ジョシュアの予想
歩行によるわずかな上下振動をジョシュアはコクピットの中で感じていた。
今、試作2号機は西へと歩を進めている。
ホバーが搭載されていた以前の愛機エール・シュヴァリアーと比べると、試作2号機の足は遅い。
無理をすればバーニアを使った高速移動もできなくはないが、操縦になれていないうえ
エネルギーの消費を考えるとあまりやろうとは思わない。
「ミノフスキー粒子濃度が濃いな、異常なくらいだ。 …まさか会場全体がそうなのか?」
計器は値を振り切るほどの粒子濃度を示している、レーダーはほとんど目視距離しかうつらない。
ミノフスキー粒子濃度の濃さから考えると、絶えず粒子が散布されているとしかジョシュアには思えなかった。
だとすると、一体どこから散布されているのか? 各所に散布装置でもあるのか。
もしくは…あの巨大戦艦が常に散布しているか。
ジョシュアとしては戦艦が散布していると思いたかった、もしも戦艦が散布しているのなら
戦艦の周囲のミノフスキー粒子濃度は常に最高のはずだ。
それが戦艦の隙になるのではないか、確証はないが希望はある。
今は核の射程範囲まで行けないし、気づかれたら首輪で殺される。分の悪い賭けをするつもりはないが、今度ばかりは分が悪い。
「…しかし、核を持ち歩くのは疲れるな」
意識しないようにしても、常にジョシュアの頭には絶えず核の事がよぎっていた。
操縦を間違えたら核が発射されると言う事態もなくはない。
慣れない機体という事もあり試作2号機の操縦は想像以上に気を使った。
「こんな状態で敵が来たらどうする? こっちには核がある! とでも脅すか…」
相手が信じるとは限らないが…そうするしかなさそうだ。
【ジョシュア・ラドクリフ 搭乗機体:ガンダム試作2号機(機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY)
パイロット状況:健康
機体状況:良好
現在位置:H-4 からG-4へ移動中(移動は遅い)
第一行動方針:主催者打倒の為の仲間を探す
最終行動方針:主催者打倒】
最終更新:2008年05月29日 03:43