樹に生える食物を摂取しようと、世界樹の麓で育てられても、初代ファフニールの騎士と同様の効果を得られる騎士はおらず、
効力のないことに気が付いた貴族たちが順々にハイ・ラガードを離れ、血の契約の魔法の存在自体も薄れつつあった。
世界樹の生み出す一般的な生命を凌駕する生命力を有し、何らかの作用を起こし霧の魔物と変貌せず、新たな生命体になったと考えられたのだ。
だが、その後貴族たちが同様に世界樹の恩恵を受けようとしたが、その試みは失敗に終わった。
世界樹に生える食物を摂取しようと、世界樹の麓で育てられても、初代ファフニールの騎士と同様の効果を得られる騎士はおらず、
効力のないことに気が付いた貴族たちが順々にハイ・ラガードを離れ、血の契約の魔法の存在自体も薄れつつあった。
だが、その中でも欧州の一部には血の契約を覚え、自らの命を犠牲に民や国を護る貴族たちがいた。
その者たちはそれぞれ別の国にいながらも互いにファフニールの騎士の伝説を解明しようとし、そして
『ファフニールの騎士は、騎士とは別に、世界樹の生命力を別の物質に変換し、騎士に譲渡する術式を持つ存在がいた』
ということに気が付いたのだ。その術式は始祖十家のように一族の血に受け継がれており、イングランド北部にある『カレドニア公国』の王族、その中でも女性の魔法使いのみに発現する魔法であったのだ。
その『印の娘』と呼ばれる魔法使いが一度のみ発動できる儀式術式、その術式を受けた魔法使いは初代のように不老不死とまではいかずとも、絶大な力と、霧に数日の間浸食されずに戦い続けられる生命力を有し、欧州全土の魔物を討滅し霧散する事も可能な力を得た。
その者たちはそれぞれ別の国にいながらも互いにファフニールの騎士の伝説を解明しようとし、そして
『ファフニールの騎士は、騎士とは別に、世界樹の生命力を別の物質に変換し、騎士に譲渡する術式を持つ存在がいた』
ということに気が付いたのだ。その術式は始祖十家のように一族の血に受け継がれており、イングランド北部にある『カレドニア公国』の王族、その中でも女性の魔法使いのみに発現する魔法であったのだ。
その『印の娘』と呼ばれる魔法使いが一度のみ発動できる儀式術式、その術式を受けた魔法使いは初代のように不老不死とまではいかずとも、絶大な力と、霧に数日の間浸食されずに戦い続けられる生命力を有し、欧州全土の魔物を討滅し霧散する事も可能な力を得た。
そして、諸国の貴族とカレドニア公国、そして大英帝国は協議の上以下の契約を行うこととなった。
『欧州にある七貴族は、印の娘が術式を行える時が来た際、その七家の中で最も優秀な魔法使いをファフニールの騎士に選ぶ』
『儀式を受けた騎士は、大侵攻発生等の有事の際、血の契約を発動し、欧州全てをその命を捧げ護る』
『その代わり、七貴族に対しては英国王による爵位を認め、その代のファフニールの騎士を選出した貴族家は、英国貴族院議長職に就任し次代ファフニールの騎士指名の際の進行役とする』
『ファフニールの騎士の契約を行い続ける限り、英国王の権限により、カレドニア公国の独立、維持を認めるものとする』
この契約により諸国において一定の地位を得た貴族たちを『七騎士の名家』と呼んだ。
現在の七騎士は
フランス、ドイツ、ノルウェー、ギリシャに英国の3家で構成されているが、過去にはカレドニア公国のジェルウェーズ家という貴族が七騎士として存在しており、過去の儀式の失敗により廃嫡されている。
『欧州にある七貴族は、印の娘が術式を行える時が来た際、その七家の中で最も優秀な魔法使いをファフニールの騎士に選ぶ』
『儀式を受けた騎士は、大侵攻発生等の有事の際、血の契約を発動し、欧州全てをその命を捧げ護る』
『その代わり、七貴族に対しては英国王による爵位を認め、その代のファフニールの騎士を選出した貴族家は、英国貴族院議長職に就任し次代ファフニールの騎士指名の際の進行役とする』
『ファフニールの騎士の契約を行い続ける限り、英国王の権限により、カレドニア公国の独立、維持を認めるものとする』
この契約により諸国において一定の地位を得た貴族たちを『七騎士の名家』と呼んだ。
現在の七騎士は
フランス、ドイツ、ノルウェー、ギリシャに英国の3家で構成されているが、過去にはカレドニア公国のジェルウェーズ家という貴族が七騎士として存在しており、過去の儀式の失敗により廃嫡されている。
前任のファフニールの騎士はイギリスのポートマン家から排出されており、10年前の第六次侵攻の際、ファフニールの騎士としてその命を捧げた。そのため、シナリオ開始時期にはファフニールの騎士がおらず、次の印の娘及びファフニールの騎士候補が育つまでポートマン家が議長職を勤めていたが、第七次侵攻が勃発。ファフニールの騎士がいない状態で侵攻の対処に追われ、各家それぞれが損害を受けた。
そこで、ポートマン家が侯爵位を返上。任期を繰り上げ、本来議長職はファフニールの騎士の選出を行えないが、スコットランド北部の戦闘民族、ハイランダーを養子に加え入れ七家によるファフニールの騎士選出が行われることとなった。
そこで、ポートマン家が侯爵位を返上。任期を繰り上げ、本来議長職はファフニールの騎士の選出を行えないが、スコットランド北部の戦闘民族、ハイランダーを養子に加え入れ七家によるファフニールの騎士選出が行われることとなった。
特殊世界設定 『霧崎一族』
この世界には、始祖十家とは別に、我妻家より独立した『霧崎家』という一族が存在する。
彼らは、始祖十家自体を名乗ることはないものの我妻の血を引く彼らは我妻と同等の魔力を有し、魔法使いを多く排出している。
彼らは、始祖十家自体を名乗ることはないものの我妻の血を引く彼らは我妻と同等の魔力を有し、魔法使いを多く排出している。
だが、霧崎の始祖十家と大きく異なる点は霧崎家という一族は、魔法の発展のために非人道的な行為を用いることである。
『魔法使いは一般人とは多く離れている。
上位種である我らは一般人に属するよりも魔法使いとしての質の向上を目指すべきだ』という、ライ魔法師団に近しい考え方を有しており、『血統遺伝』という考え方を信じている。
『魔法使いは一般人とは多く離れている。
上位種である我らは一般人に属するよりも魔法使いとしての質の向上を目指すべきだ』という、ライ魔法師団に近しい考え方を有しており、『血統遺伝』という考え方を信じている。
この血統遺伝というのは即ち『強い魔法使い同士が子を交合えば、より強い魔法使いが生まれる。異なる魔法を使うものの子はその属性を併せ持つことが出来る』という考え方だ。
そのため、霧崎においては一夫多妻、一族内の結婚が認められている。
そのため、霧崎においては一夫多妻、一族内の結婚が認められている。
また、霧崎一族は現在数百人の人間で構成されているが、この一族は魔法使いが多く居る反面、魔法使いとして覚醒できなかったものに関しての当たりが強く、『子供が魔法使いに覚醒しないのは、親の魔法使いとしての能力が低い』とみなされ一家全員に対して村八分のような措置が与えられるのだ。
そのため、覚醒が発生しない子に対して『措置』が与えられることがある。
魔法使いに覚醒する条件で多いものは
『魔力を受ける』『親しい他者と同時に覚醒する』『霧の魔物に襲われる』事である。
そのため、覚醒が発生しない子に対して『措置』が与えられることがある。
魔法使いに覚醒する条件で多いものは
『魔力を受ける』『親しい他者と同時に覚醒する』『霧の魔物に襲われる』事である。
霧崎の里では、魔法使いになったものは学園での授業に加え、実践的な訓練を受けることになる。その訓練の内容の初歩となるのは
『動く的に対し、魔法による攻撃を与える』
ことである。
『動く的に対し、魔法による攻撃を与える』
ことである。
霧崎の里
霧崎の里は結界魔法でその所在を隠しており、日本各所に移動用のゲートに近しい魔方陣が用意されている。