本編83~88

『地球至上主義者の台頭』-1

 作者・大魔女グランディーヌ

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バルカンベース***


三輪「諸君、よく来てくれた。
 ワシが地球連邦軍極東支部長官の三輪防人准将である」
一条「同じく、極東支部の副長官として地球守備隊関東管区総司令と
 スカイキャンプ最高責任者を新たに任されることになった一条だ」
三輪「諸君らのこれまでの活躍はこのワシの耳にも届いている。
 まずはその労をねぎらおう」

鮫島欣也「よく言うぜ。ここ最近世界各地での
 Gショッカーの攻勢も全部俺達の責任だとかわめいていたくせに」
飛羽高之「(小声で)…やめろ、鮫島。長官がこっちをにらんだぞ」

三輪「ゴホン。これより諸君らはワシの指揮下で、
 軍事作戦に参加してもらうことになる」

三浦参謀長(やはり、そう来たか…)

三輪「そして、これだけは忘れずにいてもらいたい」
一条「諸君らの戦力は、あくまでも『地球』と『地球人』を
 防衛するためのものだ」
三輪「それら以外の者達のために戦う必要はない!」
久保田「長官、スペースノイドやコーディネーターは見捨てても
 構わないとおっしゃるのですか?」
三輪「久保田博士、君は地球人かね?」
久保田「は…?」
三輪「地球人か? それとも宇宙人かと聞いておるのだよ!」
久保田「………」
一条「いいかね、久保田博士。地球人類の基盤は地球にあるのだよ。
 スペースノイドなど、それに寄生するダニのようなものだ」
三輪「ましてや、空の化け物が如きコーディネーターまで
 守ってやる必要などどこにある?」
三浦「地球さえ守れば、コロニーやプラントは
 どうでもいいということですか?」
一条「当然だ。コロニーやプラントは破壊されれば
 作り直すことが可能だが…地球はそういうわけにはいかんのだ!」
三輪「それに、これまで宇宙人共は地球の恩恵にすがって生きてきたのだ。
 この有事に連中を構っている余裕はないわ!」

天堂竜(あの考え方…まるでティターンズと同じじゃないか…)
大空勇馬(なんで、あんな奴が極東支部の長官になれたんだよ…)
豹朝夫(よりにもよって三輪と一条の野郎が
 ティターンズの後押しで返り咲くだなんて…)
嵐山美佐(お父さんや倉間鉄山将軍、江戸川総司令が更迭されなければ…
 こんなことにはならなかったのに…)
四日市昌平(あのヒルカワとかいう記者のせいだ。
 あることないこといい加減な記事ばかり週刊誌に載せやがって!)

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三輪「では、早速だが諸君には
 Gショッカー殲滅作戦に参加してもらう」
星野吾郎「Gショッカー殲滅作戦?」
一条「うむ。この地球上には依然として
 あのショッカーの名を冠した悪の一大勢力が
 世界各地で活動を続けており…ここ数ヶ月、奴らは
 偵察と思われる部隊を地上に送り込んで来て
 次々と怪事件を引き起こしている」
三輪「今回の作戦は今までのように
 奴らが何か悪事を仕出かすまで待っているのではなく、
 こちらからGショッカーの本拠地を探し出し、
 攻撃を仕掛けて殲滅するという画期的なものなのだ」

四日市(何を威張ってんだ。攻守が逆になっただけだろうが)

三輪「すでにゲッターチームと
 グレートマジンガーが奴らの本拠地の
 探索任務についておる」
一条「彼らからの報告が入り次第、
 諸君らには全力でGショッカーの勢力を叩き潰してもらいたい!」
小田切綾「しかし、三輪長官…それに一条総司令、
 我々がGショッカーの本拠地へ攻撃を仕掛ければ、
 日本の防衛が手薄になります」
三輪「戦力は諸君ら以外にも存在している。
 それに、Gショッカーを殲滅するためならば、少々の犠牲には目をつぶる」
伊吹「一般市民を犠牲にしても構わないとおっしゃるのですか?」
三輪「異星人は黙っていろ! 貴様に地球防衛を語る資格はない!」
伊吹「……!」
剣飛竜「三輪長官。伊吹長官や俺達は今まで
 命を懸けて大星団ゴズマと戦ってきました!
 今の発言は取り消してください!」
三輪「異星人の手先が何を言う!
 本来ならば、貴様ら電撃戦隊は敵対分子として
 捕えられてしかるべきなのだぞ!」
剣「敵…!?
 今まで地球と宇宙の平和のために戦って来た俺達が、
 敵だと言うんですか!?」
渚さやか「ひ…ひどいわ、そんな言い方…!」
タケル「三輪長官! 伊吹長官やチェンジマン達は
 今も地球のために戦っています!
 それが嘘でないことは俺達マスクマンが証明します!」
三輪「ほう、証明だと?
 チューブのスパイだった地底人の女王と不義密通していた貴様が
 一体何を証明するというのだ?」
タケル「な…!?」
一条「いいか? 今の極東支部は
 前任の岡や大塚、武田の時のように甘くはないぞ!」
三輪「貴様らスーパー戦隊には地球を守る兵士として
 ワシの指揮下で戦ってもらう! 覚悟しておけ!」

吾郎「………」
疾風翔「…やれやれ、これからはやりにくくなりそうだぜ…」

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東京・赤坂 某代議士の別邸***


???「よくやってくれたヒルカワ君。
 これで極東地区の地球防衛戦力の大半は我らの手に落ちたも同然。
 約束の報酬だ。受け取りたまえ」

政府の高官と思しき紳士風の男は、
用意した札束をテーブルの上に放り投げた。
それを手に取り、ニヤニヤ薄ら笑いを浮かべながら
大事そうに自分の懐にしまうジャーナリスト風の若い男。

ヒルカワ「まあこちらは頂ける物さえ頂ければ
 どんな記事だって書きますよ。フフフ…」
???「では最後の仕上げといこう。
 次はこの男のスキャンダルをマスコミで
 取り上げてもらいたい」

紳士風の男は一枚の写真を取り出す。
それに写っていたのは、一人の男性の顔だった。

ヒルカワ「…フフ、なるほどね。
 GUYS JAPAN総監サコミズ・シンゴですか。
 いいですよ。私もGUYSには恨みがありましてね」
???「GUYS JAPANの不祥事が明るみとなれば、
 ニューヨークのGUYS総本部においても
 きっと岸田長官あたりが騒ぎ出すだろう。
 そうなれば全ては我々の思うがままだ。フハハハ」

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●三輪防人、一条総司令→ティターンズ派として、連邦軍極東支部の
 新任の長官と副長官としてそれぞれ赴任。
 すでに連邦軍はGショッカーの存在を察知し、対抗策を模索している。
●ヒルカワ→さる日本政府の大物らしき謎の人物より、
 GUYS JAPAN総監サコミズ追い落とし工作の指示を受ける。
○どうやらティターンズの差し金により、
 江戸川権八総司令、倉間鉄山将軍、嵐山大三郎長官の3人は、
 日本を離れて海外の部署に異動になったらしい。
○軍属のスーパー戦隊は、全て三輪長官の指揮下に配属されてしまう。

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【今回の新規登場】
○飛羽高之=二代目バルイーグル(太陽戦隊サンバルカン)
 地球平和守備隊の空軍将校。同期である大鷲龍介の後を受け新バルイーグルに任命された。
 剣術は抜群の腕前で、普段から鍛錬を欠かさず日々剣の技に磨きをかけている。
 また、非番の際は町道場で剣道の師範を務めている。


○鮫島欣也=バルシャーク(太陽戦隊サンバルカン)
 地球平和守備隊の海軍将校。海洋学者でもあり、大学時代は海洋科学館の小坂教授に師事していた。
 海を愛しマリンスポーツを得意とするほかオートバイも自在に乗りこなす。


○豹朝夫=バルパンサー(太陽戦隊サンバルカン)
 地球平和守備隊レインジャー部隊所属。どんな絶壁でも軽々と昇り降りできるという、
 まるで豹のように俊敏な運動神経を持っている。細身ながらもカレーが大好物の大食漢。


○嵐山美佐(太陽戦隊サンバルカン)
 嵐山長官の最愛の一人娘。太陽戦隊の通信アシスタントや、
 長官の秘書として活躍する。 普段は「スナック・サファリ」で
 ウェイトレスとして父を手伝っている。


○剣飛竜=チェンジドラゴン(電撃戦隊チェンジマン)
 地球守備隊日本支部航空部隊将校。頭に血がのぼると突っ走ってしまう
 直情的で一本気な熱血漢だが、冷静に物事を見極めていくところもあり、
 リーダーとして責任感も人一倍である。


○疾風翔=チェンジグリフォン(電撃戦隊チェンジマン)
 地球守備隊レンジャー部隊将校。とにかく女性に甘く、一見軟派に見られがちだが、
 根は真面目で一本気な一面も持つ。常にクシを持っていて、
 戦闘中でも髪形を整えるなど、古典的なキザを披露する。


○大空勇馬=チェンジペガサス(電撃戦隊チェンジマン)
 地球守備隊陸上部将校。メカ工作のプロでもあり、小型ボール爆弾など、
 各種の秘密兵器を考案することも得意で、爆弾を扱った任務が得意。


○渚さやか=チェンジマーメイド(電撃戦隊チェンジマン)
 地球守備隊作戦部隊将校。作戦部隊一の頭脳の持ち主であり、
 コンピューターのように素早く敵の行動&作戦や戦略を見抜く。


○伊吹長官=ヒース星人ユイ・イブキ(電撃戦隊チェンジマン)
 電撃戦隊を組織した人物で、地球守備隊の有能な指揮官。人知を超えた科学力を持つ。
 宇宙の伝説や生物に関する知識が豊富で、チェンジマンの大きなバックボーン。
 その正体は、アースフォースの未知なる可能性に賭け、地球へやって来たヒース星人。

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○タケル=レッドマスク(光戦隊マスクマン)
 マスクマンのリーダーで、空手と剣技を駆使して戦う若者。
 夢はF1レーサーとなって、世界のF1を制覇すること。


○天堂竜=レッドホーク(鳥人戦隊ジェットマン)
 地球防衛隊スカイフォースの隊員。スカイフォースの全隊員の中から
 鳥人戦隊に抜擢された優秀な戦士で、使命感に強い。
 ホワイトスワン=鹿鳴館香と結婚。


○小田切綾長官(鳥人戦隊ジェットマン)
 鳥人戦隊を統括する女長官。地球防衛隊スカイフォースの指揮官幹部の一人。
 常にビシッとした制服を着て、滅多に感情を表には出さない。
 格闘技、戦闘機の操縦に関しては、第一級のプロフェッショナル。
 あらゆるメカの知識に精通している。


○星野吾郎大尉=オーレッド(超力戦隊オーレンジャー)
 空手、剣道、柔道など、日本武道を長じているオーレンジャーの隊長。
 U.A.時代には中尉だったが、オーレンジャーに配属されて大尉に昇格した。


○四日市昌平中尉=オーグリーン(超力戦隊オーレンジャー)
 ボクシングが得意なオーレンジャー副隊長。5人の中で最年長らしい
 落ち着きを持ち、事件の本質を見通す推理力を持っている。その実は、
 突拍子もない思考の持ち主。


○三浦尚之大佐(超力戦隊オーレンジャー)
 国際空軍UAOH超力戦隊参謀長。超力を発見した考古学者でもあり、
 古代文明の各種資料を分析してオーレンジャーの強化服やオーレンジャーロボ、
 レッドパンチャーを開発した優秀な科学者でもある。


○久保田衛吉博士(電磁戦隊メガレンジャー)
 世界科学連邦I.N.E.T.に所属する丸顔の科学者。研究のさなかに、
 三次元と別の次元が存在することに気づき、彼らの侵略の可能性があることを予見し、
 地球防衛プロジェクト「メガプロジェクト」をスタートさせた。
 邪電王国ネジレジアのDr.ヒネラー(鮫島博士)とは旧友にして因縁の間柄。


●一条総司令(鳥人戦隊ジェットマン)
 地球防衛隊スカイフォースの強硬派。元ネオジェットマンの指揮官。


●三輪防人准将(闘将ダイモス/階級は第4次スーパーロボット大戦S)
 防衛軍太平洋本部司令長官。筋金入りの軍国主義者。戦闘のことしか考えていない男で、
 「愛国主義者が暴走したらこうなる」という見本のような人物。


●ヒルカワ(ウルトラマンメビウス)
 記事の捏造も平然と行なう悪徳ジャーナリスト。その行動は自己中心的で卑怯。

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最終更新:2020年10月29日 10:08