チェンジ・ザ・ワールド☆
DA!
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DA!
ちくしょう! どうしていっつもいっつもこいつは俺の気持ちがわかんねーんだ!? 察しろよ、お前の事、こんなに××なのによ!!
針谷幸之進は悩んでいた。大好きな女の子に思いがなかなか伝わらないのだ。
まだ高校3年生である針谷でも、女の子は優しくされると嬉しいという生温い知識は持ち合わせている。しかし、生来の意地っ張りに加えて好きな子の前ではつい格好付けたがるという困難な性格がそれを難しくさせるのだ。
自室で作曲作業を中断し、書きかけの譜面を睨みつけると針谷は勢い良く立ち上がった。
「あ~、もうわっかんねえ!!」
考えてもどうすれば上手く思いを相手に伝えられるか分からないという結論にようやく達した針谷は、ベッドの上に投げ出した携帯をつかみ取って発信履歴を呼び出す。
見事なまでに同じ名前の羅列が並ぶその画面に、ガクリと肩を落とした。
「どんだけだよ、オレ……こんだけ好きだってアピールしてんのに、気付かねえっておかしくないか?」
たまに出て来るバンド仲間の名前が寂しそうだ。
その仲間の名前を見て、針谷はひらめいた。
「あ、そうか! 練習すればいいじゃん」
本人を前にして、軽い感じで好きだという言葉を伝えることが出来ればいいのだ。電話をする前にちょいと練習すればいいのだと結論付けて一人ニヤける。
なんだ、歌と一緒じゃねーかよ。早く教えろよな!
誰に言うでもなく、針谷は心の中でつっこんだ。
「あ! あー、あー……うん!」
喉の調子を整え、天井を一睨みしてすうと息を吸い込んだ。
「すっ!! す……っ……だ……」
出だしの一言を発した瞬間、針谷は戸惑った。なんという事か、練習なのに言えない……。
「……嘘だろ?」
もう一度、今度は深呼吸をして想い人の顔を思い浮かべる。
いつも微笑んでいるその顔に、ぎゅっと胸が苦しくなった。
「ーーーだ……」
再び失敗。呟いた声はか細くて弱々しかった。
「……だ、……だ、……だ! だ!! ーーだあっっ!!! くっそー! 何で言えねえんだよっ!?」
「コウうるさいよ!!」
居間の方から母親の怒鳴り声が聞こえ、応戦する。
「うっせー! 今それどころじゃねーんだよ!」
俺の人生がかかってるかも知れねえ一大事なんだぞ!? こんなんでいつか告白なんて出来んのか、オレ?!
単語一つが言えないなど、普通あり得るだろうか? 針谷は立てかけていたギターを手に取るとベッドに腰掛けた。
一旦体勢を立て直すつもりらしいが、かなり動揺していて、かき鳴らすコードは巡回ばかりだ。
「……だ……だ……きだ……だぁ」
コードに合わせて歌うように口ずさんでみるがやはり出てこない。
段々情けなくなって来た針谷はコンポに繋いだヘッドホンを耳に当て、最近出来たばかりの自分のバンドのデモCDをかけた。この曲の歌詞に『好き』という言葉が繰り返し入っているのだ。
「ふん~ふ~ん………お前が、すっ……だ!……だ! ……ってやっぱり言えねえ!!」
ガシャンと乱暴にヘッドホンを外すと、床に大の字で寝転がった。
「うわあっ!?」
驚いた針谷は逆さまの世界から一瞬で戻ると、部屋の入り口で驚いた顔で立つ女の子を凝視した。
「は、ハリーオッス……」
「おっ、お前何でここにいんだよっ!?」
しごく当然の疑問に、彼女は笑いながら答えた。
「丁度おつかいで近くまで来たから寄ってみたの。この間新曲が出来たから、いつでもいいから聞きに来いって言ってくれたじゃない。今日はハリー予定ないって言ってたから、お家にいるかな~と思って」
「い、言ったけど、来るなら来るって先に電話ぐらいしろよなっ!」
まさか好きだと伝える練習も満足に出来ていないのに本人が現れるとは予想外で、それでも針谷は慌てて散らかった譜面やギターを片付けた。
「ごめんね。もしかして今歌ってたのが新曲?」
「聞いてたのかよ?」
「あ、うん……でも『だ! だ!』って声しか聞こえなかったよ。変わった歌だね」
クスリと笑う少女に、針谷は体中の力が抜けて行くのを感じた。
「バーカ。変わった歌じゃねー。いいか、心して聞けよ!」
彼女の登場でテンションが上がった針谷はコンポからヘッドホンを引き抜くと、コホンと咳払いをひとつして誇らしげに再生ボタンを押した。
「男の熱~~い気持ちが、この曲には込めてあんだよ!」
まだお前の耳には『だ』しか聞こえなくても、いつかぜってぇ言ってやるからな。
お前の事が、大好きだ!! ってな!
END
※あとがき※
お読み頂きありがとうございました~。
バトンで他の方に回さなかった罰ゲームとして、えりさんから頂いていた「好きなキャラで誰かを口説く」というのを針谷でやってみました。
本当は真咲か赤城が一番好きなんですけど、針谷だと面白いかなーと思って書いてみたら……
どこが口説いとんねん! 状態になってしまったw
でもガキンチョの精一杯で思いを伝えようと努力した、という所を認めてやってください(なんで?w)
口説くという行動を管理人の人生で振り返ってみた所、あまり縁がありませんで。
変わった方々に好かれるんで、「結婚して!」は色んな方に言われてましたが(笑)
とまあ、こんな感じに仕上がりました。ご不満かとは思いますが、良ければお納め下さいませ。
バトンで他の方に回さなかった罰ゲームとして、えりさんから頂いていた「好きなキャラで誰かを口説く」というのを針谷でやってみました。
本当は真咲か赤城が一番好きなんですけど、針谷だと面白いかなーと思って書いてみたら……
どこが口説いとんねん! 状態になってしまったw
でもガキンチョの精一杯で思いを伝えようと努力した、という所を認めてやってください(なんで?w)
口説くという行動を管理人の人生で振り返ってみた所、あまり縁がありませんで。
変わった方々に好かれるんで、「結婚して!」は色んな方に言われてましたが(笑)
とまあ、こんな感じに仕上がりました。ご不満かとは思いますが、良ければお納め下さいませ。
お帰りの際は、窓を閉じてくださいv
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