与えられたのは力と迷い
C-2エリア。
堅牢無比な機体の操縦席で、一人の少女が俯いていた。
「殺し合いなんて……イヤだよ……」
少女はその機体を知っていた。少女の世界において見た事が有った機体だ。
その機体がどんな機能を持っているかは知っている。
「死ぬのも……イヤ……」
だから、操縦方法を理解するのにそれほど時間は掛からなかった。
少女にとってそれは幸運な事と言える。
「お兄ちゃん……わたし、どうすれば良いの……?」
そしてその機体は極めて強大な性能を誇っていた。
特に火力と強力な防御フィールドはトップクラスの性能だと言える。
近距離戦においても、高い基本性能と少女の剣技が合わされば死角は消える。
「…………それに。お父さん、ごめんなさい」
だが、少女は喜べない。
その場所が殺人ゲームの盤面だから。
そして、その機体が彼女の父を殺めた仇の機体だから。
その頃の仇は破壊神に操られ、自意識を失っていたという。
だからといって、その機体を抵抗無く使えるはずもなかった。
少女は悩みながら、砂漠と平原の境目に居続けた。
少女の名はプレシア=ゼノサキス。
その機体はグランゾンといった。
【プレシア・ゼノサキス/搭乗機体:グランゾン(スーパーロボット大戦OG)】
パイロット状況:どうすれば良いのか悩んでいる
機体状況:良好
位置:C-2
第一行動方針:これからどうするか考える
最終行動目標:あまり殺したくない。死にたくない】
最終更新:2008年05月29日 01:39