正義の女神は法の下の平等のために目を塞ぎ。
人々は保身のためならあらゆることに目を瞑る。
そんな中縋りついてきた手を振り払わない様に。
「私だけは」
ああ。
「目を開けていたい」
この夢は、いつのことだったろうか。
◆ ◆ ◆
「アハハハハハハッ! おいおい何だよ、もう終わりかよ手応えねぇにも程があんだろ。
私を殺すって吠えたよな? 私は雑魚の三下なんだよなァ? ならこんな簡単に負けちゃダメじゃんか。
汎人類史のサーヴァントなんだろ? 万古不当の英雄サマなんじゃなかったのかよ。おい、お~い? 答えろよ、手足もがれたくらいで狸寝入りか?」
ケラケラと笑う声が響いていた。
郊外にぽつねんと寂しく存在する廃墟の中は今凄惨な処刑場と化していた。
汎人類史のサーヴァントと呼ばれた男は既に肉塊同然の姿に成りさらばえて久しい。
手足は半ば程の所で寸断され、腹の皮膚と筋肉は取り除かれて五臓六腑を曝け出している。
顔の皮を剥がされて両目を潰された顔で唯一自由の利く口も今は声にならない金切り声を撒き散らすばかりだった。
惨めな姿だ。
そして、哀れな姿だ。
英雄の"え"の字もない憐れな被虐対象。
肉屋の軒先に吊るされた豚の解体肉とそう変わらない姿になった英雄を、赤髪の女が口汚く嘲笑い罵り虐げていた。
「テメェの何処が英雄だよザコが。蛆涌き豚肉に改名しろよクソカス」
上機嫌な高笑いが一転して冷たい殺意に変わる。
手足の切断面から引きずり出した神経を弦に見立てて右手で弾いた。
文字に起こしたなら濁点に塗れて大層読み辛いだろう絶叫が、かつて英雄と呼ばれた豚肉の口から迸る。
弾(はじ)く。弾(ひ)く。
雑にヒールの踵で擦る。踏み付ける。
飽きたら乱雑に引き千切る。
英雄は最早楽器だった。
残忍極まりない振る舞いを恥も外聞もなく享楽のままに行い、残虐非道を地で行く悪趣味な「悲しみの子」。
「…あーあ。もう壊れちゃった。
つまんねーなホント……弱いし根性も無いってさぁ。
何のために英霊の座から出てきたんだよって話だよなぁ。お前もそう思うだろ?」
彼女の拷問は英霊の耐久力でさえ耐え切れるものではない。
彼女の嗜虐は英霊の忍耐力でさえ凌ぎ切れるものではない。
英雄と呼ばれた男が達磨の格好のまま霧散して消滅する。
辞世の句一つないその惨めな末路を見届けて、騎士を名乗る嗜虐家は退屈げに嘆息した。
そして水を向ける。
へたり込んで失禁し、歯をカチカチと鳴らしながら震える幼子に。
英雄(サーヴァント)のマスターであった少女に。
話の矛先を向けつつ彼女の方へと歩き始めた。
「可哀想になぁ。不甲斐ないサーヴァントのせいで」
一歩また一歩とヒールの踵が音を鳴らす。
少女は尻餅をついた格好のまま後ろに後退る。
その姿を滑稽滑稽と嗤いながらまた一歩進む、女。
少女の口からいや、いやと声が漏れた。
それがあまりに愉快な音だったものだったから、女はまたケラケラと上機嫌そうに笑って。
「でも安心しろよ。私はこう見えて優しいんだ」
ニィ、とその口を三日月を思わす形に吊り上げた。
笑顔はほとんどの獣にとって最も攻撃的な表情であるという言説がある。
この時その説はまさに正鵠を射ていたと言えよう。
悪意と嗜虐心(サディズム)に塗れた殺意にあてられて、少女は声も出せずに涙を流した。
「ちゃあんと、お前の大好きな英雄サマと同じ風に死なせてやるからさ」
「――っ」
涙を濁流のように流して首をふるふると振る幼い娘。
その哀れみを誘う仕草すらもが女にとっては佳い肴だった。
ああ面白い。
ああ愉快だ。
取り掛かる前から既にこんなに面白いのなら、一体実際に事を始めたらどんなに笑えるんだろう?
考えただけで気分が躍る。
さあ試そういざ試そう。
勝者にのみ許される悪辣な笑みを浮かべて、いざ幼気な少女を壊す悪意の手を動かさんとしたまさにその瞬間。
騎士の上機嫌に冷水を浴びせる淡々とした声が響いた。
その名を呼ぶ声が騎士の手を止めた。
上機嫌だった顔が瞬間不機嫌に歪む。
敵意露わの形相で声の主を睨む騎士。
否、妖精。
悪魔の如き
バーヴァン・シー。
その表情も態度もお世辞にも従僕のものとは思えない不遜さだった。
しかしそれに気分を悪くするでもなく、マスターである男は被虐待児と化した少女に視線を向けた。
「君のサーヴァントは死んだ。それは分かるね」
無言で頷く少女。
男はそれを見て同じように頷きを返す。
「ならこれ以上追う理由はない。
…逃げるといい。そうすれば、私は君を追いはしない」
少女は男の言葉に戸惑いを見せた。
迷いを見せた。
その感情の意味が男には分かる。
マスターとしての信念、願い。亡きサーヴァントへの義理。
それが彼女の中に迷いと躊躇いを生み出したのだろう。
男はそれを見てこう祈った。
男は宣教師のように、迷える子羊への接し方に熟達した人間ではない。
だから彼はその心を口に出した。
「逃げろ」
少女の方を見ず。
手元の安酒で満たされたグラスだけを見ながら言う。
「逃げてくれ」
その言葉に背中を押されてか少女は走り去った。
敗者の屈辱と散った英雄への罪悪感を抱えながら、それでも逃げることを選んだ。
彼女は生きることをこそ回答として打ち出したのだ。
その答えを男は笑わないし謗らない。
むしろそうなって良かったと、心の底からそう思っていた。
「おい」
男のサーヴァントが不機嫌を露わに言う。
男は目を瞑り酒を一口呷った。
喉を焼くアルコールの濃さと、脳髄を蕩かす心地よい酩酊。
駄目人間だなと内心自嘲しながら目を開ける。
目に入るのは、眉根を寄せて顔を顰め、舌打ちをする己のサーヴァントの姿だった。
「邪魔しないでくれる? せっかくいいところだったのによ」
「…あの少女は戦うことを放棄した。
"戦意なき善人"には刃を向けてはならない。そう命じていた筈だが」
「偽善者がもっともらしいこと言ってんじゃねぇよ。
反吐が出るぜクソ野郎。既に死んだ奴を甚振るのは許せても、生きてるガキを弄ぶのは許せねぇってか?」
「死者の人権を保証する法はない。蘇った死者の処遇までは私の管轄外だ」
「ハッ、何だよその綺麗事は。弁護士ってのは詭弁だけ吐いてりゃ勤まる職業なのね、あぁ面白い」
「人間社会というのはそういうものだ。正しい者が泣きを見て狡い者が勝利に笑う。
有史以前から現代に至るまで受け継がれてきた、由緒正しき弱肉強食の則(
ルール)だ」
空になったグラスを置いて。
酒の滴る口を拭って男は言った。
冴えない男だった。
恐らく万人が一目見てその評価を下すだろう人相。
その上彼が吐く言葉はどれもただの正論。
それ以上でも以下でもなかった。
「それを覆すために私はこの手を汚した」
長年の悪戦苦闘。
その末に悟った。
人生の全てを懸けて臨んでようやく気付いた。
法(これ)では誰も救えない。
法(これ)には限界がある。
そう気付いたからこそ、男は悪徳弁護士の謗りをすら捨てて自らを殺人者にまで貶めた。
道の内側で果たせない理想があるのなら。
手の届かない領分があるのなら――道の外に出てそれを果たそう。
ガベルから滴り落ちる血のしずく。
既得権益と現世利益に魂を堕とした糞共の成れの果て。
それが一滴また一滴としたたり落ちていく光景を、
日車寛見は克明に記憶していた。
そして今後一生忘れられる日は来ないのだろうとそう思う。
「その顛末がこれかよ。理想と一緒にタマまで落としたんじゃねぇの」
「自覚はあるさ。私には殺人者の才能はあっても、世界を変える英雄になる才能はなかったらしい」
殺して、裁いて。
正義の快音を鳴らすべきガベルで頭蓋を割って。
血と屍を積み上げて入手した得点を全て譲り渡した。
そんな矛盾した善悪螺旋の果てに日車は此処にいる。
迷える人に手を差し伸べる弁護士としてでもなければ、気に入らない者全てを殺す度胸のある殺人者としてでもなくだ。
何にもなれない癖して力ばかり一人前の流浪人。
それが今の
日車寛見だった。
全く以って玉無しだ。
命を懸けて成し遂げたい理想は遠くに離れ。
徒に死体の山を築いて笑う自傷行為に浸る気分でもない。
ただ生きているだけ。
ただ生きて、偽善まみれの高説を垂れて残忍な妖精の機嫌を損ねるばかりの置物だった。
「でしょうね。そうじゃなきゃ言わねぇよ、"戦意を失ったマスターは殺すな"なんて気障なセリフ。寒気がするわ」
ハッと牙を見せて妖精は笑う。
日車は彼女の残忍を許した。
悪逆を認めた。
ただし無益な殺戮に限ってはその限りでなかった。
戦意なき者への虐待と殺人を日車は諌めた。
断るのであれば令呪を使うと言われれば、さしもの
バーヴァン・シーも舌打ちと共に閉口するしかなかったようだ。
この馬鹿なら本当に使いかねない。
そう思った側面も恐らくあるのだろう。
「その癖サーヴァント相手なら先刻みたく好きに弄んでいいんだろ? なんだよその線引き。
あぁいや嫌いじゃないわよ? むしろ好き。サイッコーに矛盾してて、愚かで…醜くてさ」
「霊体への加虐を取り締まる法律は無いからな。これ以上前科を重ねずに済む」
安酒をまた一口呷る。
喉の焼ける感覚と脳細胞が死ぬ感覚が厭に心地よかった。
バーヴァン・シーがその姿をうんざりした様子で見ていたので少し考えて。
氷も入っていない、すっかりぬるくなりつつある酒とグラスを彼女の方に差し出した。
「…君も呑むか?」
「死んでくれないかしら」
「断る。別段生きる理由もないが、死ぬ理由もまたないんだ」
ごくり。
残りの液体を飲み干してソファの背もたれに身を委ねた。
元とはいえ弁護士が昼間から安酒で酔っ払っている光景は傍から見れば世も末だろう。
酒臭い吐息を吐いた後で、廃屋の天井を見上げながら日車は言った。
「君のマスターという使命くらいは完遂しよう。その後は…追々考えるとするさ」
聖杯の力があれば。
日車が死滅回游で作ろうとしていた世界はきっと実現できる。
真偽を争う議論も法律上のしち面倒臭い手続きも必要ない。
総則(
ルール)を犯した者は物理法則によって天罰宛らに罰せられる完全無欠の法治世界。
死滅回游を通じて実現を狙うよりも遥かに完成度の高い理想郷がきっと創り上げられる。
聖杯の力さえあれば。
聖杯戦争に勝ちさえすれば。
そう分かっているのに日車の体は、その足は重かった。
妖精は鼻で笑った。
「弱いクセにごちゃごちゃうるさい雑魚をグチャグチャにして、踏み潰して消してやれたんだぜ? 気分悪ぃワケねぇだろ」
「…そうか」
その質問に対して。
自分はどんな答えを期待していたのだろう。
日車は天を仰ぎながら思い出していた。
呪わしき吸血妖精。
悪魔の如き
バーヴァン・シー。
弱い者を弄び踏み躙ることを至上とし。
彼らが苦しみ喚く声だけを娯楽とする悍ましい妖精。
あぁ確かにそうだろう。
自己であれ他己であれその評価に異議を唱える気は日車にはない。
「あーあ。お前と話してたらこっちまで陰気臭いバカになっちゃいそうだわ。
息が詰まるから外の空気吸ってくる。止めんなよ、ダブスタ弁護士」
「さっきの娘は追うなよ」
「チッ、分かってるようっせえな。一言多いんだよお前は」
そういうところが好かねぇんだ。
言い残して消える
バーヴァン・シー。
その気配と魔力が完全に室内から消えたのを確認してから、日車は静かにその目を覆った。
「罰のつもりか」
日車寛見は、彼女が思っている以上に
バーヴァン・シーという妖精のことを知っている。
彼女が異聞帯という此処ではない異常な時空から召喚されたサーヴァントであること。
妖精國ブリテンなる存在そのものが何かの冗談としか思えないような人類史の出身であること。
そして彼女がまだ思い出していない記憶も。
悪意と呪いと因果と応報に塗れた最期も。
果たせなかった誓いのことも、全て。
日車は知っている。
夢を通じて垣間見た彼女の生涯は硫酸のように彼の脳裏を焼いていた。
哀しい過去があるなら人を殺しても放免になる。
情状酌量の末の減刑ならばまだしも、完全に罪が免罪されるというならそんな法律は糞以下だろう。
殺人とは不可逆の業なのだ。
一人の人間を、一つの命を永遠に社会から消し去る最大の罪なのだ。
それほどまでに重い。
バーヴァン・シーは有罪だ。
その行いには罪がある。
人間社会に妖精の殺傷を裁く法律はないものの、妖精を人間に置き換えれば彼女は誰もが軽蔑する大罪人以外の何物でもない。
だが。
罪を重ねる以外の方法で。
悪魔の如く振る舞う以外の道で。
彼女は、生きていけたのか?
“この世の誰にも彼女は救えない。"いつか"を先延ばしにし続けるのが関の山だ”
善良なままでは生きられなかった。
純粋なままでは生きられなかった。
そうあれば誰もに好かれる。
誰もが笑顔で構ってくれて。
彼女も笑顔で使い潰される。
利用されて、絞られて、使われて。
都合が悪ければ殴られて、壊されて、いつか死んで。
その生涯を永遠に繰り返す呪われた生命。
"みんな"に愛される
バーヴァン・シー。
「私に何をしろというんだ」
バーヴァン・シーは救われない。
それを救うと云った女がいた。
女は悪逆を認めた。
残忍を認めた。
自分の夢さえも捧げて。
女は
バーヴァン・シーを壊した。
そうして、彼女に楽を与えた。
彼女に意味を与えた。
価値を与えた。
自由で、残酷で、冷酷、ブリテンの人気者。
"みんな"に愛された
バーヴァン・シー。
何も守れなかった
バーヴァン・シー。
体は腐り信じた愛は裏切られ。
ゴミと断じた存在に嘲笑われ指差され。
恨みと共に大穴の底。
残ったのは呪いの厄災だけ。
ただ一人を除いて誰も、彼女の一切を祝福などしなかった。
罰のつもりか。
私に何をしろと言う。
救えというのか、これを。
お前がやれというのか。
癇癪紛いに道を踏み外した下らない男に。
彼女へ次の"いつか"を与えろというのか。
誰かの信頼を裏切るばかりの役立たず。
社会が壊れて回游が始まって、誰かを呪うことが格段に上手いと分かった人殺しに。
新たな呪い(すくい)を刻めというのか。
「…あなたは上手くやったな、冬の女王」
酒を追加しようとして先刻飲み干したばかりなことを思い出した。
人生とはままならないものだ。
自首でもして罪を償おうと考えていたが、それしきでこの罪は贖い切れないらしい。
冬の女王の背中を夢に見た。
祝福と共に彼女を後継と定めた愚かな女。
世界でただ一人、彼女を宝石と認めた救世主。
娘は母(おや)の手を離れ今、こんなろくでなしの汚れた腕に手綱を引かれている。
「…あぁ」
重荷だと投げ捨てられれば楽だった。
自棄になってさっさと自死できれば簡単だった。
なのに
日車寛見にはどうしても、それができなかった。
あの憐れな妖精を見捨てられなかった。
罪を犯すことでしか幸せになれなかった彼女を。
幾度もの摩耗の末にようやく見つけた幸せさえ奪われた彼女を。
いつか再びこの世の全てを呪うだろう彼女を。
"法"でなど決して救うこと能わないだろう彼女を――。
「最悪の気分だ」
送り届けてやりたいと想ってしまった。
妖精國でも何処でもいい。
誰の悪意も何の裁きも届かないところに行けばいい。
"いつか"を永遠の彼方に追いやって。
愛する誰かと。そして自分を愛してくれる誰かと、思う存分幸せになればいい。
そう願ってしまったから日車はまだ生きている。
彼はやっぱり損をしやすい性格だった。
そういう性分なのだった。
そんな男だからこそ。
彼自身、自分はそういう人間なのだと分かっているからこそ。
だからこそ弁護士を志したのだと今になってようやく思い出した。
【クラス】
アーチャー
【ステータス】
筋力A 耐久C 敏捷A 魔力B 幸運D 宝具E
【属性】
混沌・悪
【クラススキル】
対魔力:EX
決して自分の流儀を曲げず、悔いず、悪びれない。
そんな
バーヴァン・シーの対魔力は規格外の強さを発揮している。
【保有スキル】
祝福された後継:EX
女王
モルガンの娘として認められた彼女には、
モルガンと同じ『支配の王権』が具わっている。
汎人類史において『騎士王への諫言』をした騎士のように、
モルガンに意見できるだけの空間支配力を有する。
グレイマルキン:A
イングランドに伝わる魔女の足跡、猫の妖精の名を冠したスキル。
妖精騎士ではなく、彼女自身が持つ本来の特性なのだが、なぜか他の妖精の名を冠している。
妖精吸血:A
バーヴァン・シーの性質の一つ。
妖精から血を啜り不幸を振り撒く、呪われた性。
騎乗:A
何かに乗るのではなく、自らの脚で大地を駆る妖精騎士トリスタンは騎乗スキルを有している。
陣地作成:A
妖精界における魔術師としても教育されている為、工房を作る術にも長けている。
【宝具】
『痛幻の哭奏(フェッチ・フェイルノート)』
ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:無限 最大捕捉:1人
対象がどれほど遠く離れていようと関係なく、必ず呪い殺す魔の一撃(口づけ)。
相手の肉体の一部(髪の毛、爪等)から『相手の分身』を作り上げ、この分身を殺すことで本人を呪い殺す。ようは妖精版・丑の刻参りである。
また、フェッチとはスコットランドでいうドッペルゲンガーのこと。
【weapon】
フェイルノート。汎人類史のオリジナル、トリスタンが扱うものとは形状も性質も異なる。
【人物背景】
バーヴァン・シー。
スコットランドに伝わる女性の妖精。
"みんな"に愛された
バーヴァン・シー。
誰かが救えず。
彼女は呪い。
妖精の國は消え。
そうして悠久の時を経て聖杯戦争に召喚された。
【サーヴァントとしての願い】
折角呼ばれたからには聖杯を手に入れたいと漠然とそう思っている。
その真の願いは未だ夢の中。
【マスターとしての願い】
法が物理法則の一つとして機能する社会の実現。
…その筈だったが今はやる気がない。
【weapon】
ガベル
【能力・技能】
抜きん出て高い呪術師としての才能。
過去の術師をして「頭抜けた強者」と形容する程にその実力は高い。
◆ジャッジマン
式神。両目を糸で縫い合わされた影法師のような姿をしている。
日車にも相手にも味方することのない完全な中立の存在。
◆領域展開"誅伏賜死(ちゅうぶくしし)"
結界術の極北、領域展開。
日車の場合は必中必殺の性質を持つ現代の領域ではなく、デフォルトで領域が搭載された生得術式と呼ぶのが正しい。
先述のジャッジマンを裁判官と据え裁判の形式で標的を裁き、罪に応じた罰を下す。
【人物背景】
岩手弁護士会所属の弁護士だった男。
何の分野であれそつなくこなし、果てには呪術師としての才覚まで持ち合わせているという作中公認の天才。
出世に拘ることなく自分の信念と強い正義感の元に生き、縋る者のない誰かの手を取ってきた男。
しかし今その手は血で汚れ背中には罪の重荷が乗り、そうまでして描いた理想への渇望すらも薄れてしまった。
【方針】
…私は、何をしたい?
最終更新:2022年06月27日 22:09