アメリカ・イングランドに拠点を置くFirefly Studios社が開発したWindows用RTS(リアルタイムストラテジー)。
中世をテーマにした、城の造営に主軸を置いた作品である。
Strongholdとは砦、要塞を意味する。
特徴
最大の特徴は自分の城を築けるこれに尽きる。
パーツを組み合わせて作成する為、自由度が高いわけではないが、城の造りそのものが城内の経済活動とも密接に結びついており、城壁の1つ、塔の建設位置1つが、戦争の趨勢に大きな影響を与えるため、街作りと戦争、両方の要素を楽しみたいプレイヤー向けの作品である。
Strongholdシリーズ
Stronghold(ストロングホールド)
2001年に発売した第一作目で中世ヨーロッパ(11世紀頃)をイメージした架空の世界を舞台としている。従来のRTSと異なり、民衆に対する持続的な食料の配給や施設間の関連付け(小麦畑→粉挽き小屋→パン屋)、木材や石材による防壁の構築や罠の設置、武器の製造と言った要素が盛り込まれている。ゲームモードとしては戦略ゲームと経済ゲームがあり、戦略ゲームは何波にも分かれてくる敵の攻撃を凌ぐ事や敵の城を攻略する事が目的、経済ゲームは与えられて目標を達成する為に街を発展させるのが目的となっている。美しい2Dグラフィックで構成された街では民衆や動物が動きまわり見た目にも楽しめる作品になっている。
Stronghold Crusader(ストロングホールド クルセイダー)
2002年に発売した第二作目で架空の世界を舞台にした第一作目とは異なり十字軍遠征、アラブの砂漠を舞台としている。前作では敵味方が全て同一文化で構成されていたのに対して、本作ではヨーロッパ勢力とアラブ勢力の2勢力が導入されている。これにより建築様式や兵種に違いが出来ている。前作では“敵方の城”か“味方の城”のどちらかを舞台にしていたのに対して、敵味方双方の城が同一マップ上に存在するのも大きな特徴である。これにより内政、防衛、攻城の全ての要素を一度に楽しめようになっている。
Stronghold2(ストロングホ一ルド2)
2005年に発売された第三作目で中世ヨーロッパのイングランドに舞台を移している。従来の2Dグラフィックから3Dになっており、自由な視点変更やズームアップ/ダウンが可能になっている(従来は4方向視点、段階ズームだった)。システムとしては基本部分に変更はない物の衛生管理、司法面のユニット追加、名誉による徴兵、様々な職種を持つ傭兵、名誉や軍隊による支配地域の拡大(前作までは支配地域は広がらなかった)と言った要素が盛り込まれている。シリーズ初の3D化による仕様変更の影響で 『建物の中が見え難くなった。』、『階段が階段室と言うユニットになり自由度が下がった。』、『3Dのユニットがのっぺりとしている。』と言った不満が挙げられている(ただし質の低い3Dグラフィックは低スペックPCでも動く利点にもなっている。)。またそれとは別に『ムービーに字幕が出ない。』事も不満とされている。日本語版は発売されていないが有志による日本語パッチ(ただしgoogle翻訳なみ)が存在している。
Stronghold Legends(ストロングホ一ルド レジェンズ)
2006年に発売された第四作目で従来の作品とは打って変わってファンタジー作品となっている。善・中立・悪の3勢力が存在しており、善はアーサー王とランスロット、中立はディートリッヒとジークフリート、悪はモードレッドとヴラド・ツェッペシュとなっている。また、それぞれの勢力には狼男やドラゴンと言った固有のユニットが設定されている。前作と同じく3Dグラフィックになっている。日本語版は発売されていないが有志による日本語パッチ(ただしgoogle翻訳なみ)が存在している。
Stronghold Crusader Extreme(ストロングホールド クルセイダーエクストリーム)
2008年に発売された第五作目で Stronghold Crusader のパワーアップバージョン。スプライト制限が拡張され10000のユニットが戦えるようになっている。また、君主が使える魔法が追加され超常的な力で戦いに介入できるようになっている(ポピュラスのゴッドパワーの様な物で矢の雨を降らせたり回復できたりする)。
Stronghold Kingdoms(ストロングホ一ルド キングダムズ)
2010年に公開された無料MMOで公式HPやSteamで公開されている。イングランド、フランス、ドイツ、ロシアの好きな地点に自分の街を築くことができる。全体マップのはユーザーの街がチップとして存在しており、個々の判断で協力したり敵対することができる。従来の作品と異なり街と城が完全に独立しているのも特徴のひとつである。ツリー状の研究を進める事により様々な恩恵を受けたり建築できる建物が解放される。
Stronghold3(ストロングホ一ルド3)
2011年に発売された第六作目で舞台としては第一作目の続きになっている。2やLegendsと同様の3Dグラフィックであり大幅にグラフィックが強化されている。膨大な数のバグを抱えて発売されたために酷評を受けたが2012年5月の大型修正パッチにより改善がされている・・・はずである(日本語版も発売されているが大型修正パッチは未対応)。
Stronghold Crusader 2(ストロングホールド クルセイダー2)
2015年に発売された第七作目。Havok Physicsの新たな3Dエンジンでの城塞崩落シーン等、グラフィックは一段強化されている。またテンプルナイトやスレーブドライバー(奴隷監督)等の新ユニットの追加や竜巻やイナゴの群れと言った動的なイベントの追加が行われている。
作品上の前作に当たる
ストロングホールド クルセイダーからの変更点としては、大幅なゲームプレイ上での簡略化が行われている。
貯蔵場や食料庫、武器庫の容量無限化や、使用頻度の少ないコマンドの廃止、牛つなぎ場の人員削除、市場でのオートトレード等、内政に従事する時間が減った為、より戦闘に集中できるようになった。その為、千日手になりやすかった従来のシリーズより1プレイにかかる時間の短縮に成功している。
最終更新:2016年04月15日 22:00