第1話【繋ぎの話。飛ばしてもいいよ】
歩露は、建国中の国を藩王に案内されていた。
大勢の人が集まって、土木工事をしている。
「あれはなんですか」
「ああ、古墳だよ」
呆れた。
「…古墳って、墓ですよね。もう自分の墓の準備をさせているんですか。しかも、国民に」
藩王は笑って首を振った。
「違う違う、あれはレプリカだよ。地上の古墳を、スケールを下げて再現しているんだ。
何でも学術的な試みらしい。まあ、観光地が一つ増えると考えれば丸損でもないだろう」
「あれはなんですか」
「ああ、古墳だよ」
呆れた。
「…古墳って、墓ですよね。もう自分の墓の準備をさせているんですか。しかも、国民に」
藩王は笑って首を振った。
「違う違う、あれはレプリカだよ。地上の古墳を、スケールを下げて再現しているんだ。
何でも学術的な試みらしい。まあ、観光地が一つ増えると考えれば丸損でもないだろう」
見渡す限りの田園。街道沿いに配置されているお地蔵様。
歩露は、本当に自分が宇宙と書いてネットと読む時代に生きているのか怪しくなってきたが、
歩露は、本当に自分が宇宙と書いてネットと読む時代に生きているのか怪しくなってきたが、
藩王に言わせれば、辺境なんてのはこんなものだろうとの事である。
本当かよ。
本当かよ。
と、その時。
轟音とともに、土煙が上がった。
轟音とともに、土煙が上がった。
敵襲か!
と焦る歩露。
と焦る歩露。
ああ、到着したか。
と微笑む藩王。
と微笑む藩王。
技手、那限逢真の登場であった。