本編526~532

『キリマンジャロの嵐』-5

作者・マザーメルザード 
526

キリマンジャロ・降下ポイント***


超竜神「ダブルトンファー!!」
ビッグボルフォッグ「必殺! 大回転魔断!!」
リョウ「ゲッタートマホーク!!」

ボッドから次々とミサイルを吐き出し攻撃を集中させてくるハイザック
の群れから、エターナルを懸命に守るGGGとゲッタードラゴン。

ダコスタ「ミサイル、さらに来ます!」
バルトフェルド「迎撃! 面舵10、下げ舵20!」

迎撃システムがミサイルを叩き落し、艦が衝撃に揺さぶられる。
敵の砲撃の熱線が回避する船体を掠めていく。

バルトフェルド「敵MSを取り付かせるな! 対空、かかれ!」

一方、ストライクフリーダムも、敵機の攻撃をビームシールドで受け流し、
加速し、旋回し、急転。ハイザックの脇を駆け抜けながら、抜き打ちに
ビームサーベルで敵機の武装を叩き切り、次の瞬間にはその両手に
ライフルがグリップされ、対角線上の敵を同時に討ちぬく。

キラ「当たれぇぇぇっ!!!!!!!」

キラの叫びと共に、宙に散ったドラグーンの矢が光の矢を射掛ける。
その無数の光の矢に包まれるように灼き潰され、蹴散らされていく
ティターンズのMS群。

ジェリド「ちっ、失敗か!」
カクリコン「くっ、さすがだな! 脱出する!」

あっさり撤退していくティターンズ。

ブレックス「ありがとう、GGGにゲッターチームの諸君。おかげで
 助かった。すまないが君たちの新拠点『α』までよろしく頼む」

予想された敵の襲撃を退けたものの、その喜びとは裏腹に、
一同の腹の底に寒々しい奇妙な感覚が忍び込む。

キラ「バルトフェルドさん」
バルトフェルド「キラ、やはりお前もそう思うか?」

ビッグボルフォッグ「隊長、どうも様子が変です。先ほどの
 ティターンズの部隊からは、殺気・闘気といったものが
 まるで感じられませんでした」
超竜神「それにこうもあっさり退却するとは……」
凱@ジェネシックガオガイガー「超竜神、ビッグボルフォッグ、
 確かにお前たちの言うとおりだ。何かがおかしい。俺たちは
 どこかで誰かに見張られている。それは確かだ…!」

527

伊豆・地球連邦軍極東基地***


現在のキリマンジャロでの様子を
衛星中継で眺めている三輪長官と白河尚純の二人。

三輪「ワッハハハ…まさに計画通りだな。
 仕組まれた罠とも知らずに」
白河「その一帯にはあらかじめ小型の原子爆弾が仕掛けてある。
 一瞬にしてブレックス・フォーラ諸共跡形もなく吹き飛ぶがいい」


再び、キリマンジャロ・降下ポイント***


キラ「――これは!?」
凱@ジェネシックガオガイガー「……!! 准将、早く脱出を…うわっ!?」
ブレックス「何っ!? うおっ!!!!!!!!」
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528

再び、伊豆・地球連邦軍極東基地***


白河「終わったな。これで我々の勝利は決定的なものとなった」
三輪「乾杯だな白河先生。これでもう誰も
 ロゴスに逆らおうとする者はいなくなるだろう」

突然基地全体にサイレンが鳴り響いた。

ティターンズ兵「只今、岸田長官と佐竹参謀が到着されました」
白河「ちょうどいいタイミングだ。通したまえ」

岸田長官と佐竹参謀が司令室に通される。

岸田長官「白河先生、話は今聞いたぞ!
 ブレックス・フォーラとラクス・クラインを
 暗殺したというのは本当かね!!」
白河「暗殺とは人聞きの悪い。地球連邦に対する
 重大な反逆者とその一味を、法と正義の名において
 処断したのです」
佐竹「し、しかし…ブレックス・フォーラはともかく、
 ラクス・クラインはプラントの最高評議会議長をも
 務める女。そんな事をしたらプラントのザフト軍だって
 黙ってはいないぞ」
三輪「2人ともこの期に及んで何を慌てふためいておる?」
岸田「――な、どういう意味だ!?」
白河「岸田長官、それに佐竹参謀、あなた方お2人も
 後には退けぬ所まで来てしまっているのです。
 ここまで来たらもう一蓮托生。今後も我々同志と
 行動を共にしていただきます」
岸田「…そんな、私は何も聞いては」

自分たちの知らぬ間に、白河たちの企みに引き込まれていたと気づく
岸田長官と佐竹参謀であったが、もう後の祭りである。

白河「なんだ、この騒ぎは?」
ティターンズ兵「大変です! 表にマジンガーとグレンダイザーが!」
三輪「なんだと!?」

529

マジンガーZにグレンダイザーだけではない。
シャッフル同盟、さらにはバトルフィーバーロボやサンバルカンロボなど、
歴代軍属のスーパー戦隊巨大ロボットたちが外に居並んでいた。
イカルガ・ジョージやカザマ・マリナたちGUYS JAPANのOBたちもいる。
まるで現在の極東連邦軍を支配する三輪長官一派を威圧するかのように……

甲児「出て来い! 三輪長官!!」
三輪「貴様ら! これは一体何の真似だ!?」
バルイーグル「三輪長官。我々スーパー戦隊は以後、貴方の指揮下を離れ、
 独自に行動します!」
三輪「何だと!? そんな事は許さん!!」
オーレッド「三輪長官、あのジャミトフの演説をお聞きになったでしょう。
 今の地球連邦政府はティターンズの……」
三輪「そんな事は関係ない! 軍人は命令には絶対服従しなければならないのだ!
 この三輪防人の目が黒いうちは、断じてそのような反逆行為は許さん!
 どうしてもというのであれば、この私を倒してからにしろ!」
三浦参謀長「…では、三輪長官には伊豆の極東支部から退去していただきます。
 後は長官のご自由に。それならよろしいですね?」
三輪「ふざけるなっ!!」

顔面を真っ赤にして怒り狂う三輪長官。

三輪「いったい誰だ! 奴らを扇動した反逆者は!?」
???「ワハハハハ…それはこのわしが許したのだ!!」
三輪「お、お前は!?」




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 < ̄o ̄>   < ̄o ̄>  |   |  (
  /  ̄ ̄/       ̄ ̄    | ∂ |  )  わしが男塾塾長江田島平八である!!
 (  /(_⌒)\     /   ) ) | (
 | === ====     | (  |  )
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530

ここで鎧兜に身を固めた男塾塾長・江田島平八と、
学ラン姿の男塾OB軍が総登場する。

一同「男塾見参!!」

三輪「やはり貴様だったか、江田島平八!!」

江田島「三輪防人! 私的な判断による軍の運用、ならびに捕虜虐待、
 そして民間人への度重なる人権無視…。男塾の名において
 ここに貴様を成敗してくれよう!」

三輪「何をしておる!! 早く奴らを撃ち殺さんかああっ!!!」

伊達「見せてやるぜ!」
赤石「男塾の真骨頂をな!」

三輪長官配下のティターンズ兵と直ちに戦闘に入るが、
所詮並みの兵隊が百戦錬磨の男塾OBに勝てる訳がなかった。
傍にいるスーパー戦隊やスーパーロボットのパイロットたちも、
見ているだけでほとんど何もすることがない……。

三輪「……!!」

豹馬「つ、強ええ。なんて強さだよあの人たち」
甲児「素手や刀で鉄砲に勝っちまうなんて……!?」

富樫「えらく手こずっちまったぜ。こんな雑魚ども相手によ」
飛燕「フッフフ…仕方ないでしょう。気ばかり若くても、
 体はみんなもういい年なんですから」
松尾「ハハハハハ」
江田島「どうやら勝負あったようだな。残るは貴様と
 白河の二人だけ。さあどうするつもりだ?」
赤石「腹くくれや。俺たちを本気にさせた後悔は、地獄でするがいい」

三輪「く、くそっ!!」

白河「慌てることはないよ、三輪長官」

531

白河が司令部の建物の中から出てくる。

三輪「おおー、白河先生!!」
白河「江田島先生、私の勝ちです。たった今キリマンジャロに仕掛けられた
 原子爆弾の起爆スイッチを、この私が押しました」
甲児「なんだって!?」
さやか「そんな…ゲッターチームやGGGのみんなは!!」
ちずる「キラくんやラクスさんたちは!?」
白河「ブレックス・フォーラ准将の証言さえなければ、
 もはや我々に恐れるものは何もない。まもなくティターンズの
 機動部隊が日本を武力制圧すべく上陸を開始します。
 これで名実共に影の地球連邦政府が光の中に現れるのです」
江田島「そいつは無理じゃわい。いくら待っても応援は来やせんぞ」
白河「なんだと?」
江田島「我々も日本の海域を完全に封鎖する。世界最強、
 米国第7艦隊によってな!」
三輪「何をたわけたことを! 第7艦隊が貴様ら如きのために
 動くわけがなかろーがっ!」


太平洋上・米国第7艦隊旗艦・ブルーリッジ***


日本列島を攻略するはずだったティターンズの機動部隊を圧倒し、
徐々に敵を殲滅しつつある米国第7艦隊。

海軍士官「これが国防長官にバレでもしたら、なんと説明なさる
 おつもりですか、司令官殿……」
J「男塾は俺にとって父であり母である。親孝行するのに説明など要らぬ!」

532

○ブレックス・フォーラ、キラ・ヤマト、ラクス・クライン、
 アンドリュー・バルトフェルド、マーチン・ダコスタ、流竜馬、
 神隼人、車弁慶、ガオガイガー、超竜神、ビッグボルフォッグ、
 →あらかじめ罠として仕掛けられていた核爆弾の爆発に
 巻き込まれる。果たして、その生死は…!?
○日本国内のヒーローたちは、男塾OBの呼びかけに応じ、
 その全面支援を受けて、ついに三輪長官に反旗を翻し総決起。
○J→米国第7艦隊を率いてティターンズ日本侵攻部隊と
 太平洋上にて交戦状態に突入。

●ジェリド・メサ、カクリコン・カークラー
 →頃合を見計らい撤退。
●白河尚純、三輪防人→キリマンジャロにあらかじめ
 小型の原子爆弾を仕掛け、ブレックス・フォーラを
 降下してきたエターナルごと吹き飛ばす。

△岸田長官、佐竹参謀→自分たちの気づかないうちに
 白河の陰謀に引き込まれていたと知り愕然。さらに
 白河から踏み絵を迫られる。

【今回の新規登場】
○マーチン・ダコスタ(機動戦士ガンダムSEED/SEED DESTINY)
 ザフトの軍人でバルトフェルドの副官。クライン派の構成員として
 ラクスたちを支援する。

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最終更新:2020年11月12日 13:53