災厄の紅き剣は水底に消えて…(後編)



その瞬間頭の中で、魂の奥底で何かが弾けた。
恐怖を、迷いを、諦めを、真紅の怒りが怒涛の勢いで塗り潰していく。



失った。
守れなかった。
弱かったから、奪われた。

だから強くなったんだ――もう二度とあんな思いをしたくないから!

シンの瞳から虹彩が失せ、無機質な人形の色を宿す。
剣を持たない左腕でキングゲイナーを掴むスレードゲルミル。
握り締めるが、超高熱の結界は鬼神の指が触れる事を許さない。
ダイレクト・モーション・リンクによりフィードバックする痛み。指が溶け落ちる感覚。
それがどうした、とシンは意識の片隅で一生に付す。
フリーダムがいて、今この手には力がある。だったらやる事は一つしかない!
邪魔をするというのなら――

「調子に……乗るなぁっ!」
「む、これは!?」
「マシンセル、全開! こいつを食い千切れぇっ!」

再生に回していたマシンセルを、全て攻撃へと叩き込む。
全身のマシンセルが指先に集中し、灼き尽くされてなおキングゲイナーを侵食せんと殺到する。
元々のサイズが違うのだ。瞬時にキングゲイナーは黒く蠢く機械の細胞に包み込まれ、その姿を消す。
繭の中で、ドモンが呻く。

「ぐううっ! 耐えろ、耐えるんだキングゲイナー! お前もキングの名を冠するファイターなら、俺の闘志に応えてくれ!」

キングゲイナーの各部に異常が発生する。黒い泥に触れた個所が年経たように朽ちていく。
ドモンが犯したミスはただ一つ。それは、キングゲイナーで真っ向勝負を挑んだ事。
これがゴッドガンダムであったなら話は違っただろう。溢れ出るドモンの感情を全てエネルギーへと変換し、スレードゲルミルを打ち破れたはずだ。
だが、キングゲイナーは本来スピードと手数で勝負する機体だ。
いかにオーバーヒートを発現させたとはいえ、対するスレードゲルミルは50mを越える巨体。
10mもない小型のキングゲイナーとは内包するエネルギーの総量のケタが違う。

「う……お、おお……ッ!」

オーバーヒートを発動し続けているため、ドモンの体力は天井知らずに削られていく。
熱はまだ耐えてはいない。だがそれはもはや攻撃ではなく、自らを守るために使われている。
鬼神の頭部を掴んでいた右腕が、離れる。
ドモンには見えない先、シンの操る剣鬼は刀身のない剣を収め、こちらも右拳を握り締めた。

「わかる……アンタの言う事もきっと正しいんだって、思う!
 でも、でも! 俺にはもうこれしかないんだ! こうやって戦う事しか! だからッ!」
「し……シンッ!」

ついにマシンセルが灼き尽くされ、スレードゲルミルの左腕が肘のあたりまで灰と化す。、
キングゲイナーが自由を取り戻す。だがその時には既に、

「立ち止まれないんだ……こんなところで、俺はぁぁぁぁっ!」
「ぐあああッ!」

怒りの拳は解き放たれていた。
避ける事も叶わない。自らの全長すらも超える巌のような拳を受け、キングゲイナーが吹き飛んだ。
追撃が来る――ドモンが揺れる視界の中で必死に機体を立て直す。だが反応がどうしようもなく遅い。
動かないのは機体だけでなく、ドモンもだ。意識が途切れる――

だが、シンは追っては来ない。
その瞳が見据えているのはただ一つ。

スレードゲルミルが再び剣を抜き放つ。瞬時にその刀身は万全の状態へと復元された。
片腕、だがこれまでにないほどの気迫と殺意を込め、シンは咆哮する。

「一撃で決める……!」
「い……いかん! 下がれジャミル、シ―ブック……! がっ……!」

鬼神から伸びる、大河のような煌めき。
マシンセルを纏わせた、一撃必殺の斬艦刀オーバーフロウ。
やがて大河は収縮する。全てのエネルギーを圧縮した光球に。

強力ではあっても実体剣である斬艦刀やドリルブーストナックルではフェイズシフトは貫けない。
だがスレードゲルミルは剣戟戦闘に特化した機体。光学兵器に分類される物は持たない。
ならばどうする? ――その答えを、既にシンは得ている。
たった今見せつけられた光。
加速、発火、燃焼、炎熱。イメージするのはあの一撃。
マシンセルがシンの思考を読み取り、その願いに応えるべく変質する。

真紅の輝きが迸る。
液体金属が膨張、マシンセルがエネルギーを生成し、巨大なる神の腕と成す。
見て取ったドモンが瞠目した。

「ゴッド……フィンガー……!?」

生まれたのは――そう、たった今ドモンが繰り出したばかりの拳。指が開き、掌となる。
止めろ、と叫んだ言葉は聞こえない。
その結果を見届ける事なくドモンの意識は闇に落ち、シンが往くのを止められない。

突貫する。
吶喊する。

怨嗟と怒りの雄叫びを上げ、スレードゲルミルはガンダム達の戦場へと踊り込む。
道を阻む海賊と輝く翼を持つガンダムは、気に留める事もなくその巨大で弾き飛ばす。
シンはそれらを見てはいない。
視界にあるモノはただ一つ、怨敵フリーダムのみ。


     ◆


「コイツ、段々動きが鋭くなってる! 機体に慣れてきたって訳かい!」
「はあっ……はあっ……! まだだ、まだ遅い……もっと速く!」

デスティニーの姿が幾重にも重なり、アギーハの狙いを幻惑する。
ストライクフリーダムのヴォワチュール・リュミエールはあくまで機動性を上げるためだけの物だが、デスティニーのそれは違う。
ミラージュコロイド粒子を散布し、デスティニーの虚像を映し出すのだ。

「く、うっとおしいったらないね! いい加減に……!」

最大出力で稼働すれば目にも止まらぬ機動力と分身機能で高い回避率を示すデスティニー。
驚くべきスピードで動きをこなれさせていくシ―ブックだが、今はまだその力を最大限に活かせる腕ではない。
だが、一人で戦っているのではないのだ。

「そこだ!」
「ッ! もう一機の……!」

デスティニーが生み出した分身の中からX1が飛び出す。
二つのビームザンバーが振り下ろされ、ストライクフリーダムがビームシールドで受け止める。
即座に跳ね上がって来たX1の右脚を左脚で蹴り止め、腹部のカリドゥスを撃つアギーハ。
ABCマントが一瞬の抵抗を見せる。二機の間に満ちる白光。
後退するX1を迂回し二つのビームブーメランが飛び来たる。

「こんのッ……!」

両腕を広げ、左右のビームライフルで撃ち落とすストライクフリーダム。
次の瞬間がくっと機体が揺れた。直撃を受けた――そうではない。
ストライクフリーダムの脚にいつのまにか繋がれている、鎖付きのフック。
X1が離れ際、ビームブーメランに紛れるように放ったシザーアンカーだ。
落下する勢いに合わせX1が全力でアンカーを引いたため、ストライクフリーダムの体勢も崩れたという事。
腰のレールガンを下方に展開し、引き離そうとするアギーハ。
だがその目前に大剣を振りかぶりデスティニーが突っ込んでくる。

「うおおおおっ!」

対艦刀アロンダイトが唸る。
攻撃を断念しアギーハは再びビームシールドを起動、二つ重ね合わせて受け止めた。

「動きが止まった……シ―ブック、詰めるぞ!」
「はい!」

ストライクフリーダムがレールガンをデスティニーに向け至近距離から連射する。
実体弾だからダメージはないとはいえ、衝撃はかなりのもの。

「この距離なら、あたしの機体に分があるようだね!」
「そうでも……ない!」

デスティニーが剣に添えていた左腕を解く。
右腕はアロンダイトを保持し続けたまま。
ストライクフリーダムから伸びるレールガンを掴む。

「こっちには、こんな武器だってあるんだ!」
「くうっ!」

握り締めた砲身が赤熱し、爆散した。
掌の槍、パルマ・フィオキーナ。動き回る相手には使い辛いものの、こうして接近膠着しているなら話は別だ。
腰の連結部分にまで破壊が及び、ストライクフリーダムは揺れる。

X1がシザーアンカーを解除した。
今まで牽引に抗うためスラスターを上昇方向に向けていたので、一瞬ならず機体の制御がアギーハの手を離れ大きく乱れる。
デスティニーがアロンダイトを放り投げ、ビームライフルに両拳を押し付ける――パルマ・フィオキーナを展開した拳を。
一瞬で破壊されたビームライフルに見切りをつけ、アギーハは残された武装、カリドゥスでデスティニーを狙う。
今やデスティニーはガードを解いて攻撃に回した状態。ビームシールドの展開は間に合わない。

「調子に乗ってんじゃないよ!」

そう、確かにデスティニーには防ぐ術はない。
デスティニー、には。

投げ込まれたのは二つの板。
それはカリドゥスが直撃する寸前に、広くビームの盾を形成する。
ジャミルが放ったのはクロスボーンガンダムX1のビームシールド。
デスティニーやストライクフリーダムのそれと違い、取り外せるもの。

一枚目のシールドが突破され、二枚目のシールドにビームが喰らい付く。
こちらもあえなく突破される――が、カリドゥスの威力は完全に殺されていた。
ジャミルの三手目、シザーアンカーに纏わせたABCマントがデスティニーに届く。
かなりの無茶を強いた事もあり、マントはビームを受けて燃え尽きる。

そしてその向こう――デスティニーには、一切の損傷がない。

「仕留めるっ!」

掴み取ったのはアロンダイト。シ―ブックが前もって上に放り投げ、今ようやく落ちてきた剣。
本体のエネルギーに依存するビームシールドと違い、アロンダイトは独立した一個の武器だ。当然、さして消耗していない。
だがストライクフリーダムは違う。
ビームシールドの連続展開、カリドゥスの連発――無尽蔵のエンジンを備えているとはいえ、それは常に100%の状態でいられるという意味ではないのだ。
結果、ビームシールドは押し負ける。全体重を乗せたアロンダイト、その一撃によって。

アロンダイトがストライクフリーダムの両腕を叩き斬る。
同時にX1のビームザンバーがもう一つのレールガンを寸断。
ドラグーンは既に全てが破壊されている。
カリドゥスを残しストライクフリーダムはほぼ丸裸になった。

「ここまでだ。降伏しろ」

告げるジャミルの声は憎らしいほどに平静だ。
アギーハにもわかっている。ここから戦況をひっくり返す手は、ない。
地球人ごときが、全く憎らしい――あのやかましいガキさえ乱入してこなかったら、こんな無様はなかったのに!

「……殺さないのかい?」
「我々は勝ち残るために戦うのではない。生きるために戦っている。
 襲われれば応戦はする。だが、必要でもないのに命を奪う事はせんよ」

どうやら、かなりのお人よしのようだとアギーハは推察する。
この分なら少ししおらしいところを見せればすぐに油断する――そうなったらこっちのものだ。
まだミーティアがある。接続しさえすれば、まだ戦える。

「……いいよ、わかった。今までの事は謝罪するよ。あたしはアギーハ、所属は……」
「――――――フリィィィィィダムゥゥゥゥゥッッ!」

貫かれる意識。
聞く者全てに畏怖を与えるような、暗い怨嗟の叫び。

振り向いたアギーハの視界に映るのは猛進するスレードゲルミル。だが振りかぶっているのは剣ではない。
光の塊――が開いて、巨大な掌になった。
超高熱の印、赤を通り越して金色に輝く神の腕。

本能的に悟る。あれはヤバい、逃げろ、と。
割って入ろうとしたデスティニーとX1は、しかし加速する質量を止める術を持たない。
あえなく弾き飛ばされた彼らを追う事もなく、スレードゲルミルは一直線にアギーハへと向かって来る。
後退――間に合わない。アギーハはカリドゥスを巨大な掌の迎撃に回した。
だが、か細く見える閃光は灼熱の奔流を貫くには至らない。

「っ……!?」
「これで、終わりだああああああああッ!」

瞬きの間に距離を詰められ、掌に全身を掴まれる。
ストライクフリーダムの全身を絡め取る禍々しい光の指。
フェイズシフトが全開で応戦する。だが、尽きる事なく送り込まれる熱量は、その鉄壁すら打ち崩す。

ストライクフリーダムのコクピットを埋め尽くすレッドアラート。
限界以上の発熱――フェイズシフトダウン。
アギーハは事態の推移についていけない。だが降りかかる濃厚な死の気配、それだけは嫌にはっきりと知覚できた。


「そんな……嫌だ! 助けて、助けておくれよシカログ! 嫌だ、アタシは、アタシはああっ!?」
「俺の前から、俺の記憶から、俺の運命から!
 今、ここで! 消えてなくなれぇぇぇぇぇぇぇぇッ!」


握り、潰す。
指が閉じられる。

そして――融け消える。


爆発すらもその輝きが掻き消し、自由の翼がここにいたという証すらも残さない。
シ―ブックとジャミルは一瞬の出来事に言葉もない。
ほんの一瞬、ほんの一合であの難敵は虚空に散った。生きていられるはずが、ない。



【アギーハ(スーパーロボット大戦OGシリーズ)  死亡】
【ストライクフリーダムガンダム(機動戦士ガンダムSEED DESTINY)  大破】

     ◆


舞台に残ったのは海賊と運命、そして剣鬼。
ストライクフリーダムを撃破した後、シンは離脱もしないままそこに留まっていた。

「はあっ……はあっ……!」


フリーダムを倒した。手に入れた力は、憎い仇を討ち取る事に成功した。
なのに、この気持ち悪さはどうだ?
ここがミネルバならみんなが喜んでくれたはずだ。
艦長に褒められ、副長が勲章を要請すると勝手に盛り上がり、整備班の友人は我が事のように喜んでくれて。

――すごいじゃない、シン! さすがスーパーエース!
――よくやったな、シン。お前を見出した議長の目に曇りはなかったようだ。

同僚が二人、シンの肩を叩き、嬉しそうに言う。シンもまたそれに笑って応え、そして、あの人の前に立って言うんだ。

――仇は取りましたよ、アスラン!
――ああ。見事だったぞ、シン。俺もお前に負けてられないな。

認めてくれるはずだ。シンが正しいと、間違ってなどいないと。
前大戦の英雄が、シンを同格の腕と認め共に戦おうと言ってくれる。
ステラだって、戦場でシンが活躍すればザフトで保護してもらえるかもしれない。
戦場でそれを認めさせるだけの戦功を立てればいい。


その、はずだ――なのに。


「……なんで、こんなに……こんなに、胸が、苦しいんだよ……!」

シンに応える声はなく、だが聞こえてくる声だけがある。

「ドモンがやられたというのか!」
「お前……! くっそおおおおっ!」
「待て、シ―ブック!」

現実感のないまま、シンは興奮を抑えきれず血走った目を見開く。
そこには当然、同僚も親友も、隊長もいない。
認識できるのはシンに向かって剣を構え、突撃してくる『ガンダム』のみ。

あれも、敵?
だったら、倒す。迷う必要なんかない。
そうだ、迷うな――!

自分に言い聞かせるように、シンは強くそう思う。

「なんで……なんで殺した!」
「このモビルスーツ、インパルスに似てる……!?」

アロンダイトを斬艦刀で受ける。
一度フルパワーを放出したため、その形状は小さく通常の日本刀並みだった。

「答えろ、なんでだ! なんでドモンさんやあのガンダムを攻撃したんだ!?」

動揺させるための手だ、聞くな――シンはシ―ブックの声に応えない。
対艦刀が不調でも、スレードゲルミルを退かせはしない。
押し切られ斬艦刀が弾かれる。だが追撃が来る前に、スレードゲルミルの頭突き。
インパクトヘッドは未だ再生途中であるものの、質量だけでデスティニーを吹き飛ばす威力。

「こいつ……! 何とか言えよっ!」

吹き飛びつつもデスティニーがスレードゲルミルの頭を掴む。
瞬間、衝撃。ゼロ距離で炸裂したビームに頭部が半壊した。

「くっ、あの距離で……! ビームサーベル、じゃない! 小型のビーム砲か!」
「なんて装甲だ! コクピットを狙わなきゃ止まらない……!?
 でも、コクピットを潰せばパイロットは……!」

鬼の隻眼が輝き、斬艦刀を収め右腕を伸ばす。
脚を掴まれデスティニーが引っ張られた。

「うわああっ!」
「いくらフェイズシフトがあったって……! パイロットをやればいいんだろっ!」」

出力に物を言わせデスティニーを振り回し、凄まじい遠心力がシ―ブックを襲う。
シートにしがみつくシ―ブック、とても操縦できる状況ではない。

「このまま地面に叩き付けてやる……!」
「させるものか!」

腕を振りかぶったスレードゲルミル、その指を精密にX1が斬り付けた。
デスティニーが勢いで吹き飛び、木々を薙ぎ倒しながら墜落する。

「シ―ブック、無事か! 返事をしろシ―ブック!」
「ぐ……うう……!」

落着する寸前で逆噴射をかけ、僅かながら勢いを殺した事が幸いしシ―ブックは生きていた。身動きは取れないようだが。
安堵したジャミルだが、機体を動かす手は止まらない。今この瞬間もスレードゲルミルのパンチをかわしたところだ。

ドモンは敗れ、シ―ブックもまた負傷した。
襲撃者は死亡し、残ったのはジャミル自身と暴走する少年のみ。
潮時だ。ここで全滅する訳にはいかない――撤退しなければ。

だがもちろん、見逃してくれる相手でもないだろう。ならば、

「シ―ブック、ドモンのところに行け! さっきのガンダムの追加モジュールを使うんだ!」
「え? な、何……言ってんです、ジャミル……さん!」
「逃げろと言っている! この少年は私が押さえる!」

息も絶え絶えに、シ―ブックが反論する。
まだキングゲイナーの反応が感知できる事からして、ドモンは生きている可能性がある。ただあの男の信じがたい耐久力を信じるだけだ。
今まともに戦えるのはジャミルだけ。であれば、ジャミルが残るのは道理である。

「この少年は自らの感情を、怒りを持て余しているんだ! このまま放置しておく訳にはいかん!」
「だから……僕も!」
「君は足手まといだ!」

冷静さを欠き、加えて負傷した今のシ―ブックは戦力になり得ない。
言われるまでもなくシ―ブックにもわかっている。だからこそ悔しい、先走って下手を打った自分が。

「いいかシ―ブック。この少年はおそらく正規の訓練を受けた軍人だ。そして有り余るほどの才能も感じる。
 今の君ではこの少年には勝てん。だからここは退いて、力をつけるんだ! ドモンと共に行き、彼から戦う術を学べ!」
「ジャミルさん!」
「今この少年を押さえられるのは私だけだ。心配するな、死ぬつもりはないさ。適当に相手をしたら私も離脱する。
 A-5の市街地へ向かえ、人が集まるはずだ。そこで仲間を集め、君自身も強くなるんだ!」

未来のために礎になるのは若者であってはならない、というのがジャミルの持論。
そう、いつだって若者に道を切り拓くべきは大人なのだ。
シ―ブックにも、ジャミルが命をかけて自分を守ろうとしている思いは伝わっている。
ここに残れば諸共に砕かれる――ただの無駄死にだ。
痛いほどに歯を食い縛る。
信じるしかない。ジャミルは勝つ、死にはしないと。

「行け、シ―ブック・アノー! 己の戦場を見誤るな!」
「く……っそぉ! シ―ブック・アノー、撤退します……!」

墜落していたミーティアを起動し、デスティニーとドッキングする。
シ―ブックがドモンのいる方へ向けて飛んでいくのをジャミルは見送った。

「それでいい……死ぬな、シ―ブック。生きて、生き抜いて……君だけの答えを見つけるんだ」

X1に牽制されていたとはいえ、スレードゲルミルは逃げるデスティニーを追おうとはしなかった。
無差別に人を襲おうとしているのではないのか? ジャミルはそう睨んだが、

「ぐうう……うおおおおおおっ!」
「くっ、やはり戦う気か!」

シンはただ、マシンセルの再生を待っていただけだ。
左腕と頭部は後回しにして、全力で右手の指と斬艦刀を再生させる。
復元を終えた斬艦刀が、瀑布のようにX1に疾駆する。
愚直なまでに真っ直ぐな太刀筋を見切り、X1が身を捌く。

「あの装甲の厚さでは射撃では効果がない。接近するしかないか!」

先ほどと同じように、至近距離でビームザンバーを叩き込むしかなさそうだ。
接近戦――そこはX1の距離であると同時に、敵の距離でもあるのだが。
どう考えてもX1の装甲では一撃もらえばそこで終わり。ビームシールドは既にないが、あっても役に立たなかったろう。

「殺さずに無力化するためには、仕方ないな……!」

死の暴風圏に踏み込むジャミル、クロスボーンガンダムX1。
クロススラスターを全開で吹かし荒れ狂う刃の渦を駆け抜ける。
ナイフ状に変化した斬艦刀が迫る。X1はシザーアンカーが射出し、その刀身を絡め取った。
一瞬の拮抗、瞬時に膨張した斬艦刀が鎖を断ち切る。

「ここだ!」

その一瞬、斬艦刀による攻撃を一瞬だけ止められれば良かった。
一気に懐に飛び込んだX1が両腕にビームザンバーを煌めかせる。
狙うはスレードゲルミルのコクピット――ではない。
その巨体にただ一つの戦闘力を有する右腕に、『着地』して。

「おおおおおおおおおおッ!」

X1の胴回り以上の太さのスレードゲルミルの手首を、斬り付ける。

斬り付ける。

斬り付ける。

何度も何度も、斬り付ける。

ビームザンバーが過負荷でダウンする。放り出し、代わりに抜き放った両肩のビームサーベル。
深く突き込むが、まだ壊れない――もう一押し。

「こいつ……離れろよっ!」

機体が接触しているため伝わってくる、シンの焦燥に塗れた声。
明らかに冷静さを欠いている。
だからこそ、ジャミルは説得ではなく無力化を選択した。
X1の足底が開き、顔を出すのは鋭い刃――脚部スラスターの排熱により一瞬で赤熱したヒートダガー。

「少年よ、力を振るう意味を見失うな! 何のために戦い、誰に引き金を引くのか……状況に流されるのではない、自らの意志で見定めるのだ!」

言葉と共に、スレードゲルミルの手首に穿たれた傷穴に足先を突き入れた。



爆発、後、崩壊。
掌と肘の半ばあたりでスレードゲルミルの腕部が完全に砕け、斬艦刀が地に落ちる。
それはスレードゲルミルの敗北の証であると同時に、シンの怒りを強制的に冷却する鐘でもあった。

スレードゲルミルが膝をつく。本体はまだ動けるだろうに、戦意を示す事もなく。
改めて、ジャミルはシンへと呼びかけようと思った。

「お、俺は……」
「落ち着いたか? やれやれ、何とかなっ……!?」

スレードゲルミルの巨体が沈んだ事により開けた視界。
そこに見えたのは、両腕を開き赤く光る胸を張る偉大なる勇者――

「……ッ!!」

ジャミルは、躊躇わなかった。
X1を全速でスレードゲルミルへとぶつける。
木星の重い重力を振りきるためのクロススラスターを全開にして、身体ごと押しのけるように。


結果、

「ぐわああああっ!」

X1の胸から下が灼熱の奔流に消し飛ばされた。
制御などできるはずもなく、X1の上半身は大地へと突っ込んでいく。
そして、踏み付けられる。

「フフフ……今日は良い日だ。少し予定は変わったが、新型のガンダムをこうも容易く始末できるとはな!」
「お、お前、は……!?」
「古来、地球ではこういう時のための諺があったな。
 楽してズルしていただき……違うな。トンビにチキンをさらわれる、だったか?」

勝ち誇るでもなく冷静に呟いたのは、ラカン・ダカラン。
ネオ・ジオン軍に所属するパイロットにして、グレートマジンガーの現パイロット。

「よほど奴に集中していたらしいな。俺の接近に気付かんとは」
「き、貴様……」
「あのデカブツを先にやるつもりだったが、まあいい。結果は変わらん」

デカブツ、という言葉に反応し、ジャミルはスレードゲルミルを探す。
擱座しているが、新たに損傷を受けた様子はない。
安堵するジャミル。

「しかし、わからん物だな。寸前まで戦っていた相手だろうに、何故助けた?」
「き……貴様には、わからん、さ……」

だが、状況はまずい。このままでは二人とも、新たに現れたこの男に喰われてしまう。
X1もスレードゲルミルも既に余力はない。抗えるはずがないのだ。

「ほう? だがいずれにしろ無意味だ。なにせ……」

グレートマジンガーが剣を抜き、逆手に構える。
剣先はスレードゲルミルに向いている。

「や、止めろ!」
「お前も奴も、ここで死ぬのだからな!」

豪腕が刃を投げ放つ。
動かないスレードゲルミル――間違いなくコクピットに直撃すると、ジャミルは焦燥と共に確信する。

だが、そんな結果は認めない。
少なくともこの身体が、ガンダムが動ける内は!


「やらせは――しない!」

胸を踏み付ける脚に対し頭部バルカンを発射するX1。
超合金ニューZには傷一つ与えられないが、踏み込む力は確かに緩んだ。
同時に生き残った二つのスラスターを全開にし、弾かれたようにグレートマジンガーの足下から離脱する。

先を往くマジンガーブレード、その前方に回り込みX1の口が開く。
頭部からの排熱機構。だが今は別の使い方をする――

がきぃぃぃん、と。
甲高い音を立てマジンガーブレードは静止した。
クロスボーンガンダムX1の顔が開いた瞬間閉じることで、まるで噛みつくように剣を防ぎ止めて。
勢いを殺し切る事は出来ず、剣の先端がX1の頭部を貫通し飛び出る――スレードゲルミルには、届いていない。

「あ、アンタ、俺を庇って……!」
「……少年、逃げろ!」

フリーズし動けないスレードゲルミルの中から、シンは全てを見ていた。
今も、そしてさっきも。
シンが殺そうとしていた相手が、二度も身を挺してシンを救う瞬間を。

「な、何で……!?」
「未来を担う若者を……こんな殺し合いで無為に死なせる訳にはいかんのだ……!」
「ちいっ、死に損ないが!」

二度も必殺の一撃を防がれたラカンは表情を歪める。
そんなに死にたいというなら、いいだろう。
グレートマジンガーの腕から鋭利な刃が飛び出て、回転し始める。
抉り貫く一撃、ドリルプレッシャーパンチ。

「少年、名は何と言う?」
「お、俺はシン……シン・アスカです!」
「そうか……シン。私はジャミル・ニートだ。
 忘れるな、いつも力の中心に想いを置け。力に呑み込まれるな。激情を制御しろ……」
「何をゴチャゴチャと! まとめて片付けてくれる!」

発射される、最期を告げる力。
死を目前にしてジャミルはただ言葉を紡ぐ。

「……シン! シ―ブック・アノーとドモン・カッシュ! この二人と合流しろ!
 そして、守るべき者を守れ! 二度と心の闇に身を任せるんじゃない!」
「あ、アンタ……」
「お前より長く生きた者からの忠告だ! 失った過去は取り返せないが、それだけを見て後悔するのは止めろ!
 道はいつでもお前の前に開かれている! 後は勇気を出して踏み出すだけなんだ……!」

視界いっぱいに映し出されるドリル。
恐れはないが、悔いは残る。


シャドウミラーを打倒すると誓ったのに。
もっと多くの言葉をシ―ブック、そしてこのシンという少年に残してやりたかった。
地球と宇宙、ついに手を取り合い新たな世紀を迎えたというのにこの目で見れないとは。

ガロード、ティファを頼むぞ――

全て一瞬で脳裏を駆け抜け、しかし最期に残す言葉はこれだった。



「生き抜けシン・アスカ! 運命など、そうと望めばいつだって変えていける! だから――!」



結びの言葉は、ない。
シンの眼前で、クロスボーンガンダムX1が砕け散った。



【ジャミル・ニート(機動新世紀ガンダムX)  死亡】
【クロスボーンガンダムX1(機動戦士クロスボーン・ガンダム)  大破】


ジャミル・ニートは死んだ。シンのせいで、シンを守って。
シンを襲う痛み――何も変わらない。弱かった過去の自分、力を得たはずの今の自分!
心が、引き裂かれそうになる。

「あ……ああ……!」
「フン、手こずらせるものだ。だがこれで残るはお前一人……恨みはないが俺が生き残るためだ。死んでもらうぞ」

だが、悲しみに身を沈める事は許されない。
そう、ここにはもう一人いる。
乱入してきた男、ジャミルを殺した男が――

「ジャミル……!」
「どうした、何を悲しむ事がある。こいつは敵だったのだろう?
 俺はお前を助けてやったのだぞ。俺に怒りを向けるのはお門違いだというものだ、小僧」

嘘だ。
その言葉には一片の善意もない。
敵であろうとシンを救おうとしたドモンのような、ジャミルのような暖かさは――!

「フッ……しょせん俺も貴様も同じ穴のムジナというやつよ。
 まあ、そう気を吐くな。すぐに後を追わせてやる……!」

ジャミルによって祓われた怒りが、憎しみが再燃する。
呼応するようにスレードゲルミルのマシンセルが活発に活動し始め、頭部に集中していった。
形作るのは、そう――

「むっ!? 再生していく……ドリル!?」
「あんたは……あんただけは……!」

ジャミルを殺した、あの凶器!
オオオオオオオオオオ、と鬼の咆哮が大地を揺らす。
踏み出す脚に触れた木々が、一瞬にして壊死し塵と化す。
インパクトヘッドは再生し終えた。しかし暴走するマシンセルは無差別に放出され、留まるところを知らず噴き上がる。

「なんだ、この機体は!」
「急に出てきて、好き勝手に……!
 あんたは一体何なんだああああああああぁぁっ!」
「……ええい、サンダァァァブレェェェェクッ!」

後退しつつグレートマジンガーが雷を放つ。
森を抜け、腕のないスレードゲルミルが発進。
雷の嵐の只中に突入し――ほんの一瞬たりとて立ち止まらずに突き抜ける。
シンの、スレードゲルミルの全身を灼く痛み。
だが止まらない、止まれない。
溢れ出る激情が止まる事を許さない!
インパクトヘッドを穂先に、一個の弾丸となってグレートマジンガーに激突する。

「おおおあああああああああああああああああッ!!」
「グレートマジンガーが……パワー負けするのか!」


満身創痍のスレードゲルミル。
万全であるグレートマジンガー。

軍配が上がったのは――前者だ。
マジンガーブレードが受け止めるインパクトヘッド、その回転は時空すら歪ませるほどに速まっていく。
地を砕き、天を衝く。
どこまでも撃ち貫く鬼神の衝角は、魔神の剣を砕きその脇腹に噛み付いた。

「ぐおおおお……っ!」

もはや回避する事は諦め、ラカンは腹を抉るスレードゲルミルの頭部を掴み逆に押し込んだ。
削り取られる超合金ニューZの身体。触れた物全て砕き、インパクトヘッドは突き抜けた。
身を捻りドリルの侵攻範囲を減らし、グレートマジンガーは腹に大穴を開けながらもドリルから解放される。
地に突っ込むスレードゲルミル。
一瞬にして大地に走る亀裂。
轟音と共に、機動兵器が動くことを前提に作れらたであろう橋が崩落していく。

「ええい、撤退する……!」

勢い余って眼下の海へと落下していくスレードゲルミルを尻目に、グレートマジンガーは反転、離脱していく。
追っては来ない。そんな余裕はないのだろう。
しばらく後方を警戒し飛び続けていたが、完全に戦闘空域を離脱したと判断してラカンは立ち止まった。
機体のコンディションチェック。

「チッ……ガンダムを仕留めたはいいが、手負いのネズミを侮ったか」

剣を失い、腹に穴を空けられた。
代償が一機脱落。リターンとしては少なすぎる。

「まあ、いい。シン・アスカ……こいつはいいカードだ」

いや、もう一つ。有益な情報を得ていた。
あの場にいたのはラカンとシン、そして既に逝ったジャミルのみ。
ラカンは正直なところかなり早い時点で戦いを観察していた。名前を知れたのはシンとジャミルだけだが、大体の関係はわかる。


ジャミルと光の翼を持つガンダム、そして髪の毛を振り乱す小型機は繋がっている。
最初の敵は青い翼を持つ白のガンダム。
ここにシンという小僧が乱入し、戦況は混乱した。

『髪の毛』がシンに、ジャミルとガンダムが敵ガンダムに。
その後シンが白いガンダムを仕留め、もう一機のガンダムもシンにより撃退され、『髪の毛』と共に後退した。

シンとジャミルは交戦、和解した――そこにラカンが介入し、ジャミルを殺害した。これが全体の構図。

つまりだ。
離脱したガンダムと『髪の毛』には、ラカンの存在を知られてはいない。

放送で、あるいはラカンが直に会ってジャミルの死亡を伝えたとしよう。
その時彼らが疑うのは、当たり前だがただ一人――シン・アスカ、あの小僧だけだ。


ジャミルを助けようとしたが、敵わなかった。
シン・アスカは今も手当たり次第に争いを仕掛けて回っている。

――シン・アスカは、危険だ。


この情報はいくらでも利用できる。
シンという脅威を前に結束する集団に紛れ込む事も、あるいはシンを狩り立てるように誘導する事も。

「せいぜい役に立ってもらおうじゃないか、シン・アスカ……。俺の生存のためになぁ!」

含み笑うラカン。
これからだ。何としても生き残り、帰還する。
そのために手段を選ぶつもりは――ない。



【一日目 9:30】

【ラカン・ダカラン 搭乗機体:グレートマジンガー(グレートマジンガー)
 パイロット状態:疲労(小)
 機体状態:脇腹に大穴、EN60%、グレートブースター無し、マジンガーブレード破壊
 現在位置:D-4
 第一行動方針:他の参加者と接触(ドモン、シンを優先する)
 第二行動方針:シン・アスカの情報を利用する
 最終行動方針:生き残る
 備考:シ―ブックとドモンの名は知らない】


     ◆


「俺は……何を……手に入れたって、いうんだ……?」

海中にて。
深く、深く沈んでいくスレードゲルミル。まるでシンの心を反映するように。

「やっとフリーダムを討てたのに……なんで俺の中、こんなに空っぽなんだよ……」

フリーダムを倒せば何かが変わると信じていた。
そして、倒した。なのに何かを得た感じは全くない。
理由は……想像がつく。
シンに言葉を投げかけてきた二人の男の存在があるからだ。

「ドモンさん……、ジャミル……さん。お、俺は……」

シ―ブック・アノー、そしてドモン・カッシュ。ジャミルは彼らと合流しろと言ったが、できるはずがない。
シンは差し伸べられた手を振り払ったのだ。そして、ジャミルはシンのために死んだ――シンが殺したようなもの。
シ―ブックという少年は、シンを許さないだろう。
ドモンとて、罪を犯したシンを受け入れてくれるとは思えない。

目に留まった名簿を、空虚な気持ちで開いていく。
そこにジャミル・ニートの名を発見し、さらに沈鬱な思いに支配されるシン。
文字列を目で追う。
シ―ブック・アノー、ドモン・カッシュ。知っている名はそれだけ――、

レイ・ザ・バレル。

不意にその名が目に留まる。
ミネルバにおけるシンの同僚。上官や異性の同僚を別にして、一番腹を割って話せる親友。
今まで彼もこの殺し合いに参加させられていた事にすら気付かなかった。とんでもない自分勝手だ。
だが今のシンには、親友のあの冷静な声が欲しかった。
どうすればいいのか、どうすれば許されるのか――その疑問に答えてくれる声が。

「レイ……いるのか、ここに」

怒れる瞳は彷徨い続ける。
罪を犯し、罰を恐れ、己の正義も見えぬまま。

「頼むよ、レイ。教えてくれ……俺は、どうすればいいんだ……」

身体を丸め嗚咽するシンに、スレードゲルミルは何も答えてはくれない。


「俺は……!」

暗い海の底に、少年の慟哭だけが響いていく。


【一日目 9:30】

【シン・アスカ 搭乗機体:スレードゲルミル(スーパーロボット大戦OGシリーズ)
 パイロット状況:疲労(大)、精神的に深刻な動揺
 機体状況:両腕破損、マシンセル正常機能中、EN30%
 現在位置:C-3 海中
 第一行動方針:レイを探す
 第二行動方針:今はこれ以上戦いたくない
 第三行動方針:シ―ブックとドモンには会いたくない
 最終行動方針:優勝し、ミネルバに帰還する……?】





【ドモン・カッシュ 搭乗機体:ボン太くん(フルメタル・パニック? ふもっふ)+キングゲイナー(OVERMANキングゲイナー )
 パイロット状況:疲労(大)、気絶
 機体状況1(ボン太くん):良好、超強化改造済み、ガーベラ・ストレート装備
 機体状況2(キングゲイナー):小破、全身の装甲に軽い損傷、EN60%
 現在位置:B-4 平原
 第零行動方針:???(気絶中)
 第一行動方針:他の参加者と協力して主催者打倒の手段を探す
 第二行動方針:シンを助けたい
 最終行動方針:シャドウミラーを討つ
 備考:ボン太くんを着たままキングゲイナーを操縦しています】

【シーブック・アノー 搭乗機体:デスティニーガンダム+ミーティア(機動戦士ガンダムSEED DESTINY)
 パイロット状況:疲労(中)
 機体状況:EN50%、ミーティア接続中
 現在位置:B-4 平原
 第一行動方針:A-5の市街地に向かい、ジャミルを待つ
 第二行動方針:仲間と情報を集める
 最終行動方針:リィズやセシリー、みんなのところに帰る
 備考:謎のビデオテープを所持】

【ミーティア(機動戦士ガンダムSEED DESTINY)
 機体状況:残弾60%、右アーム切断
 備考:核以上の出力があり20m前後のモビルスーツ程度の大きさならば、どんな機体でも着脱可能に改造されています】



※C-3の橋が崩落しました。


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最終更新:2010年02月21日 17:01