略歴
1920年アメリカ合衆国イリノイ州ウォーキーガン生まれ。2012年没。
本名レイ・ダグラス・ブラッドベリ。
幼少期はバローズの『火星』シリーズや『ターザン』シリーズ、ボーム『オズ』シリーズに親しんだ。また、年が上がってからはヘミングウェイやスタインベックに耽溺した。
高校卒業後は、新聞販売の仕事をしながら小説家を目指して作品を書き続けた。1940年にハインラインの助力によって文芸誌に初めて短編が載るが、原稿料は得られなかった。翌1941年、ヘンリー・ハースとの共作『振り子』で作家デビューを果たすが、作品が思うように売れず、不遇の時代を過ごした。1945年、初めて作品がアンソロジーに収録される。同年短編『黒白対抗戦』が「年刊アメリカ傑作短篇集」に収録され、長年の夢を叶えた。
1950年に『
火星年代記』を刊行し、一流作家としての地位を固め、また一般の評論家にも評価された。1955年、『華氏451度』を刊行した。[1]
概要
SF作家でありながら、詩人としても活躍した。SFには珍しい抒情溢れる文体から、「SFの抒情詩人」[2]と呼ばれ、星新一など、多くのSF作家に影響を与えた。
また、作家志望者に親しく接し、助言や指導を手厚く行っていたことでも有名。ブラッドベリの手助けによって作家になったものとして、ハーラン・エリスンやリチャード・マシスンなどがいる。ブラッドベリ本人がハインラインやハミルトンから助力を受けたため、その恩返しという部分が大きいが、作家志望の少年に半日ずっと付き合って話し込むという優しさの伺えるエピソードがある。[1]
代表作
『
火星年代記』 早川書房 ハヤカワ文庫SF
『華氏451度』 早川書房 ハヤカワ文庫SF
「ウは宇宙船のウ」 東京創元社 創元SF文庫
参考文献
[1]SFマガジン 2012年10月号 早川書房
[2]東京創元社文庫解説総目録 東京創元社
最終更新:2018年03月18日 18:47