巷で話題の…
いや、あいつがあんな事になっているとは。
「最近、他から誹謗中傷されている気分になるんだ」
どのように。
「いや、直接聞くわけではないんだけれど。なんかもうあらゆる人が悪口を言っているような気がするんだよ。なんかもう
疲れたんだ。今の生活に。だからもう嫌なんだ。ひたすらに疲れたんだ」
話が壊れてるぞ。もう少し分かるように言ってくれないか
「みんな、接する時は笑顔でも、実は心の中で『死んでしまえ』とか思われてる気がするんだ。いや、でも何があるわけでもないんだ。ただ、もう嫌なんだ。疲れたんだ」
惜しいな。もう少しで分かるんだが。
「君は分かってくれると思ったのに」
物分りが悪いんだ。それに、もう少し詳しく話してくれないと…
そうだな、
「ありきたりだけどさ、一人ぐらいいなくてもいいんじゃないか、って、よく思うんだ。別に仕事が無い人はいくらでもいて、一人いなくなろうが補充は利くし、むしろいなくなった方がその人のためになるんじゃないかって。死んだ方が。葬式屋だって儲かるし」
でも、少なくとも、私にはいい事は何も無い。君が消えたら、私の人生はつまらない。
数少ない友人が、これ以上少なくなったら、私は何をすればいいだい。
「そういってくれて嬉しいよ、言い方が変だけど。でもなんかね、なんだろう、なんとなく嫌なんだ。動きたくもなかった。上司や同僚の顔を見るのすら、そうなんだよ。最近君と話さなかったせいかな」
職場では話さないのか?
「そうだね誰とも。君が知っているように僕が死んで悲しむような恋人も家族もいない」
悲しまない家族や恋人しかいないとは、さぞかしさびしいだろうな。
「はは、茶化さないでくれよ。君も知っているだろう、僕に身寄りが無いのは」
すまない。でもふざけている方が楽しいぞ、君もそうだろう。
「ああそうだね…。」
「もしかすると、ただ単に僕はさびしかったのかもしれない。『何子供のような事をいまさら』と思うかもしれないが、老けても変わらなかったみたいだ。僕の思うことは」
その後彼は家に帰った。私は、一応医者に行く事を進めたが、彼は断った。
「ああいう所にいくと、うちの会社は駄目なんだよ」
悲しいかな、まだ、あの場所へ通うことへの差別はあるようだ。
少しは彼も、よくなってくれたのだろうか。無事でいればいいのだが。
話ぐらいならいくらでも聞くのにな。そんなに荒れた職場なのだろうか。
最終更新:2010年02月13日 14:17