「北野勇作どうぶつ図鑑その4ねこ」作・北野勇作(ハヤカワ文庫)
プロフィール
1991年、『昔、火星のあった場所』(新潮社)で、日本ファンタジーノベル大賞・優秀賞を受賞
現在作家業とともに虚航船団パラメトリックオーケストラにて役者としても活躍
【作品リスト】
『 昔、火星のあった場所』(徳間デュアル文庫)これがデビュー作。タヌキが入ってます。
『クラゲの海に浮かぶ舟』(徳間デュアル文庫)長編第二作。クラゲが入ってます。
『かめくん』(徳間デュアル文庫) 小松左京賞落選&日本SF大賞受賞作。カメが入ってます。
『ザリガニマン』(徳間デュアル文庫)アメリカザリガニが入ってます。
『どーなつ』(ハヤカワJコレクション)ドーナツは十個入り。クマとアメフラシが入ってます。
『イカ星人』(徳間デュアル文庫)イカとイカ製品が入ってます。
『ハグルマ』(角川ホラー文庫)ネジとバネとテコとハグルマが入ってます。
『北野勇作どうぶつ図鑑』その1【かめ】(ハヤカワ文庫JA)亀とかめさんとカメとカメリが入ってます。
『北野勇作どうぶつ図鑑』その2【とんぼ】(ハヤカワ文庫JA)トンボとかムカデみたいなのとか西瓜とか入ってます。
『北野勇作どうぶつ図鑑』その3【かえる】(ハヤカワ文庫JA)カエルとオタマとか狐とか入ってます。
『北野勇作どうぶつ図鑑』その4【ねこ】(ハヤカワ文庫JA)化け猫とか蛇とか入ってます。
『e-NOVELS』
短編を売ってます。【北野勇作特集】とかエッセイなんかも無料で読めます。〔特集には田中啓文が一文を寄せてます。〕
公式サイト 北野勇作的箱庭→
http://www.jali.or.jp/ktn/hakoniwa/
ここにその他の作品リストや、エッセイなどが載ってます。上記の紹介文もここから引用。
作品について
最初に、大塚ギチと西島大介による装丁。これまでのハヤカワ文庫では考えられない綺麗さです。
(有限会社アンダーセル
http://www.undersell.co.jp/index.html)
上にも引用してありますが、とにかく動物が出てくる作品が多いです。どうぶつ図鑑というのもそのあたりからついた名称です(裏表紙参照)。
可愛らしい表現でありながら、その裏には結構シビアな現実があるというギャップがこの人の魅力だと思います。
先例として、筒井康隆の「驚愕の曠野」を挙げときます。あと昭和に対するノスタルジーでしょうか。
この短編集では、「手のひらの東京タワー」はゴジラ、「蛇を飼う」はスプーン曲げ、「シズカの海」はドラえもんへのオマージュなってます。
クレヨンしんちゃんの「オトナ帝国」や浦沢直樹の20世紀少年などを想起してみて、実際には体験してないのに、
「匂いのある町」が何故懐かしいのかということを考えてみてもいいかもしれません。
単にその時代に子供時代を過ごしたひとが作り手になったというだけではないとおもいます。
バーチャルな世界、もしかして「
メガゾーン23」?
田宮教授に元ネタはあるんでしょうか。
蛇は少年の憎悪のメタファーでしょうか。
- 「静かの海(Quiet Sea)」(1978 (Glen Cook)、訳:酒井昭伸、S-Fマガジン1990/9)
「全表面が海におおわれた惑星を舞台にくりひろげられる、これぞ海洋冒険SF!」だそうです。
最終更新:2019年02月24日 11:48