登録日:2025/10/13 (月曜日) 16:39:52
更新日:2025/10/13 Mon 19:18:11NEW!
所要時間:約39……正確には5分で読めます
ミャクミャクとは、2025年4月13日から同年10月13日まで
日本国・
大阪府で開催された
大阪・関西万国博覧会(以下単に「万博」といい、また同語は本稿中において断りの無い限り2025年に開催されたものを指す)における公式マスコットキャラクターである。
なお、本項目ではアニメ化作品や関連キャラクターについても述べる。
誕生のいきさつと生みの親
デザインは2021年に募集が開始され、約1800通の中から審査を経て2022年に山下浩平氏による案が選出された。
愛称についても、デザイン決定の同年に約33000通の中から川勝未悠氏・作田陽向氏両名から寄せられた全く同じ名称の案が採用され、万博開催まで残り1000日となった日にそのことのPRも兼ねて発表された。
プロフィール
公式サイトより引用。
「ミャクミャク」について
細胞と水がひとつになったことで生まれた、ふしぎな生き物。その正体は不明。
赤い部分は「細胞」で、分かれたり、増えたりする。
青い部分は「清い水」で、流れる様に形を変えることができる。
なりたい自分を探して、いろんな形に姿を変えているようで、人間をまねた姿が、今の姿。
但し、姿を変えすぎて、元の形を忘れてしまうことがある。
外に出て、太陽の光をあびることが元気の源。雨の日も大好きで、雨を体に取り込むことが出来る。
開幕前から自分のことを皆さんに知ってもらい、2025年に開催される大阪・関西万博で多くの人に会えることを夢見ています。
出生地
関西のどこかにある小さな湧水地。
性格
人懐っこいが、おっちょこちょいでよくポカをする。
特技
色々な形に姿を変えられること、雨上がりに虹を見つけること。
好きなこと
あらゆる生き物や物事と触れ合うこと。
外見
体型や口の位置は人間と同じ。手の指はミトンをはめた時のように親指だけが独立している。鼻、耳、足指は無い。頭部と胴体全体は青色で、肘の部分から液のような雫が垂れている。なおグッズによっては公式イラストからカラーリングや色の濃淡が変わったり、本来は無地だが模様が入ったりすることもある。
だが、何と言っても目を惹くのは万博ロゴマーク(通称「いのちの輝きくん」)に囲まれた頭部だろう。またお尻にも赤い目玉のようなしっぽが生えている。
受容
ファーストインプレッションは微妙?
ほぼ赤と青の2色で構成されたインパクト大の見た目は発表当時
賛否両論を巻き起こした。
怪異に似た存在として捉え畏敬も込めてか「ミャクミャク
様」との呼び名も誕生したが、とはいえ
「気持ち悪い」「怪物のよう」と否定的な意見が聞かれていたのも事実だった。
でも次第に……
好き嫌いの別れやすそうなビジュアルに、会場や運営が抱えていた諸問題によるイメージの低下が影響してしまったのか、好意的に迎えられたデビューとは言い難いところだった。
それでもミャクミャクは、開幕前から日本各地や海外の日本紹介イベントなどを訪れ地道に万博のPRに努めた。万博会場内には東西のゲートを入ってすぐの地点にミャクミャクの像が飾られ、また外国のパビリオンが出展を辞退した跡地を活用するべく、ミャクミャクをフィーチャーしたパビリオン「ミャクミャクハウス」もオープンした。
すると、開幕を迎えSNS・メディアを通じてミャクミャクの像やグリーティングの様子が拡散されるようになるうち、単純接触効果も手伝ってか関心や愛着を持つ人々が増え始め「立体になったらぽてっとしたフォルムをしていることに気が付いて
可愛いと思えて来た」などと好意的な反応が優勢になり人気を博していく。
加えて、呼応するようにミャクミャクハウスは大盛況になり、ミャクミャクをあしらった公式グッズの売れ行きも好調に。万博会場や各地のデパートなどにあるグッズ取扱店には連日人だかりができ、ミャクミャクのキーホルダー、ぬいぐるみ、カチューシャ、Tシャツといったグッズを身に着けた来場者が多数見られるようにもなった。コラボレーションも盛り上がり、スポーツ用品メーカー・ミズノをはじめ
サンリオのキャラクターに駅弁「ひっぱりだこめし」に
宝塚歌劇団、中国発のキャラクターである「ラブブ」などなど、様々な企業と提携した商品が多数発売されている。
頭の部分をコラボ先のキャラクターに被せれば一丁あがり、という手軽さがウケた……かは不明。
さらに閉幕が迫ってくると、ミャクミャクとの別れが惜しくなり「ミャクミャクロス(
ミャクロス)」に陥る人もいたとか。
テレビアニメ『はーい!ミャクミャクです』
NHKのEテレにおいて2025年3月3日から2話ずつ4夜連続で放送。制作はファンワークス。
全8話かつ各話2分前後のショートアニメなので15分もあれば完走できる。
CV:水野なみ
主人公。いのちや未来について誰かと話したくなり、とある町にやってきた。
いわく、生き物とはみんな友達。また全ての言葉が解って過去も未来も見えるので、カメムシ語の通訳だっておっちゃんの未来を見るのだってお手の物。
「いいよ」「喜んで」といった意味合いの返事や、歩くときのオノマトペ(?)として「ミャクミャク!」と口にする癖がある。
なおエピソードが進むうちに言動がオカンのそれと化していく。
CV:宝亀克寿
フルネームは不明。読んで字のごとく中年の男性でタクシー運転手をしている。下がり眉に鼻ヒゲと大きな赤い眼鏡が特徴。誰にも気付いてもらえず寂しい思いをしていたミャクミャクを自分のアパートに連れ帰り同居生活を始める。
最初はミャクミャクの語る地球の未来について、関心があるからではなく「(よくわからなくて)眠れるから」という理由で話をしてほしいと頼んでいたが、ミャクミャクと交流する中で次第に意識が変わっていくような、やっぱりそうでないような……?
CV:戸谷菊之介
苗字は不明。髪を薄いブルーグレーに染めて耳にピアスを付けているイマドキな陽キャ青年。
ある日ミャクミャクを見かけ一目惚れ。また、初対面でも一緒に自撮りをしようと臆さず持ち掛けるコミュ力と、おっちゃんのアパートを突き止めてのける行動力を持つ。
CV:ほたかける
状況説明などを担う天の声。登場しない回もある。
関連キャラクター
レネ(RENE)
チェコスロバキア共和国パビリオンのマスコットキャラクター。ミャクミャクに負けないほどの名状しがたいインパクト抜群の見た目をしている。
ミャクミャクの「お友達」として一緒にいる様子を同パビリオンの公式SNSアカウントが発信していた。
こみゃく(ID)
一つ目が付いた細胞を思わせるキャラクター。案は引地耕太氏による。
基本は赤色、青色、薄灰色で丸型をしているが、それ以外の色も多数存在し、また姿かたちを自在に変えることもできる。ちなみに当の引地氏も
「色も自由でいいです(中略)セル(目玉)さえ入っていればすべてのものはこみゃくになります。」
とのこと。
万博会場のシンボル「大屋根リング」をはじめとした会場各所は様々なことをしているカラフルなこみゃくたちのイラストやモニュメントやフラッグに彩られ、彼らをできるだけ多く見つけることを目的にする来場者もいるなど盛り上げに一役買うこととなった。
正式名称は「ID」といい、当初はデザインエレメントとして誕生したものだった。また実はミャクミャクとは互いに関係が無く、あくまで公式ロゴを元にしたのであって、ミャクミャクから生み出されたキャラクターというわけでもない(現にデザイナーは別人である)。
だが、SNSで「ミャクミャクの子供みたいだから」ということで「ミャクミャクの子」→「こみゃく」という非公式の愛称が誕生、ついには公式の「EXPO WORLDs」プロジェクトにおいてもこの名前が用いられるに至った。引地氏も前述のムーブメントは把握していて肯定的な感想を述べている。なお氏としてはこみゃくの「こ」に「Co-Creation(「共創」)」や「個」の意味も込めたい模様。
余談
- ミャクミャクの頭部を囲んでいる万博ロゴマーク(通称「いのちの輝きくん」)の選考委員会には漫画『ジョジョの奇妙な冒険』などで有名な荒木飛呂彦氏も参加している。
「まるで『岸辺露伴は動かない』に出てくる怪異みたいなヤツだッ!」などとネタにされつつも、『ジョジョ』ファンからは「荒木センセが認めるなら、まぁ……」と受け入れに一役買ったのは回り回ってミャクミャクにも恩恵があったと言えるだろう。
関連して、この万博ロゴマークは一部で「コロシテ君」などとも呼ばれていたことがある。「悪意を持った細胞が人間に憑り付き侵食していき、襲われた犠牲者が最期の力を振り絞り『いっそ殺して』と懇願している声が聞こえてくるかのようだ」という発想からか。
- 大阪ヘルスケアパビリオンにて、ミャクミャクの赤い部分を培養肉、口の口の白い部分を培養脂肪で象った
あまりにもおぞましい展示が行われていた。
もちろんネタや悪ふざけなどではたぶんなく、世界的な食糧危機とそれへの対策として培養肉研究の成果をアピールするためという至極真っ当な理由である。
- 日本国第101代首相を務めた石破茂氏もお気に入りだったようで、首相官邸に飾られた喋るミャクミャク人形と楽しそうに話しているところに、次の予定のため秘書官に移動を促される様子をテレビカメラに抜かれたことがある。
追記・修正は、ミャクミャクを忘れない方がお願いします。
- バイオ2の豆腐みたいな変な声だとばかり思ってたから驚いた記憶 -- 名無しさん (2025-10-13 16:56:04)
- 正直、キモい。生理的な怖さと嫌悪感が拭えない。 -- 名無しさん (2025-10-13 17:14:43)
- むしろファーストインプレッションは成功の部類では?相当注目集めてたし -- 名無しさん (2025-10-13 17:15:36)
- まあ結局黒字だったんだからよかったじゃないか -- 名無しさん (2025-10-13 17:26:37)
- 様が付いていないと違和感を感じるようになったら、立派なオタク。 -- (2025-10-13 17:30:10)
- ムービーモンスターシリーズからソフビが発売されてたり、ウルトラ怪獣とコラボしてたりするので、公式でも実は怪獣扱いしているのではないか?(ピグモンとかハネジローとかみたいな枠で) -- 名無しさん (2025-10-13 17:33:31)
- 様まで含めて正式名称だと思ってた -- 名無しさん (2025-10-13 17:34:43)
- まさか万博最終日に項目ができるとは…。最初あれだけ評判が悪かったのに何だかんだ言って馴染むあたり、改めてやはり怪異の類なんじゃないかという気がしてくる -- 名無しさん (2025-10-13 18:11:36)
- 赤いポンデリング…? -- 名無しさん (2025-10-13 18:36:58)
- 岸辺露伴が遭遇してもおかしくないビジュアル -- 名無しさん (2025-10-13 18:46:24)
- 無難な名前だったらコロシテ君呼びが定着していたかもしれないと考えると大英断 -- 名無しさん (2025-10-13 18:52:00)
- 西木野真姫に寄生したやべーやつ -- 名無しさん (2025-10-13 19:18:11)
最終更新:2025年10月13日 19:18