誰がそれをやったのか7
誰がそれをやったのか7
霧雨魔理沙を選んだ場合2
「無理だ。」
誘惑に負けそうになりつつも、
魔理沙の誘いを断る。
一方の魔理沙の方は、誘い断られることを意外に思っていたようだった。
しばらく考えていた後、納得がいったようで、ああ、と小さく声を出した。
「成程、○○。ひょっとして他の奴らが気になっているのか。」
思っていたことをズバリと魔理沙に当てられる。
「ああ、そうだ。放火が繰り返されるのであれば、おそらく他の奴らも危ない。」
「成程な。良い線いってるぜ、○○。」
-だけれど-と彼女は言葉を続ける。
「それは中々難しいぜ。特に何も知らないで仲間の場所に行くのは、ちょっと危険すぎるぜ。」
「魔理沙は何か知っているのか?頼む、教えてくれ。」
拝むようにして、魔理沙に頼みこむ。
「本当に知りたいのか?酷い目に遭うかもしれないんだぜ。」
「…それでも頼む。」
自分の決意を悟った魔理沙が答えた。
「分かった、分かった、○○の頼みだしな。…それじゃあ言うか。黒幕は二ッ岩
マミゾウだ。」
「どういうことだ?マミゾウはそんなことをするような奴じゃない。」
思いがけない人物の名前ができたことで、強く反応してしまう。
「マミゾウはそんな…「○○、人を信じるのは○○の良い所だけれど、あの女を信じるのは、ちょっとどうかと思うぜ。」
自分の言葉に割り込むようにして、マミゾウに対する敵意を見せる魔理沙。
「一体、何があったんだ?」
「あの女は金貸しをしてるだろう?その金の力を使って、顔役に圧力を掛けていたんだ。」
「圧力とは一体どういうことだ…?」
「大体、不自然に思わないか?あくまでも顔役からすれば、
○○が地代を払えなければ、それはそのまま損ということなんだぜ。
土地の方は次の奴に貸すこともできるかもしれないけれど、そうそう上手くいくもんかな?
中々タイミングも難しいだろうし…。そもそもあんな場所、外来人しか行かない場所なんだぜ。」
確かにそうであった。
自分達の住む場所は村の外れであり、そこには外来人ばかりが住んでいる。
「そしてその外来人に喧嘩を売るようなタイミングであんなことを言うなんて、本当は顔役だってしたくないはずなんだぜ。
それでも顔役はしなくちゃいけなかった。マミゾウにだいぶネジを巻かれたって、
ヤケ酒を飲んでぼやいてたそうだぜ、あいつ。」
「どうして、マミゾウがそんなことをやるんだ?一体どうしてなんだ?」
普段の理性的な彼女とイメージが合わず混乱する。
「実は最近、マミゾウは人里に入ってきているんだ。それも阿求の庭にな。」
「…?以前から色々、金貸しはしていたんじゃないのか?」
「ああ、金貸しについてはそうなんだが、最近別のところに手を突っ込んでてな。
借金で外来人の首に縄をつけて、後はお好みに応じて引っ張りあげれば、
見事妖怪のところに人間が一匹手に入るっていう寸法さ。」
マミゾウが自分に隠していた悪事の裏を暴いていく魔理沙。
目を爛々と輝かせて彼女は話す。
「だから家の方でも、阿求の所と手を組んで色々な所で防戦しているってことさ。
なにせ向こうが金を抑えているなら、こっちは現物を押さえるのが一番だからな。」
そして魔理沙は付け足す。
「つまりはこういうことだ。あの女は外来人を手に入れようとしていて、そして○○、
お前を一番に手に入れようとしているんだ。だからこそ顔役に無理やり圧力を掛けて、
そしてその顔役にブラブラしている連中を使わせて、お前の小屋を燃やしたってことさ。
いくらなんでも顔役には、死罪になりそうなことをする度胸なんて無いからな。」
「その証拠に若い連中は、大分羽振りが良くなっているんだぜ。
顔役にも最近金が流れているそうだから、つまりそいつらに向けて、
たんまりと金を流している黒幕がいるっていうことだ。そいつらに金を流せるような余裕が奴らなんて、
この人里じゃあたかが知れているし、おまけに最近顔役が、若者連中の所に行っているのが近所の目についていたんだぜ。」
情報が過剰になり、只流されるだけの自分に、魔理沙は更に流し込んでいく。
「よく考えるんだ○○。お前が困れば、一体誰が得をするかを。○○の米が燃えて金に困れば、
○○はきっとマミゾウの所に行くんだぜ。もし私が○○を先に見つけなければ、きっと○○はそっちに行っていたんだぜ。」
魔理沙のつけている香水が、微睡むような匂いを運んでくる。
「なあ、○○。お前はもうすでに、マミゾウに目をつけられたんだ。
もうはやこの家から一歩でも出れば、妖怪にとって喰われてしまうんだぜ。」
魔理沙の声が脳に染み渡る
「だからもはや、○○はずっと私と一緒にいるしかないんだぜ。私だけが○○を守ってやれるんだぜ。」
魔理沙の体温が、直に伝わってくる。
「ずっと一緒なんだぜ。ずっと…」
感想
- 霊夢「すぅぅぅ⬆︎あのこれヤンデレ?」霊夢「HeyYeah僕らのコラボは最強阿吽の呼吸は二人の才能相性良好Iknow」霊夢「寸分たがわぬ…」魔理沙「心と心で…」レイマリ「あれ歌詞違くない!?/えっ〜何言ってんの!?」 -- 博麗霊夢 (2023-11-14 08:33:42)
最終更新:2023年11月14日 08:33