芥辺境藩国@wiki

E98 白兵SS・1 作:ゲドー

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takanashi

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月子はため息をついた。目の前の戦場のことよりも正直、光太郎の事が気がかりだったのだ。
「はぁ・・・」
憂鬱なため息と供に日本刀を振り回す。風が巻き起こり、敵をなぎ倒す。
敵陣は慌てふためく。
(光太郎・・・最近元気ないんだよなあ・・・)
「囲め囲め!」
「あ、まず・・・」
日本刀をしっかりと構えて、握り締める。敵に囲まれてしまったが物の数ではない
頭を振り、邪念を振り払う。深呼吸をして気を引き締める。
(今は目の前の事に集中しないと・・・)
囲まれないようにしないと・・・こっちにはネコさんたちも付いている。きっと負けない
どこかに隠れている猫さんが煙幕段を投げる。爆煙が上がり、視界が遮られる
混戦狙い。月子は駆け出し、無銘の刀を凪ぐ。手ごたえあり。即座に刀を引き、体勢を直す
「次・・・え?」
風が吹く。月子は顔を多い、元凶を探す。風が爆煙を払う。敵に魔法を使うものがいた。失敗だ
補足される。敵が殺到する
(多角攻撃って苦手なのよねえ)
幾多の攻撃を刀で受け止める。最小の動きでいなし、攻撃を重ねて相手の勢いに呑まれないようにけん制する。魔法使いが攻撃の用意をするのが見える
「これ使いたくなかったんだけどなあ・・・・・・」
お札をバラりと取り出す。光太郎からもらったお札だ
「も~。怒ったんだからね。行きますよっと!(パクリ)」
大爆発が起こり、敵は吹き飛ぶ。
トンと跳ねる。魔法使いは慌てふためき、魔法の障壁を作り出す
しかし、障壁はフィルムのように破れる。無名の刀の勢いは止まらない
魔法使いの胴を薙ぎ、この世からさよならさせる
「ふぅ、終わったかしら?」

 

猫達は姿を現して月子に声をかける。
「いやあ、助かりました。どうもネコさんSです」
月子はちょっと落ち込んでいた。
「どうされました?」
「お札使っちゃったー・・・もう残り少ないのに~」
月子ちょっと泣きそうだった。やっぱり惜しかったのだ
「次があるよ!」
ネコはネコらしく適当に慰めた


文責:ゲドー

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