「神山さん、ここは一体どこなんでしょうか……」
「そうですね。僕のあまり多く無い天文学の知識を総動員してお答えしますと……ここは多分土星の輪の上です」
うっかり兄さんこと
KAITOの手によって、地球上から太陽系の各地に飛ばされたロワ参加者たち。
ほとんどの参加者は周囲の景観ごとワープしたためその時点では気付くことは無かったが、神山たちは例外に属していた。
何しろ彼らがいるのは、宇宙空間と思しき場所に浮かんでいる小さな岩……いや、隕石
みたいなものの上だった。
周囲には同じような隕石が沢山あり、さらに少し遠くを見ると、馬鹿でかい星らしいものが目の前に浮かんでいた。
そしてその星の表面の模様は、昔天文学関係の本で見た土星の写真に良く似ていた。
「かつて本で読んだことがあります……土星の輪は、実際には隕石や塵が沢山集まってできたものだと」
「神山さん、なんでそんな冷静なんですか?」
レイセンがこの状況下で顔色一つ変えない神山に辟易してつぶやく。
「経緯はともかく、我々が何らかの理由で地球上から土星の輪の上にワープしたのは間違いないでしょう」
「その理由を一番知りたいんですがね」
「しかし、もう一つ気になることがありまして……」
「なんですか、神山さん?」
白兎の問いに言葉で答える代わりに、神山は背後にある
イナバ物置を指差した。
「この物置……明らかに最初より巨大化してません?」
彼らは知る由も無かったが、このイナバ物置は、聖杯戦争に参加しているサーヴァントが一人ずつ脱落するごとに徐々に巨大化していたのだ。
チャレンジャー、サイエンティスト(一回目のみ)、ユダ、偽ライターの四体が脱落した今、イナバ物置の大きさは当初の倍にまでなっていた。
その理由は、このイナバ物置が脱落したサーヴァントの魂を吸収していたから―――
つまり、このイナバ物置こそが今回の聖杯戦争での「聖杯」だったからだ。
「さて、これからどうしましょうか」
「そりゃあ、地球に戻れるなら戻りたいですが……」
「ここからどうやって……」
三人が途方に暮れていた時、
「どうしました、皆さん? 浮かない顔をして」
ピンク色の着物を着た落語家が、三人に声をかけてきた。
「まあ皆さんの事情はさておき、一つお聞きしたいことがありまして。この辺で、
空気王っぽい人を見ませんでしたか?」
「いいえ、そんな感じの人は……」
「この辺で、と言われても……」
神山たちの返事を聞いて、意気消沈する笑点のピンク。
というのも、彼の魔力がそろそろ底を突きかけているのだ。
彼自身は、マスターと合流さえ出来れば魔力が回復できると思っている。
しかし、事態はそう単純ではない。
今回の聖杯戦争参加者のうち、正規の「魔術師」と契約を結んだのは、キャスターとヒーローの二人のみ。
その他のサーヴァントたちは常に魔術の供給を受けられず、宝具を使用する度にその体に蓄積した魔力を消費していたのだ。
正規の魔術師と結ばれていないサーヴァントが魔力の供給を受ける方法は唯一つ、マスターと○○な行為をすること。
いや、もっとはっきり言えば、セッ○スをすることである。
嘘みたいだが、本当なんだから仕方が無い。
ぶっちゃけ「Fate」を一八禁
ゲームで売るためだけに作られたような設定だが、そんな設定があるのは事実だからしょうがない。
つまり、非正規のサーヴァントが魔力を回復するには、自分のマスターとアレな行為に及ぶしかない。
そしてどのサーヴァントにも、魔力が枯渇する期限は刻一刻と迫っていた。
【一日目・午後六時半/土星の輪の上】
【神山高志@魁!!クロマティ高校】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式 不明支給品
【思考】
1:どうやってここから移動しよう……
2:林田君達、クロ高生を探す。
【鈴仙・優曇華院・イナバ@東方Project】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:どうやってここから移動しよう……
2:知り合いと合流したい(永琳、輝夜優先)
【因幡の白兎@
日本昔話】
【状態】健康 やや目が赤い
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:どうやってここから移動しよう……
2:知り合いと合流したい(泣いた赤鬼、浦島太郎優先)
【イナバ物置@現実】(聖杯)
[状態]健康
[装備]不明
[道具]支給品一式その他不明
[思考]1:大・丈・夫!
※聖杯であることが判明しました。すでに4体のサーヴァントの魂を吸収しています。
いつ聖杯として完成するかは不明です
※聖杯であることが判明したのはこのイナバ物置だけで、他のイナバ物置については不明です
【笑点のピンク@現実】 (クラス・アサシン)
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【宝具】落語家の言霊
【思考】
基本:活躍し空気脱却
1:一刻も早くマスターと合流する
最終更新:2009年07月11日 00:22