【温かい雨】
作:常世知行(PL:紫海赤雲)
温かい雨
雨が降っている
ざあざあと、止むことなく降っている
ざあざあと、止むことなく降っている
しかし、この雨はしばらくすればやんでしまう
そして、また振り出す……と繰り返している
雨の中に1人の男が立っている
全身黒い服にナイフの刃が鈍い光を放っている
全身黒い服にナイフの刃が鈍い光を放っている
男は空を見上げる、すぐ止んでしまう雨を惜しむように
空を見上げる
雨が止む、そして、男の周りがおかしいことに気付く
……人が倒れてる、しかも、1人、2人ではなく、多数の人が
倒れてる
そして、倒れてる人は決まって、動かなかった
いや、正確には死んでいた
1人残らず、死んでいた
1人残らず、死んでいた
??? 「雨は好きかな?」
知行 「……何?」
??? 「雨は好きかな?と聞いたんだよ」
知行 「……何?」
??? 「雨は好きかな?と聞いたんだよ」
男は不適な笑みを浮かべていた
知行 「あ、あなたは!!」
その笑みを浮かべている人物の顔がはっきり見えた
あたりは月明かりだけが照らしている
知行 「何であなたがこんなことをしている!!」
??? 「……」
知行 「逢真さん!!」
逢真 「おや、知っている人物とは……知行……だったっけ?」
知行 「逢真さん!!」
逢真 「おや、知っている人物とは……知行……だったっけ?」
知行 「……逢真さん?」
逢真 「まあ、どうでもいいか、すぐ……だしね」
逢真 「まあ、どうでもいいか、すぐ……だしね」
知行 「え?」
逢真の口から出た言葉が信じられず
知行は呆然と立ち尽くす
知行 (逢真さん、何て言った?)
知行 (「すぐ、死ぬんだしね」?)
知行 (「すぐ、死ぬんだしね」?)
そして、気付けば目の前に逢真がいる
そして、手にしたナイフで知行の頚動脈を
断ち切る
逢真 「やっぱ、いいよね、血の雨はさ」
薄れゆく意識の中、知行が耳に
した言葉は、とても楽しそうだった
した言葉は、とても楽しそうだった
狂宴は、まだ始まったばかりだった……
知行 「……という夢を見たんだが、どう思います」
逢真 「お前は、オレを殺人者にしたいのか!!」
と、話をしている日常の風景
余談だが、この後、知行は
夢と同じ事をされたとか、されなかったとか
夢と同じ事をされたとか、されなかったとか
それはまた、別の話