彼は思い出した。
魔王に敗北したことを。
――――『光石の魔王』ベネディクディン――――
魔王と戦う前にある人物に会っていた事を。
――――『神入箱』黒部・黒屋―――――――――
その負けは自らが選び取ったものだと。
――――「犠牲は…何人が良いですか?」――――
そして彼はここに居る。
―――――剣が作りし世界、ラクシアへ―――――
彼、こと「
影宮蓮璽」は元の世界に帰還すべく風の噂で聞いた『異界研究者』という人物を当てに『遺跡の街』
リーリゥムへ向かうこととなった。
道中で出会った「
ゼロ・ウッダー」という人物はこの世界において「シャード」を所有する極めて珍しい存在でありお互いの目的から行動を共にすることとなる。
たどり着いたリーリゥムにて出会った『異界研究者』こと「
オルセー・フロウクライン」は蓮璽の事を信用に値する人物と認め様々な面での協力を約束する事となる。
まず、魔導機時代の研究施設の奥では魔法が封じられるという空間があり、魔導機械が今でも動く危険地帯であるため封鎖されていた『魔封じの遺跡』の調査へ赴く事となる。
そこで事情を立ち聞きしていた元軍人の「
エレナ」と「
ファルケ
」の協力を得、『魔封じの遺跡』へ挑むこととなる。
『魔封じの遺跡』においてシャードを持つもののみが魔法を使う事ができる事が判明し、更に遺跡の最奥にて「種を集めよ」という"日本語"が書かれた開かずの扉がありこの扉の奥に必ず何かがあると確信をもたらすものとなっていた。
それから一週間程の時間が経ち、事態は進展することとなる。
リーリゥムの祭りにおいて『アビスシード』という麻薬がばらまかれるという計画が発覚したためにそれを阻止するために蓮璽たちは奔走することとなる。
そして計画の首謀者はブラックと名乗る男であり、異世界に転移する前に魔王と共に戦った戦友『神入箱』であった。
明らかに言動がおかしく魔王にその身体を乗っ取られていることは明白であった。更に現れる奈落と冥魔。事態は蓮璽の予想をはるかに上回る危機が訪れるのかもしれない。
「探してください。あなたの他に、もう一人世界を渡った人物を」告げられた『IH・TypeDB-No077-』という名前。
これが元の世界に帰る、いや、魔王を倒す手掛かりとなるのか………というか正直。誰だコイツ。
一ヶ月後、何事も無く月日は経つと思われたがジャーベルウォーキーの森にて異変が発生した為に、その調査に乗り出した蓮璽達。
そこで出会った「隻眼王」と呼ばれる冥魔王「
影槍のライムンドゥス」と遭遇し戦うこととなり、何かしらの計画が動いている事を知る。
これから何かが起きる、その予感をもたらすには十分な戦いであった。
その後半月ほど立った時、守りの剣が停止しているという情報が入り奔走する蓮璽達。街に異変が起きる…その予感は的中し、なんと先日倒したはずのライムンドゥスが天馬の双翼亭に来店し二日後にリーリゥムを襲撃する、と宣戦布告をしていった。
リーリゥムにおける様々な異変に対処しながら、守りの剣を再起動するためにダンジョンに潜り蛮族やライムンドゥスの写し身と戦いつつも守りの剣に確保することに成功した蓮璽達。
しかしすでに蛮族による攻撃は始まっており様々な所で戦いがその火蓋を切っていた。
エレナ達の活躍により蛮族から西門における猛攻を退けたのもつかの間、遺跡と花の丘から進撃してきたのは、100体ものライムンドゥスであった。写し身による総攻撃が始まる、その瞬間に上空から舞い降りた影はかの"戦乙女"であった。この間蓮璽は女の子といちゃいちゃしていた…!(本当)
戦乙女を囮にし、ライムンドゥスの大群をおびき寄せライムンドゥス本体との決戦に挑むエレナ達。しかしライムンドゥスも切り札となる魔槍と力を溜め込んでいた眼帯を外し、最後の戦いを挑んできた。
「クハハハハ、短い間だったが、愉しかった、実に愉しかったぞ。
これでもう貴様らと会うことはできなくなるのが口惜しいが、我は奈落の底から見物とさせてもらうぞ、影宮蓮璽!」
――――――――待て!次回!―――――――――
最終更新:2011年08月01日 22:45