timers -TIME IS ……-
終章 3
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匿名ユーザー
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入ってすぐ見えた建物は、どうやら交番のようだった。
懐中電灯で照らしつつ、中に入る。
屋根があるのは嬉しかった。
懐中電灯で照らしつつ、中に入る。
屋根があるのは嬉しかった。
「……ひっ」
めぐみは声を上げた。
血塗れの万年筆があった。それも、まだ血痕が新しい。
それは、裕子も気づいているようだった。裕子は、警察手帳を手にしていた。
古いタイプの手帳で、身分証の部分を開いてめぐみに見せた。
血塗れの万年筆があった。それも、まだ血痕が新しい。
それは、裕子も気づいているようだった。裕子は、警察手帳を手にしていた。
古いタイプの手帳で、身分証の部分を開いてめぐみに見せた。
「……稲葉、貴子……」
「ここの駐在……いや、違うかもしれんが……ここにいた警官というのは間違いないな」
「ここの駐在……いや、違うかもしれんが……ここにいた警官というのは間違いないな」
裕子は喋りながら、部屋の片隅にあるロッカーに近づいた。
ゴトッ、と音がした。
二人は動きを止める。
ロッカーの中に、何かがある。いや、誰かが、いる。
「先輩……もう、出ましょう……」
「あんたひとりで行きぃや。あたしは……」
「あんたひとりで行きぃや。あたしは……」
裕子は次の言葉が言えなかった。
めぐみの背後に、貴子がいたのだ。
めぐみの背後に、貴子がいたのだ。
めぐみは、ロッカーが音を立てずに開くのを見た。
裕子の背後に、貴子が立った。
裕子の背後に、貴子が立った。
めぐみの中で、何かが壊れた。
「キャハ、キャハハハハハハハハハッ」
満面の笑顔だ。
目を大きく開き、口は弓形に反らせ、笑い出した。
目を大きく開き、口は弓形に反らせ、笑い出した。
裕子は、めぐみの手を取り、駆け出す。
めぐみは笑い続けている。
裕子も笑いたくなった。
めぐみは笑い続けている。
裕子も笑いたくなった。