無題


 ジョシュア・ラドクリフは自らに支給された機体を見上げた。
分厚い盾とバズーカを装備したガンダムタイプ。
「核装備のガンダム…こんなもの存在するのか」
 自分のすぐそばに核があると言う重圧にジョッシュはたじろいだ、しかしいつまでもたじろいではいられない。
コクピットハッチを開け、パイロットシートに滑り込み操縦桿をにぎる。
機体の状況は良好、ここに来る直前まで乗っていた愛機にくらべると装甲が厚いせいか
多少運動性が低い、だがすぐに慣れる。
それよりも武装面の方がジョッシュには心配だった。
あの核バズーカ――アトミックバズーカとビームサーベルが2本、頭部にバルカンもあるがこれで破壊できる機体は少ないだろう。
人間相手にアトミックバズーカは撃てない、少なくとも俺には。
と言うことは実質武装はビームサーベル2本、MS相手ならいいが果たして特機相手に格闘戦がどこまでやれるか。
そこでジョッシュははるか上空で待機する巨大戦艦ヘルモーズを見据えた。
あそこにいるのはユーゼスと名乗った仮面の男、俺をここに連れてきた男。
奴さえ倒せれば殺し合いを勝ち抜かなくとも…俺は帰ることができる。
あの戦艦に核は効くだろうか、あれを落とすことができるだろうか
このゲームを終わらせるためなら、俺は…
「核の引き金を引ける」
 だがこのままでは無理だ、何とかあそこまで近づくんだ。飛行できる機体を探して、それに乗ってあそこまで行く。
至近距離から核を叩き込んであの戦艦を落とす。
「…リム、親父、すぐ帰るから」




【ジョシュア・ラドクリフ 搭乗機体:ガンダム試作2号機(機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY)
 パイロット状況:健康
 機体状況:良好
 現在位置:H-4
 第一行動方針:主催者打倒の為の仲間を探す
 最終行動方針:主催者打倒】



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最終更新:2008年05月29日 01:21