人馬一体!   ◆EIyzxZM666



ギリアム・イェーガーとの激戦の後、補給ポイントを目指し移動していたウォーダンはG-5エリアの基地施設にたどり着く。
機体をドッグに収容し、消費したENの補給を済ませる。
右腕部が一時的に不調に陥った件もあり、設備を使ってくまなく機体状況をチェックしてみたが、今の所運用に問題はなさそうだ。
光雷球の使用に気を抜けない事には変わりないが。
調べる過程で解った事だが、この基地のデータベースには参加者達に支給された機体の情報がインプットされているようだ。
情報によれば、この会場にはウォーダンの本来の乗機となるであろうスレードゲルミル、そしてあの男の分身とも呼べる機体―――ダイゼンガーが存在する。

「ダイゼンガー……もしこれを扱えるだけの実力者が乗っているならば、ぜひこの手で討ちたいものだ」

仮面の隙間から僅かな笑みがこぼれる。


当初この施設に向かったのは補給のためであったが、道中で他にも目的が出来た。それは―――

「伸びろっ、ザンバー!!」

アストレイが手にする柄から光線が伸び実体化、機体の倍以上はあるであろう長さの刀身が形成される。
これは施設の近くで発見した巨大な機動兵器の残骸から回収した物だ。
基地のデータベースによればダイターンザンバーという名の武器らしい。
他にも様々な武装が内臓されていたらしいが、残骸から回収できたのはこれだけだ。
本来の持ち主ならば片手で軽々と、時には二刀で振るわれていたらしいが、はるかに小型なアストレイでは両腕でやっとだ。
この剣を収納できる様に、ここの設備と資材を使ってアストレイの背面バックパック部分に即席ながらも改造を施した。
これまでの戦力で強靭なパワーと装甲を持つ特機を相手にするのは少々心許無かったが、これならば―――

そしてあれだ。
最初に遭遇した時は他の参加者だと思い撃墜しようかと考えたが、どうも様子がおかしい。
どうやらサポートメカの一種のようで、メインの機体となんらかの要因ではぐれたようだ。
メインの機体とは独立して動いているようで、面倒な手順を踏まなくともそのままアストレイでも使えそうだ。
……というか扱い方がその機体のモデルとなったであろう生物そのままなのだが。
フライトユニットを失った今、飛行能力を有しているのはありがたい。


…………しかし、これはさすがに驚いた。



ヒヒィィィィーーーーーーン!!



「……まさか、本物の馬が乗っているとは……」


パスチャーキングは新たな主人を手に入れた。


【一日目 13:30】

【ウォーダン・ユミル 搭乗機体:アストレイレッドフレーム(機動戦士ガンダムSEED ASTRAY)
 パイロット状況:良好
 現在位置:G-5基地
 機体状況:ビームコート装備、損傷軽微、ダイターンザンバー装備、パスチャーキングに騎乗
 第一行動方針:ヴィンデルの命令に従う
 第二行動方針:次の戦闘相手を求める
 最終行動方針:ヴィンデルの命令に従い、真なるメイガスの剣になる為にも優勝を目指す
 備考:ヴィンデルを主人と認識しています。】

※G-5エリアの基地のデータベースには会場に支給された機体の情報が入ってます。放送ごとに追加機体の情報も追加されます。
※ダイターンザンバーは柄だけの状態でアストレイの背部に背負う形で収納されています。



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最終更新:2010年04月13日 16:59