timers   -TIME IS ……-

意外に純愛(16:24)

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
管理者のみ編集可

なつみと真里は、映画館通りの近くにある喫茶店「MORNING」に入った。気さくなマスターが応対してくれた。
席に着くとなつみはバナナジュース、真里はレモンティーを頼んだ。

「それで……相談って?」
「あの、実は、最近ストーカーに狙われているみたいなんです」
「ストーカーって……あの、ストーカー?」

真里はうなづいた。普段の元気そうな印象とは真逆に、しおらしくなってしまっている。少しうつむき、視線は自分の指先である。
当然のように、なつみにはそのような経験はなかった。熱烈なファンがいるというのは嬉しいかも知れないが、人様に不快感を与えるアピールはいただけない。

「何か変なこととかされた?」

真里は首を振る。
本当に真里は困っているようだ。かわいい後輩を悩ませる相手を、野放しにしておくわけにはいかない。なつみは決心して言った。

「今日、私の部屋においで」
「……先輩」
「一緒に対策を考えよう? なんなら、しばらく泊まってもいいから」

そう言ったら、真里もやっと笑顔を見せた。
バナナジュースとレモンティーが運ばれてきた。

記事メニュー
ウィキ募集バナー