timers   -TIME IS ……-

意外に純愛(16:18)

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匿名ユーザー

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 映画館通りを、安倍なつみは歩いていた。
 先ほどまで観ていた映画「TIMERS」が予想以上に面白かったので、満足していた。

 この後は、喫茶店かどこかで少し休んで、自宅に帰ろうと思っていた。
 その時、聞き覚えのある声が耳に飛び込んできた。

「先輩!」

 振り返ると、それは大学の後輩である、矢口真里のものだった。

「矢口! どうしたの、こんなところで!」
「私、映画を観てたんです」
「あー、あたしもだよ。奇遇だねぇ」

 楽しそうに喋るなつみとは対照的に、いつもは元気な真里に、笑顔が無い。

「矢口? どうしたの?」
「……先輩、あの、相談に乗っていただけませんか?」

 いつになく真剣な表情の真里。
 なつみは「場所を変えようか」と言って、近くの喫茶店に向かうことにした。

 後ろをおとなしくついてくる真里。
 なつみは真里の事が、心配だった。

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