「ああいう時はね、大きな声で『おいっす!』で返すのがお約束なのよ。
っとと、知らなきゃわかんないか。ていうか、もう知ってる人も少ないのかな。
最近じゃ『志村、後ろ後ろー!』のネタも間違った使われ方してるくらいだし」
ラミアとミオは、河原の土手に座り、話し込んでいた。
と言っても、ミオが一方的に喋り倒しているだけだが。
「でもラミアちゃん、結構ボケの素質あると思うんだよねー。
どう?この戦いが全部終わったら、そっちの芸の道を進んでみるってのは?」
「……何故」
場違いなほど明るく振舞うミオに、ラミアは暗い表情を変えずに呟く。
「何故、私に話しかける」
「……そりゃさ、あんだけ暗い顔してちゃほっとけないし。
って言うか、ラミアちゃん美人なんだから、もっと笑顔でいなきゃ」
「笑顔……?」
「そ。ほらほら、しかめっ面してないで、笑った笑った」
「こ……こういう感じなのか?」
あまりの明るさと勢いに、ラミアはそのまま流されてしまう。
流されるまま言われるままに、笑顔を作ってみた。
「って、口元引きつりすぎ。ほら、もうちょっと顔の筋肉緩めて」
「では……こうか?」
「ぷっははは!そっそれ、やばいって!人間の顔じゃない~!」
……ラミアがどんな顔をしたのかは、あえて触れないでおく。
だが、その表情はすぐに元の沈んだ表情に戻ってしまった。
「そう……だな。私は人間とは違う、人形でしかない……」
「いや、あのね……ネタにそういうリアクションはダメだって」
ミオの突っ込みに反応することなく、そのままラミアは黙り込んでしまった。
俯くラミアの顔を、ミオは覗き込むように話しかけてくる。
「ヴィンデルさんから話は聞いてるよ。ラミアちゃん、ヴィンデルさんの部下だったんだって?」
「……違う。私はユーゼス様に作られたバルシェム……人造人間だ」
自分の顔を見つめてくるミオの視線が、妙に痛い。ラミアは思わず、ミオから顔を逸らしていた。
「W17、ラミア・ラヴレス……
ヴィンデル・マウザー率いるシャドウミラーの人造人間、Wシリーズーの一体……
私はその、人格や行動パターンを移植された……コピーでしかない」
「へ?人造兵?その人格を、わざわざコピーしたの?」
「そうだ……私はヴィンデルの知るラミア・ラヴレスではない……紛い物だ」
ラミアの語った事実の奇妙さに、ミオは少なからず疑問を抱く。
しかし、ここで触れるべきはその問題ではない。
「ふーん……ま、この際細かいことはいいじゃない」
「……本当にわかっているのか?私はユーゼス様の作った人形だ。
お前達の敵……私はラミア本人とは違う」
「そ、本人とは違うんでしょ?だったら、紛い物なんて言わないの」
「それは……」
予想外の反応に、ラミアは口篭った。
この娘は何だ?
馴れ馴れしい。話をしていると、どうも調子が狂う。
これでは、まるで――
まるで……何だ?
「もしかして、ヘルモーズでのこと後悔してる?」
思考がどこか別の場所に飛びかけた所を、ミオの言葉が呼び戻す。
「……わからない」
虚勢を張る余裕すらないのか、ラミアは素直に自分の内面を吐き出した。
「自分が何なのか、わからなくなった」
プログラムか否かは別として、それは今の彼女の確かな『本心』だった。
「全ての思考に矛盾が生じる。自分の全てが、理解できない。
何故こんなことになったのか……一体、何処で何が狂ったのか……」
吐き出すだけ吐き出して、そのまま言葉を続けられず沈黙する。
一呼吸ほどの間隔が空き、やがてミオが口を開いた。
「あのさ……そんなに難しく考えることないと思うよ」
「何……?」
「そう簡単に心の整理がつけられて、割り切れたりするもんじゃないんだよ、普通。
そこまで深く考えてたら、生きてなんていけないって」
あまりにあっけらかんとした言い方に、ラミアは一瞬拍子抜けする。
「……勝手なことを。お前に何がわかる!?」
思わず立ち上がり、ラミアは声を荒げた。
「私は生まれた時から、ずっとユーゼス様に仕え続けてきた!!
ヴィンデルなどではない、ユーゼス様に、だ!その忠誠は今も変わってはいない!!」
再び感情を顕にし、彼女は叫ぶ。人形では決して口にすることはできない、魂の叫びを。
「だが、私はユーゼス様の意に反する行為を選んでしまった……それがお前にわかるのか!!
主への裏切り……自分が壊れていくのを自覚する苦しみが!!」
「そっか……苦しかったんだ……」
「!!そんな感情などない!!私は人形だ、意思も感情も存在しな……ッ!?」
気が昂ぶるあまり混乱し、言っていることが支離滅裂になっていく。
それに気付いて、ラミアは糸が切れたかのようにその場に膝をついた。
「私は……私、は……?」
「ほら、慌てない慌てない。一休み一休み」
ミオはラミアの両肩に手を置き、優しく鎮めた。
それと同時に、ラミアの中の何かの箍が外れた。
「そう……そうだ、私は……もう壊れてしまっている……
だから……これ以上、生きて、いる……わけ、には……」
自分を虐め続けたラミアの精神は、もう限界だった。
目からは涙が溢れ始めていた。言葉の中に嗚咽が混じる。
それでも尚、ラミアは自らを傷つけることを止めない。
……ただその言葉に、言い訳のような響きが含まれ始めたのは、錯覚ではないだろう。
「落ち着いて。ラミアちゃんは壊れてもないし、おかしくないんだから」
「……?」
ミオの言葉に面を上げる。
『壊れていない』『おかしくない』――まるで、その言葉を待ち望んでいたかのように。
「そうやって他人と意見が食い違うなんて当たり前なんだから。
上司と部下の間も、親しい人との間でも、ね。……あたしもそういうの、知ってるし」
一瞬、ミオの表情が悲しげなものに変わる。
この時彼女の脳裏に過ぎったのは、矛を交えるサイバスターとデュラクシールの姿か――
ただ、そんな過去をそれ以上おくびにも出すことなく、ミオは続けた。
「でも、だからってそれに拘りすぎたら潰れちゃうよ。
今のラミアちゃんに言えるのは……もっと自分を信じてみたら?ってことかな」
「自分を……信じる……?」
「そ。自分を信じて、自分のために生きてみたらってこと」
「自分のため……?」
ミオの言葉がラミアの中に波紋のように広がり、侵食していたネガティブな感情が癒されていく。
彼女の中に巣食った、あれほどまでに彼女を傷つけた悪魔は、急速にその力を失っていく。
あっさりと、あまりにも呆気なく。先程までの彼女の姿が、馬鹿馬鹿しく思えるほどに。
彼女の中の破壊衝動の正体は、言うなれば彼女の『恐れ』だ。
ただの人形から次の段階へとステップを進める際に生じた、無意識の恐れ。
自分を虐げることで、進化を先延ばしにしているだけの弱い心だった。
では、その衝動が自己破滅の先に本当に求めていたものは何か?
……詰まるところ、それは他者からの慰めである。
自分を傷つけ壊し、全てを拒みながら……それを自ら止める術を知らない彼女は、
心の奥底で、誰かに「そうではない」と否定してもらいたかった。
深みに嵌っていく自分の手を繋ぎ止めてくれる存在を、彼女は無意識に求めていた。
全てを一言で言い表すなら――それは彼女の『甘え』だろうか。
「なぁんてね。ちょっとベタ過ぎかな?」
「……私はどうすればいいと思う?」
軽くおどけるミオに、ラミアは涙を拭きながら尋ねた。
「自分が進むべき道を見失った私は……これから、どうすればいい?」
ラミアは無意識のうちにまたミオに甘え、自分の道しるべを彼女に求めた。
しかし誰かに甘えたままでは、決してそこから這い上がることはできない。
シロッコが言ったように、自分の中の壁を越えられるのは自分自身のみ。
真にラミアのことを考えるなら、ミオには今以上の行動は許されていない。
ただ――軽く背中を叩いてあげるくらいのことは、許された。
「……じゃあさ、ラミアちゃんはどうしたいの?」
ミオは逆に問い返す。真っ直ぐに、ラミアの目を見て。
「どうすればいいか、じゃない。どうしたいのか――
ラミアちゃん自身が決めるの。自分自身の意思でね」
「私、自身の……?」
――たとえ茨の道であろうと、選ばなければ後悔する。自分の意思で選べ。
お前も、フォルカと同じことを言うのか。
いや……彼女やフォルカだけではない。
ずっと昔にも、誰かに同じことを言われたような気がする。
――ダメ、あなたが決めなさい。Wシリーズとしてのあなた自身の意思でね。
誰に言われたのか。自分の記憶回路にそんなデータはないはずなのに。
……今考えるべきはそれではない。私は、何をどうしたいのか。
しかし『あの時』とは違い、私はまだ答えが出ていない。
私は――?
「焦らない焦らない。ゆっくり考えてくれていいから」
見守るようなミオの視線が、ラミアに安堵感を与えていた。
あの時――ヘルモーズで再びラーゼフォンに乗り込んだ時、自分はどう思っていたか。
ゼストを見て、自分がああなることを嫌だと思った。
ラーゼフォンを、生まれたての雛鳥を見上げて、自分と同じだと思った。
そして私の生まれたての自我は――本当の自分を探したいと思った。
私は――
私のことが、知りたい。
暫しの沈黙。そして……ラミアはその口を開いた。
「私は……」
虚ろだった瞳には、新たな輝きが宿っていた。
「ユーゼス様と会って、話がしたい」
それは、正しいかどうかではない。最適か否かでもなく。
紛れもない、彼女の素直な想いだった。
「会ってどうしたいのか……何を話すべきなのかは、まだわからない」
もしかしたら、その判断は『過ち』かもしれない。
自分の迷いに、さらなる止めを刺されるだけかもしれない。
あるいは、この目の前の少女を、裏切る結果となるかもしれない。
想定されるifは、見えない不安や恐怖となって彼女を覆う。
「……だが、自分が自分で在り続けるためにも。
私の中で、答えを見つけるためにも……
ユーゼス様と、もう一度話したい……と思う」
しかしラミアはそれらの不安を振り払い、自分の足で歩くことを選んだ。
それが、彼女が新たな楽園を探すための、最初の第一歩だった。
本当の意味で人形としての呪縛から解き放たれた、ラミア・ラヴレスとしての。
「そうでなくっちゃ!」
そう言うとミオは、右手をラミアの前に突き出し、ぐっと親指を立てる。
「ミオ?しかし私は、まだ何も……」
「言ったでしょ、そう簡単に答えなんて出せるもんじゃないって。
後ろ向きになってないで、もっとポジティブにいかなきゃね!」
「そういうもの……なのか」
ミオの言葉は、ラミアの決意の支えとなり、不思議な安心感を与えていた。
ラミアの心に張り詰めていた緊張が、少しだけ緩んだ。
「そうそう。そんな感じ!」
緊張が緩んだ瞬間のラミアの表情を見て、ミオは満足げに頷いた。
「今みたいに笑ったほうが、絶対ラミアちゃんに似合うって!」
* * * * * * * * * * *
「ミオ……!?」
ブラックサレナに目を向けたシロッコは、我が目を疑った。
コックピットハッチが開いている。当然、そこにミオの姿はない。
男二人が話し込んでいる間に、機体から降りたようだ。
「シロッコ、彼女は!?」
「くっ……どういうつもりだ、あの娘は!?」
シロッコはフォルカと共に、ミオの姿を求め周囲を見回す。
だが、全てを見渡せるだけの猶予すら与えられる間もなく――
突如、その隣の白い神像――ラーゼフォンが動き始めた。
「なっ!?」
何かに呼応したかのように
目覚めたラーゼフォン。
導かれるように、飛び立つ。その際に巻き起こった風が、シロッコとフォルカの動きを封じた。
(――ッ!!遠隔操作かッ!!)
神像は河の方向に向けて飛んでいく。ちょうど、ラミアが向かった方向だ。
シロッコは、ラミアが何らかのアクションを起こしたことを確信する。
これにミオの不在という要素が加わり、不吉な予感と化して脳裏を掠めた。
「ラミア――なのか!?」
「!?フォルカ、待て!」
シロッコの制止も間に合わず、フォルカは河の方角へと駆けていった。
飛び立ったラーゼフォンを追って――ラミアの行動を、見届けるために。
「全く……!」
どいつもこいつも……と言わんばかりに、シロッコは舌を打った。
そして彼は、ラミアの行動に備えるべく、フォルカとは反対の方向へと走る。
向かう先は――ジ・Oのコックピットだ。
* * * * * * * * * * *
陽の光煌く河に、ラーゼフォンが降り立つ。
巻き起こる風に水飛沫が舞い、光と合わさって虹が生まれる。
その神秘的な光景は、誰もが目を奪われるだろう。
まるで、人間になったピノキオの新たな旅路を、祝福するかのようだった。
「行っちゃうんだ」
「……ああ。止めないのか?」
背中にかけられた少女の声。
「これから私は、お前の敵になるかもしれない。
もしここで私を逃がせば、お前達にとって確実に不都合なことになる」
彼女がそれを口にしたのは、ユーゼスに対する後ろめたさによるものだろう。
主への忠誠心が健在だからこそ、このまま発つことに抵抗があった。
「止めるも何も、あたしの力じゃラミアちゃんを止められそうにないし。それに」
「それに?」
「ラミアちゃんがその気だったら、ここであたしをどうにかできるんじゃない?」
「……どうかな」
掴みどころのない少女だと、ラミアは思った。
他愛のないことばかり話してふざけているのに、時折鋭さを見せる。
そんな女を、自分は以前にも知っていたような気がした。
「……ユーゼス様は、アースクレイドル……この会場の、ある施設に転移した」
せめてもの感謝の意か、ラミアは一つだけミオに自分の知る情報を与える。
「ラミアちゃん!?それって……」
「私が言えるのはそこまでだ。そこから先は、自分達で探すがいい。
私はユーゼス様に仕える身。主の身を危険に晒すような真似はできない」
「できない、じゃなくて……したくないんでしょ」
「……ああ。私の意思だ」
神像から一筋の光が放たれ、ラミアの身体を包み込んだ。
そのまま導かれるように、彼女の体が宙に浮かび上がる。
ラミアはそこで初めて、ミオのほうを振り返った。
「世話になった、ミオ・サスガ」
「気にしてないって。それよりさ、どう?戦いが終わったら、本格的に芸の道を目指すってのは?」
「そうだな……考えておこう」
この少女から伝わってくる温もり。初めてのはずなのに、随分と懐かしかった。
いや、知っている……以前にも、同じものを感じていたような気がする。
「悪くない……そう、悪くない気分だ」
誰にともなく、ラミアは一人呟いた。
「ラミア!!」
声が聞こえ、視線をミオからずらす。
眼下には、ラーゼフォンを追い走ってくる紅髪の男の姿があった。
そう、ミオだけではない。彼も同じような言葉を、同じような温もりを自分に与えてくれていたのだ。
「フォルカ……先程の言葉、謝罪しておく。
それから、礼を言わせて貰う……ありがとう」
「!?」
予想だにしないラミアの言葉に、フォルカは思わず立ち尽くす。
少し前に彼に見せていた、負の感情に満ちていた姿とはまるで違った。
「ラミア……答えを見つけたのか?」
「……まだだ。だから、これから探しに行く」
どこか寂しげで、憂いを帯びたラミアの瞳。
だがそこには、先程まではなかった確かな光が灯っている。
いい顔をするようになったと、フォルカは思った。
「……もう一度、逢えるか」
「そうだな。だが、その時は今度こそ、敵同士かもしれんぞ」
「その時は、俺が全力で相手をしよう」
ラミアの言葉に、フォルカは笑って返した。
「俺はこのバトル・ロワイアルを止める。例え甘いと言われようとも……
それが、マイ達の魂を受け継いだ俺の、意志だ」
そう宣言するフォルカの覇気に、揺るぎはない。
彼の持つ強さを、今のラミアは自然に受け入れることができた。
やがてラミアを包み込む光は、彼女を神像の中へと誘う。
「……ユーゼスのもとに、戻るつもりか」
ラーゼフォンの目を通じて最初に視界に映ったのは、銃を自分に向けるジ・Oの姿だった。
「……シロッコか」
緩みかけていた気を再度引き締める。
ミオやフォルカとは違い、シロッコは理性的で、感情を制している。
ミオとのやり取りを知らない以上、彼は自分の行動を危険視していると考えるべきだろう。
「そうだ」
ラミアの肯定の返事と共に、両者の間に緊張が走った。
「生憎、私としてはこのまま君を行かせたくはないのだが」
「……やはり私を止めるか。だが、私はここで倒されるわけにはいかない」
自分のことを知りたいと強く思ったラミアに、死の意思など感じられない。
どうしてもというのであれば、力ずくでの突破も辞さないだろう。
身構えるラーゼフォン。ただ、この場で戦うのはラミアとしては避けたかった。
眼下の二つの人影を横目に、ラミアは思考を巡らせる――
「別に止めはせんよ。行きたまえ」
「!?」
予想外の言葉が、シロッコの口から出た。
「……どういうつもりだ?」
「下にいる二人を戦闘に巻き込み、失うわけにはいかんのでな……?」
まるでラミアの考えを読んだかのように、理由付ける。
ジ・Oは特に引き止めるような動作は見せない。本気で見逃すつもりなのだろうか。
「どうした。私の気が変わらんうちに、行けばいい」
「……感謝する」
その一言と共に、ラーゼフォンの頭部の翼は大きく羽ばたいた。
ラミア・ラヴレス。
自分の生き方に苦悩し、人形であることを拒んだ。
自分の存在意義を疑い、迷った。嫉妬や劣等感で他人を攻撃した。
前に進むことを恐れ涙した。自分への慰めを求めて他人に甘えた。
そして自分の意思で壁を乗り越え、未来へ向けて歩き出した。
彼女は――紛れもない『人間』だった。
「謳おう、ラーゼフォン……私達の歌を――!」
ラーゼフォンが飛び立つ。
本当の自分を探す旅を始めるために。
【ラミア・ラヴレス 搭乗機体:ラーゼフォン(ラーゼフォン)
パイロット状態:良好、首輪なし
機体状態:EN 2/3ほど消費、装甲表面にひび。
現在位置:E-5
第一行動方針:D-6へ向かう
第二行動方針:ユーゼスと会い、話がしたい
第三行動方針:その後の行動次第では、ミオやフォルカ達と自分なりの決着をつける
最終行動方針:自分の確立
備考:ユーゼスへの忠誠心は残っています】
ラーゼフォンが飛び去った後、他の三人も出発すべく、それぞれの機体を起動させていた。
「だからぁ~、悪かったってば」
通信機を通して、ミオの猫撫で声がジ・Oの中に流れてくる。
シロッコはそんな彼女に溜息をつきながら、苦言を呈していた。
「君は今、特殊な立ち位置にある。もう少し考えて行動してもらいたいものだな」
「わかったから、そんなに怒んないでって」
「ならば、少し静かにしたまえ。通信での会話は、君の存在がばれる恐れがある」
「はーい」
妙にほのぼのとした二人のやり取りは、傍で見ているフォルカの笑いを誘った。
咳払いを一つして気を取り直し、シロッコは今後の行動について話し始める。
「では、我々はこれよりD-6へ向かうことにする」
それぞれの情報を交換し、まとめた結果……
やはり鍵となるのは空間制御装置『ダイダルゲート』の存在だった。
この空間を形成し、尚且つユーゼスの力の源である負の感情を収集する装置。
これこそがユーゼスの、そしてバトル・ロワイアルの最大のアキレス腱と見て間違いない。
ユーゼスの野望を止めるにしても、倒すにしても、この世界から脱出するにしても。
ダイダルゲートの破壊は避けては通れないだろう。
ミオのもたらした情報によると、そのゲートが設置された場所が、D-6。
そこは同時に、現状でユーゼスが現在潜伏している可能性が高い所でもあった。
「イキマと、そしてクォヴレー・ゴードンもそちらに向かっているのだったな。
うまく合流できればいいが」
「……そうだな」
一度彼らを見限ったシロッコの本音としては、彼らとの合流は気が進まなかったが、
彼らが自分達の行き先にいる可能性がある以上、もはや避けては通れない。
「さっきも言ったが、クォヴレーの精神は極めて危険な状態にある。
そのためにイキマを説得に向かわせたわけだが……十分、注意してくれたまえ」
二人に注意を呼びかけながら、シロッコはイキマ達の動向を予測する。
クォヴレーは、仲間の存在に過剰なまでに執着していた……
その仲間であるイキマの説得なら、あるいは応じるかもしれない。
ミオの情報によると、彼はアストラナガンの真の力を引き出すことができるという。
クォヴレーが無事に説得に応じ、ディス・アストラナガンと上手く繋がることができたなら――
間違いなく、形勢逆転のチャンスを掴むことができる。
だが、イキマの言葉をも拒むほど彼の精神が壊れきってしまっていたら――?
それでは、むしろ足手まといでしかない。負の感情を糧とするユーゼスの格好の餌だ。
どちらにせよ、全てはイキマの肩にかかっていると言っても過言ではなかった。
(……これであの野蛮人がクォヴレーに丸め込まれた、などというオチになっては笑えんが。
とにかく、万が一の事態に備えて、それなりの対処法を用意しておくべきだろうな。
そして……ダイダルゲートの攻略についても、だ。何の備えもしていないはずがあるまい)
シロッコは一人、思案を巡らせていた。
「あっ!」
いきなり声を上げたミオに、シロッコは思考を一旦中断。
フォルカと共に機体をブラックサレナに向ける。
「どうした!?」
「ごめんみんな、先に行ってて!すぐ追いつくからっ!」
ミオはそう捲し立てると、ブラックサレナを河沿いに飛び立たせた。
「何!?おい、どこへ……!?」
シロッコの制止も間に合わず、黒百合の影はすぐに彼方へと消えてしまった。
「全く……どこまでも世話を焼かせる」
こめかみを押さえてシロッコは呟いた。
ダイダルゲートの位置を一番正確に把握しているのは彼女だ。
自分の重要性を少しは自覚してもらいたいと、シロッコは呆れる。
そんな仕草を見せる彼に、通信機越しにフォルカが不思議そうに訊いてきた。
「……意外と、怒っていないんだな」
「まさか。正直、彼女の行動には悩まされているよ。おかげでラミアをみすみす見逃すことになった」
「その気になれば、阻止できたんじゃないのか?ラミアの出発を」
「……どうかな。まあ……彼女に対しての敬意、とでも理由付けておこうか」
「敬意?」
「フ……こちらの話だ、気にするな」
シロッコは軽く笑い、フォルカの疑問を煙に巻いた。
(……確かにフォルカの言う通り、我ながら甘い判断だな)
実際のところ、シロッコはラミアへの対応を決めかねていた。
仮に彼女の持つ情報に期待するとしても、それがどこまで信用できるかわかったものではない。
かと言って彼女を排除するにも、生身のあの場ではフォルカがそれを許さなかっただろう。
ラーゼフォンとジ・Oが対峙した時もそうだ。あの場で正面から戦うのは得策ではない。
だがその戦いはどう転ぼうと、互いに無事では済むまい。
それで眼下にいた生身の貴重な情報源と強力な戦力を巻き込み、失ってはそれこそ元も子もない。
本人が出て行くと言うのだから、あの場は素直に見送ってやるのが吉、ということだ。
……それでも、甘いが。
ラミアがこの後どういった行動を取るかはわからない。ユーゼスの忠誠心を失っていない以上、
彼女の行動次第では、今後自分達に不利な流れとなる可能性は高い。
(私も、ミオに影響されてきたというのか?……まさかな)
現在、この集団の間に流れる空気は、ミオの持つ色が濃く出ている。
シロッコ、フォルカ、そして去ったラミアも含めて、曲者揃いのこの面子。
様々な因縁の絡んだ彼らは、一度は崩壊寸前の陰鬱な展開を迎えつつあった。
ここにミオと言うムードメーカーの存在がなかったら、どうなっていただろう?
今、こうして丸く収まることはなかったのではないか。
(彼女に自覚はないだろうが……何にせよ、大したものだよ。ミオ・サスガ)
シロッコは素直に感嘆した。
このメンバーをまとめたことだけではない。ラミアを導いた手腕も、だ。
ラーゼフォンと対峙した時のラミアの態度は、生きる意思に満ちていた。
スパイとして自分と行動していた時とも、ましてや先程の陰鬱なものとも違う。
強いて言えば……何かしらを吹っ切った、ヘルモーズで共闘した時のそれに近かった。
一体何が、彼女をあそこまで立ち直らせたのか。ラミアのあれが、演技でなかったとしたら。
……状況から察するに、ミオしか考えられまい。
ミオ本人から聞いた話や、ラミアがミオに何の危害も加えなかったことから考えても、
ラミアの心の深い闇に光を射し込めたのは、彼女以外にいない。
シロッコやフォルカと違い、ラミアと何の接点もないミオがそれを可能にしたのは意外に思える。
しかしここは、むしろ接点がなかったからこそ……と言うべきだろう。
それ故に、互いに何の先入観もなく接することができたのかもしれない。
だがシロッコが着眼した一番のポイントは……
(やはりこれも、彼女が『女性』であるが故、だろうな)
どれだけ強大なカリスマの持ち主だとしても、男ならばこう上手く事は運ぶまい。
基本的に男と言う生き物は、思考回路が単純で、その癖物事に理屈を求めたがるものだ。
傷心のラミアの直感に直接訴えかけるには、女性の言葉が最適というところか。
これらは、ごく自然なことだろうとシロッコは受け入れた。
世界を導く存在は女性であるべき……それが彼の持論なのだから。
(フ……私が求める資質が、彼女にはあるかも知れんな。
もっとも……まだ成熟しているとは言い難い。今のままでは、生の感情に流されすぎる。
良き方向に道を示す必要はあるだろうが)
そんなことを考えながら、傍らに目を向ける。そこには、紅茶の葉が入った袋がひとつ。
「そうだな……この戦いが終われば、まずは紅茶の世界の何たるかを指南するか。フフフ……」
「お、おいシロッコ……大丈夫か?」
何やらニヤニヤしながら一人でぶつぶつ呟くシロッコを、フォルカは怪訝な目で見ていた。
「ああ、すまない。気にするな」
「あ、ああ……ところで、ミオはどこに向かったんだ?」
「うむ、恐らく彼女は……ッ!?」
そこに来て、シロッコは重大なことを忘れていたことに気付く。
「い、いかん!」
「な、なんだいきなり!?」
(まさか、彼女が向かった先は……!)
ブラックサレナの飛んだ方向には、橋がある。
そこはシロッコがクォヴレー達やミオと始めて遭遇した場所。
そう……彼女が向かったのは。
* * * * * * * * * * *
ミオ・サスガは、別に聖人君子というわけではない。
精神年齢が高いと言われる彼女だが、だからと言って死という現実を容易に割り切れるほど
老成しているわけでもないのだ。
自分のために多くの人間が死んでいった。
ミオはもう誰の死も見たくなかった。
だからこそ――彼女はラミアを励まし、背中を叩いた。
ラミアの素性を考えるなら、これは必ずしも正しい判断とは言い難い。
だが、例えそうだとしても、ミオにはラミアを放っておくことはできなかった。
負の情念に取り込まれ、死を選ぼうとする者を見過ごすことなどできない。
それがどれだけ辛いことか。
大量の負の波動を一身に受け続けたことのある彼女は、少なからずそれを知っていた。
絶望の泥沼に堕ち行くラミアに手を伸ばすことが、今の自分にできることだと思えたのだ。
あの時、
ゲッター線を通じて勇気づけてくれた魂達のように。
誰の死も、見たくはない。もう誰も死なせたくはない。
しかし、彼女は今一度、人の死と向き合うことになる。
目の前で、魔神皇帝が倒れている。
全身傷だらけ、特に頭は徹底的に潰されている。
もう二度と動かないことは、一目で見て取れた。
「……ヴィンデルさん」
クォヴレーの状態やシロッコの話から、こうした結果を迎えたことは薄々わかっていた。
――だから……私を、信じろ。今回も、無事に説得して……お前の所に連れて行ってやる。
……嘘つき。
そう言おうとして、ミオは思い止まった。
何故なら、彼に嘘をつかせたのは、自分のせいだから。
「……ごめんね」
後悔なら、どれだけしてもし足りない。
彼は自分の無思慮な行動で命を落としたも同然なのだから。
泣かないと何度も誓ったはずなのに、それでも目頭が熱くなってくる。
「……あれ?」
ぼやけかかる視界の中に、一つの小さな違和感が混じっていることに気付く。
潰された魔神の頭部、その残骸の中に、明らかに異質な色が一つ。
ブラックサレナのカメラが偶然、その普通では気付かないような小さな点を映し出した。
その一点に向けて、カメラをズームアップさせる。
(あ、あれって、もしかして――!?)
ミオは目を擦ると、機体を屈ませ、コックピットのハッチを開いた。
機体から降り、駆け寄る。その異質な『ピンク色』の正体を確かめるために。
「ハロちゃん……?」
そこに転がっていた丸いピンク玉には、ミオにも見覚えがあった。
デビルガンダムに取り込まれる前――ほんの僅かな間だが、一緒に行動した小さな友。
あの時のピンク色のハロが、マジンカイザー頭部の破片に紛れて転がっていた。
驚くべきことに、ハロには大きな外傷はほとんどない。
パイルダーが完全に叩き潰される前に、外に放り出されたのだろうか。
いずれにしても、この状況で原形を留めているなど、奇跡としか言いようがない。
「……あんた、ある意味運がいいのかもね」
呆れ気味に、無理矢理苦笑する。もっとも、ハロの機能は完全に停止していたが。
ハロと一緒に行動してた時のことが思い出される。
自分を師匠と呼んでいたが、本当に慕っている存在があったことをミオは薄々感じていた。
憎まれ口を叩いてはいたものの、この子はヴィンデル達のことが本当に好きだったんだろう。
デビルガンダムの中から救出され、ヴィンデルと出会った時、カイザーのパイルダーの中には、
機能を停止させた多くのハロ達の姿が見えた。その中にはこのピンクハロの姿もあった。
それを見て、この子は最後にようやくあるべき場所に戻れたんだと思った。
「でも……また、一人ぼっちになっちゃったんだ」
悲しげなミオの呟きに、ハロは何も答えない。
あの騒がしかったマスコットキャラは、もういない。あるのは、物言わぬキカイだけだ。
そんな無惨な姿にいたたまれず、ミオはハロを拾い上げようと手を伸ばす――
――その時。
ちょうど、ミオがピンクハロに触れた瞬間。
(――え!?)
何かが、ミオの中に流れ込んできた。
(こ、これって――!?)
その感覚は、以前にも覚えがあった。
そう――デビルガンダムに取り込まれていた時、語りかけてきた声に。
それは、何かの情報だった。
自分の目で直接見ているかのような、幻覚というにはあまりにリアルな映像となって、
ミオの頭の中に流れ込んでくる。
ガンダムが一機。
正義の名を冠するその機体のコックピットの中が見える。
――『ミエルッ!!』『ソコカァッ!!』『オチロッ!!』
――「ぐはぁっ!?」
そこでは、ハロがヴィンデルをしばき倒していた。
(……は?)
あまりに間の抜けたその光景に、ミオの目が点になる。
――「もう勘弁してください…もう勘弁してください…」
(え、えーと……これはあたしにどういう反応をしろと)
鼻水を垂らして泣きながらハロに弄ばれるヴィンデルの姿に、ミオは頭を抱えざるを得なかった。
――『アタマヲカカエテ、ト゛ウシタ?』
――「ああ…お前らみたいな変な奴らと一緒じゃ頭も抱えるよ…!」
――『ナニカイッタカ、ウ゛ィンテ゛ル!』
――「あ…す、すいません!!許してください…ホント口がちょっと滑っただけで…」
――「…そうだ、私はヴィンデル・マウザーだ!こんな所で、終わる男では…」
――『ウルサイソ゜、ウ゜ィンテ゜ル!』
――「ひぃ!す、すいません!すいません!」
――『ガ…カゲキニファイヤー』『ガガ…フカノウヲカノウニ…』『ガガガ…ガガガ…ガオガイガ…』
――「ふは、ふはははは、はーはっはっはっはー!」
(……ヴィンデルさん、あんたって……)
価値観がいろいろ崩壊していく。と言うより、先程までとは違う意味で泣けてきた。
そんな彼女の心情などお構いなしに、次々と情報は流れ込んでくる。
やがてミオは、その情報の中で知っている顔を見つけた。
――「何だ?あの丸いのは?」
クロスボーンガンダムに乗っていた、アクセルの手で拾い上げられるハロ。
そして――
――「あんた、何やってんの?」
突然自分の声が聞こえたかと思うと、ボスボロットが姿を現した――
そこで、ミオはようやく気付いた。
ここにある光景は全て、ハロ達の見てきたものであるということに。
アクセルの死。ヴィンデルとマシュマー。
自分の存在がきっかけとなって生まれた誤解。
自分が気絶していた間の、そしてデビルガンダムに取り込まれた後の出来事。
ぶつかり合いながらも、彼らの絆は少しずつ輝きを増していく。
ハロの機械の瞳は、その全てを映し出していた。
散っていった命の輝く姿を、小さな体に全て記録していた。
いや、機能を停止していたことを考えれば、記録という表現は不適切か。
言うなれば、ハロという『意思』が持つ、一つの『記憶』。
それらがミオの頭に伝わってくる。
その感覚は、ゲッター線を通じて語りかけてきた魂達の声に似ていた。
(そっか……あんた達も、ヴィンデルさん達と一緒に戦ってたんだ)
ダイダルゲートにアクセスしたハロを介して、魂達が集まっていく。
その力は剣鉄也のガイキングに、そしてゼストの卵に向けて放たれ――
ハロの記憶は、そこで途切れた。
この時点で、ハロの意思――いや、命が消滅したことを意味していた。
それは闘鬼転生の残り香だったのだろうか。
この地で散っていった『魂』の一つとして、ハロは一時的に現世に干渉する術を得た。
その最後の力で、ハロはダイダルゲートに再度アクセスする。
そして散っていった魂達が託した『希望』を自分の記憶に乗せ、少女に伝えた。
――ハロ達もまた、ただの機械から『意思』を持つ存在へと進化していたのだ。
目を開ける。そこには、現実の世界が広がっていた。
頭部を潰された魔神皇帝の亡骸が横たわっている。
そして自分の手には、ピンクのハロが抱えられている。
「ありがとう……それから、ごめんね」
ミオの言葉に、ハロは何も反応しない。
静かだった。聞こえるのは、風の音だけ。
「あっ……」
抱えていたハロの体が、さらさらと砂となって崩れていく。
まるで使命を終え、天寿を全うしたかのように。
ふいに、強い風が吹き付けた。
かつてハロだったその砂は、風に舞い、ミオの手から離れていった。
そして、そこには何も残らなかった。
まるで、今見た全てが夢か幻かと思えるほどに。
いや、事実そうなのだろう。
だが、ミオの中には確かに何かが残っていた。
胸に差した薔薇の花に手を触れる。
何故だか、温かく感じた。
みんな、生きてるんだ。あたしの、生きている人達の中で。
ヴィンデル達は死んだ。しかし、その遺志はハロの中で確かに生きていた。
例えその命が尽きても、彼らの『心』や『生き様』までは、決して死にはしない。
誰かが覚えている限り、それはきっとその人の中で生き続ける。
それをハロは証明して見せた。ミオに自身の記憶を託すという形で。
だからミオは、ハロを含めた彼らの生きた証を、胸に刻み込む。
この地で起きた自分の知る全ての出来事を、決して忘れずに生きていくことを誓う。
それが、死んでいった彼らへの、自分にできる精一杯の手向けだと信じて。
――お前が責任を感じることはない。それでも、自分を許せんというなら……
ヴィンデルの別れ際の言葉が蘇る。
「……わかってる。あたしはもう、大丈夫」
そう言って、ミオは南――ダイダルゲートのあるD-6の方角を見据える。
その目に、涙はもうない。
(あたしは最後まで絶対に諦めない。
絶対に希望を捨てないで、絶望なんか跳ね除けてやるんだから)
その瞳に宿るは、新たな決意と強く気高い意志。
それは、魔装機神の操者として相応しいものだった。
待ってなよ、ユーゼス。
魔装機神操者の使命のため。何より、皆の生きた証を刻み続けるためにも。
最後まで諦めず、生き抜いて、そして――
あんたを、絶対に止めてみせる。
【ミオ・サスガ 搭乗機体:ブラックサレナ(劇場版機動戦艦ナデシコ)
パイロット状況:強い決意。首輪なし。
機体状況:ほぼ良好。中のエステバリスカスタムのモーターが磨り減っているため、なにか影響があるかも
現在位置:E-5
第一行動方針:D-6に向かう
第二行動方針:対主催のために動く
最終行動方針:ユーゼスの打倒。最後まで諦めず、皆のことを決して忘れず生きていく。
備考:ディス・アストラナガンの意思(らしきもの?)を、ある程度知覚できます
イングラムが知覚したことを、ミオもある程度知覚できる(霊魂特有の感覚など)
フォルカと情報を交換しました。
クォヴレーがシロッコを目の敵にしていると認識。
マサキの危険性を認識、また生存を確認】
【フォルカ・アルバーク 搭乗機体:ソウルゲイン(バンプレストオリジナル)
パイロット状況:完治、全快、首輪なし
機体状況: 損傷(小) ソウルゲインで再生中 EN1/2ほど消費
現在位置:E-5
第一行動方針:D-6に向かう
第二行動方針:対主催のために動く
第三行動方針:ユーゼスと会う
最終行動方針:殺し合いを止める。
備考1:フォルカは念動力を会得しました。
備考2:ゾフィーの力により機体の神化が可能となりました
備考3:ミオ・シロッコと情報を交換しました】
【パプテマス・シロッコ 搭乗機体:ジ・O (機動戦士Zガンダム)
パイロット状況:軽度の打ち身(行動に支障はなし)、首輪なし
機体状況:良好 グラビトンランチャー所持。ビームライフルをいくつか所持。もしかしたら他にもガメてるかも。
現在位置: E-5
第一行動方針:D-6に向かう
第二行動方針:脱出を目指す
最終行動方針:主催者の持つ力を得る。(ゼストの力に興味を持っている?)
補足行動方針:十分な時間と余裕が取れた時、最高級紅茶を試したい
(全てが終わってからミオと……いやいや、もう気は緩めない)
備考:ラミアを完全に彼は信用していません。マサキ危険視。
フォルカと情報を交換しました。
ユウキ・ジェグナン厳選最高級紅茶葉(1回分)を所持】
【三日目 10:00】
最終更新:2008年06月17日 07:24