リュウセイと妖精と不思議のダンジョン


「やるっきゃねぇ!とは言ったものの・・・」
 争いを止めるという、前向きな決意から数分後。
「ここ、どこだよ?」
 リュウセイは道に迷っていた。
勿論、ここは始めて訪れる場所であり、
また彼自身、確固とした目的地があった訳でもないので、
道に迷ったという言葉は不適当ではある。
だが、リュウセイが悩んでいるのは無論、そういう事ではなかった。
「出口がみつかんねぇー!」
 彼が彷徨う現在地。それは光の差し込まない、湿った地下通路だった。
「やっぱ、あそこで先に進んだからだよな・・・」

 それは先程まで潜伏していた、地下室でのことだった。
無益な争いを止め、ユーゼスを倒すべく地下から飛び出そうとしたリュウセイは、
地上に出る通路の近くである物を発見した。
「・・・これって、どうみても隠し通路だよな?」
 他とは明らかに違う壁の色。
しばし悩んだ挙句、思い切って破壊すると・・
そこには案の定、新たな空間が広がっていたのだった。

「迷うくらいなら、外に出たほうがよかったよなぁ・・・」
 後悔、先に立たず。
リュウセイはぶつぶつとぼやきながら、改めて周囲を見回した。
 そこは、フェアリオンが辛うじて通行できる程度の通路だった。
奥のほうを見ようとするが、一寸先は真っ暗で視界が悪い。
それが自らを中心に四方向に伸びている。
「ま、要するに十字路の真ん中にいるわけだ」
(もしかしたら、地下街か何かなのかもしれないな)
そう思いつつ、リュウセイは呟いた。

「さーてと・・・どっちに進みましょうかねぇ・・・」



【リュウセイ・ダテ 搭乗機体:フェアリオン・S(バンプレオリジナル)
 パイロット状況:良好
 機体状況:良好
 現在位置:C-4地下通路(道に迷っている)
 第一行動方針:地下から出る
 第二行動方針:仲間を探す
 最終行動方針:無益な争いを止める(可能な限り犠牲は少なく)】





前回 第67話「リュウセイと妖精と不思議のダンジョン」 次回
第66話「無題 投下順 第68話「(空)回る運命
第66話「無題 時系列順 第73話「戦う前から既に負け犬

前回 登場人物追跡 次回
第40話「無題 リュウセイ・ダテ 第78話「無題


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2008年05月29日 04:17