主スイート

その気持ちだけで十分 6927

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だれでも歓迎! 編集
夢の中でお前の名前を叫ぶけど暗い闇の中に吸い込まれていくだけで意味を持たない
たまに見るんだ
実際に見ているわけでもないのにはっきりと見える

暗い闇の中にある水の中で縮こまり入っている骸

見ていられない 
胸が痛い
涙が止まらない

はやくこの暗い孤独な場所から出してあげなければと思う

綱吉の横顔を月明かりが照らして一筋の雫が光ったとき

「この感じ・・・・む、くろ?」

ベッドから下りて部屋の中を見渡す

「どこ?ね、いるんだろ、骸!!隠れてないででてこいよ・・・」

水が絨毯に染みを作る

「どこ・・・なんだ、よ・・・・むくろ」
そのとき後ろから凛とした声が響く

「おやおや、本当に貴方は泣き虫ですね」
後ろを振り向くと、骸がそこにいた

月を雲が多い隠してしまい顔は見えない
けれど彼が、骸が笑っているのが分かった

「むく・・・・・ろっ!!」
抱きついていた
考えるよりも先に

触れたかった・・・・・

触れられなかった・・・・・

体が透けていた

温もりが感じられなかった

「っ・・・なんで・・・・何時もは「いつもは触れるのに?」

「・・・なんで・・・なんだよ」

「こんな夜遅くに起こされてみなさい。体が持ちませんよ、ボンゴレ」

ただ寝起きで夜遅いから幻覚が弱まった・・・
そう言い張る

「でもっ!!」

骸の人差し指が言葉を遮る様に俺の唇に触れる

「有難う御座います。何時も僕の事を心配してくれて有難う御座います」
しかし・・・叫ぶのは止めてください。眠れないじゃないですか

そう笑っていってくれる
本当は俺の気持ちを知っているくせに・・・

「僕は大丈夫ですから・・・・貴方は貴方のことだけを考えていなさい。」
「絶対に・・・助けるから・・・」

「本当に甘いですね。僕が脱獄したら、体をのっとりに行くのでそれまでせいぜい
甘えているといいですよ。」
「絶対に助けるから」

「それでは楽しみにしていますよ」

それをいうと骸の体が最初よりももっと薄くなっていく
つかめないのに、触れないのに手を伸ばすと
透き通った体で俺の包んでくれた

「実態で貴方に触れることを待っていますよ・・・綱吉君」

ただ立ちすくした綱吉一人の横顔をまた出てきた月が照らす

初めて呼んばれた名前
本当の声で囁かれるのは
もっと暖かいのだろうか
もっと身近に感じる事が出来るのだろうか


「骸待ってて」


絶対に出してやるから



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