7月半ばになったころ、橘音がいつものメンバーを集めて温泉への慰安旅行を持ちかける。
皆の返事を聞く前に橘音が半ば強引に押し切る形で、全員参加となった。
一週間後、一行は妖怪の妖怪による妖怪のための温泉旅館「
迷い家」を訪れる。
温泉や散策を楽しみ、夜になって豪華な晩餐をとっていたところ、迷い家の主であるぬらりひょんの富嶽が現れ、一行に依頼をもちかける。
それは最近発見され人間達の手によって上野の博物館に捕らわれていいるニホンオオカミの保護であった。
橘音はじっくり作戦を練ってから実行に移そうと言うが、その夜ポチが単身ニホンオオカミに会いに行こうと脱走。
総出で追跡するが、ポチに追いついた橘音はポチの先走った行動を許し、そのまま行くように告げるのだった。
残りのメンバーは一晩泊まり、次の日天神細道をくぐって東京に戻る。
橘音は偽のカンスト仮面によるニホンオオカミ誘拐の予告上を仕掛け、
東京ブリーチャーズの犬神にカンスト仮面の振りをして乱入して騒ぎを起こしてもらっているうちにニホンオオカミを連れ去るという計画を立てていた。
しかし
東京ドミネーターズの狼王ロボの乱入により計画は頓挫。
走って東京に辿り着いていたポチも合流し、ロボを迎え撃つ一同だったが、全く歯が立たない。
そしてロボは白いニホンオオカミを目にすると、かつて人間に殺された妻ブランカと思いこんだのであった。
そこに
レディベアが現れロボに内輪の事情で撤退を命じ、ロボはしぶしぶそれに従うのであった。
ひとまず戦いが終わった後にニホンオオカミの檻を見てみるともぬけの殻になっており、混乱に乗じて逃げたようだった。
尾弐と祈がその場に残り、ポチと橘音とノエルが足跡等を手掛かりにニホンオオカミを追跡。
尚、橘音はこのニホンオオカミをシロと勝手に名付けた。
とあるビルの屋上でニホンオオカミ(以下シロ)を見つけた一行。
ポチは獣にしか分からぬ声無き言葉をシロと交わすが、
シロは同族だけが仲間になれる存在だと思い込んでおり、同族以外と群れているポチを仲間とは認めなかった。
そのままシロは走り去ってしまい、深追いすることなく博物館に戻る一同。
重傷の尾弐に救急車を手配し、皆も一緒に乗り込んで、河童が経営する妖怪のための病院
河原医院へと向かう。
治療を受けた尾弐は瞬く間に回復し、病室内で作戦会議に突入。
橘音は、満月となる4日後の夜に、ロボは衝動を抑えきれなくなってブランカ(シロ)奪還のために必ず動くと皆に告げ
ポチに、ロボに衝撃を与えるためにシロとつがいになれと無茶振りし、
他のメンバーには銀の弾丸を確実に当てる方法を考えておくように言い残し
自分は銀の弾丸を探しに行くと言い残して音信を絶った。
ノエルは天神細道を用いての0距離射撃を提案。迷い家まで天神細道を取りに行った祈は、富嶽から
風火輪を授かるのであった。
残りの日数、ノエルと祈は天神細道の使い方を研究し、尾弐は猟銃などを手配していた。
その間、ポチはシロに協力要請するのではなく、シロを深い山へ逃がすべく匂いで道しるべを作っていた。
そして4日後の夜、待てど暮らせど橘音は来ないが、何もしないわけにはいかずシロの元に向かう一行。
ポチはシロに、自分の作った匂いの道をたどって逃げるように要請する。
シロは逆にポチ達に逃げるように言い、寄り添ってほしいと言ったポチに身を寄せようとする。
丁度その時、ロボが現れ、一行は銀の弾丸という切り札無しに迎え撃つ事となった。
シロを前にして我を失ったロボは、相手を食べる事で魂を取り込んで一つになれるという理屈でシロを噛み殺す。
更に、同族を自らの中にかくまうという理由で狼の血を引くポチを次のターゲットとして戦闘続行。
死亡したかのように見えたシロだが、祈が一縷の望みをかけてシロを抱いて天神細道をくぐり、河原医院にかつぎこむ。
普通の狼だったら死んでいたところだったが、妖怪として覚醒したシロは息を吹き返し、河童の軟膏で瞬時に回復した。
ブリーチャーズの結束の強さに心を動かされたことが、妖怪としての覚醒を促したのだった。
シロと共に急いで戦場に戻ろうとする祈の前に、突然壮麗な門が現れ、
ミカエルと名乗る天使が現れる。
彼女は聖罰と称し半死半生にした橘音と
魔滅の銀弾を寄越して、激励するような言葉を残し去って行った。
橘音を河原医院に預け、魔滅の銀弾を携えて皆の元に戻る祈とシロ。
一方、ポチ・尾弐・ノエルはロボに大ダメージを与えること成功するも、手負いの獣となったロボは更に凶暴化。
やはり人狼は銀の弾丸以外では倒せないのだと思われた。
そこに祈とシロが到着し、シロは自分を仲間に加えてほしいとブリーチャーズのメンバーに懇願する。
それはロボにとっては、ブランカ(シロ)からの決定的な離別宣言を意味していた。
あまりの衝撃に硬直するロボ、祈の手の中には魔滅の弾丸。ついに好機は訪れた。
しかしポチはロボに組みつき、その首筋に噛みつく。狼として狼に負けたと思わせてやりたい、との想い故。
祈はそんなポチの想いを汲み、銀の弾丸を構えた上で、ポチと勝負して負けたら穏やかな妖怪になるように約束させる罠を仕掛けた。
しかしロボは勝負に乗らないという。すでにポチの牙はロボの鉄壁の防御を貫き突き立っていたのだ。
自らの負けを悟ったロボは正気を取り戻し、勝者であるポチに獣《ベート》の力を継承。
一行に裏で糸を引く黒幕の存在を示唆し激励した後、自分の心臓を自ら握りつぶすという壮絶な最期を遂げるのであった。
こうしてシロの保護に成功した一行は、シロを送り届けるためと慰安旅行の続きを兼ねて再び迷い家を訪れる。
ポチはシロともっと仲良くなりたいと思いつつ話しかけられないまま旅行の最終日を迎えてしまった。
何事もなく終わると思われたが、見送りに来たシロからポチへ
東京漂白が完遂したら結婚しよう(意訳)的な意味のまさかの逆プロポーズが行われる。
予想外の事態に動揺しつつもそれを受け入れる形となったポチであった。