本編1332~1334

『強襲、テスラ・ライヒ研究所』-1

 作者・ユガミ博士
1332

アメリカ合衆国 コロラド州 テスラ・ライヒ研究所***


テスラ・ライヒ研究所―地球外からの脅威を提唱し、後にディバイン・クルセイダーズ
(DC)を立ち上げたビアン・ゾルダーク博士によって設立されたオーバーテクノロジー
の総合研究機関である。

ニュースキャスター『東京では、Gショッカーによる大規模な襲撃が行われましたが、
 ブレイバーズの尽力により、多くの命が助けられ・・・』ピッ

所長であるジョナサン・カザハラ博士は、所長室に備え付けられたテレビに流れる
先日のGショッカーによる東京襲撃のニュースを途中で切ると、机に置かれた資料を
手に取る。佐原博士がブレイバーズに協力する各研究機関に送ったイーバとシグフェル
に関する資料である。

ハンク・マッコイ「それが、時空クレバスを操るという異形の怪物イーバと
 謎に包まれた戦士シグフェルの資料かね?」
カザハラ博士「ええ、こちらがその資料です」

カザハラ博士に声を掛けたのは白衣を着た青い毛むくじゃらの獣の様な風貌を
した人物―ミュータントのヒーローチーム「X-MEN」随一の頭脳を持ち、
「ビースト」のコードネームで呼ばれているハンク・マッコイ博士で、れっき
とした人間である。イーバの脅威に対して、カザハラ博士は研究に協力して
もらおうとテスラ研へと呼んだのであった。

映司「カザハラ博士、取材に来られた記者さんをお呼びしました」
カザハラ博士「ありがとう、映司君」

所長室に入ってきたのは、鴻上ファウンデーションの調査員をしている
火野映司である。テスラ研に来たのは、コアメダルが欠けてしまった相棒の
アンクを復活する手がかりが無いかと思い訪れたのだが、黄泉還りが始まった頃、
コアメダルが何故か修復して鴻上会長がまだ持っていたセルメダルと交わって
アンクは復活。現在、どのような変化や影響があるのか調査をしているので、
映司も残っている。

ビースト「取材?」
カザハラ博士「ええ、今日は取材を申し込まれていましてね・・・」

カザハラ博士はビーストに取材の事を話す。そして映司が連れて来た記者は
首からカメラを提げており、黒を基調としたスーツを来たアメリカ人の男性
だった。

カザハラ博士「よく来てくれました。所長のジョナサン・カザハラです」
フランク「ジャーナリストをしているフランク・ウェストです。取材を
 受けてくれて下さりありがとうございます」
ビースト「フランク・ウェスト・・・あのコロラド州で起きたショッピング
 モール事件の・・・」
フランク「そういうあなたは、もしかして・・・X-MENのビーストか?
 こんな所で会えるとは思いもしなかったぜ!」

カザハラ博士は取材をしに来たジャーナリストのフランク・ウェストと挨拶を
交わす。ビーストはフランクの名前を聞いて、以前彼が解決した事件を思い出し
口にする。フランクもX-MENのメンバーであるビーストに気が付き、有名人
に会えたとして驚くのであった。

1333

北極圏・戦艦ネオ蛇牙城(ベガゾーン)***


一方、北極圏では地下帝国恐竜将軍であるジャテーゴが艦長をしている
戦艦ネオ蛇牙城が前線基地として構えていた。そこの司令室には
艦長であり、恐竜帝国の帝王ゴールの娘であるジャテーゴとメタル
ビースト軍団で世界を支配しようとしていたプロフェッサー・ランドウ、
ランドウの部下であり、両肩にそれぞれ顔を持つヤシャ男爵や
ミケーネ帝国の妖爬虫将軍として爬虫類型戦闘獣を率いていたが
ジャテーゴにその地位を奪われ、今は部下の立場となったドレイドウが
集まっていた。一同はモニターに映る東京襲撃時のシグフェルの映像を視聴していた。

ヤシャ男爵(兄)「ランドウ様、このシグフェルは我々の脅威。このヤシャめに
 奴を討ち取る許可を下さい!」
ヤシャ男爵(弟)「かならずや、ご期待に添えてみせます!」
ランドウ「ならん!既にシグフェルについては大ショッカーの薔薇邪将
 ローズオルフェノクに一任されておる。我らが手を出す必要は無い!」
ヤシャ男爵(兄)「し、しかし・・・」
ランドウ「・・・聞けぬのか?」
ヤシャ男爵「「も、申し訳ございません!!」」

シグフェルの映像を見て、ヤシャ男爵はランドウにシグフェルを討ち取る
為、出撃の許可を求めるが、既にシグフェルに関してはローズオルフェノク
こと村上峡児に一任されているので、ランドウは動く必要は無いと返す。
ヤシャ男爵はそれ以上の事を言おうとするが、ランドウの睨みに萎縮して
黙った。

ジャテーゴ「シグフェルにしてもそうだが、我々の使命はGショッカーの
 領土を広げる事!その為にも重要な施設であるテスラ・ライヒ研究所を
 我らの領地にするという事になっているが・・・いつまで手こずっている!」
ヤシャ男爵(弟)「そ、それは・・・」
ドレイドウ「・・・テスラ研は思ったよりも、強固で時間がかかり・・・」
ジャテーゴ「言い訳は良い!かならずテスラ・ライヒ研究所を手に入れるのだ!」
ドレイドウ「はは~(くっ、ミケーネの者では無いと言うのに何故、新たに7大将軍
 に成り得たのだ!)」
ヤシャ男爵「「はは~(今に見ておれ・・・かならずや殺してやる)」」

実は以前からテスラ・ライヒ研究所を自分達の施設にしようとヤシャ男爵や
ドレイドウが攻めているのだが、研究所を防衛しているスーパーロボット達に
手こずっていて、成果が見受けられずにいた。ジャテーゴはヤシャ男爵と
ドレイドウの言い分も聞かず黙らせ、命令を下す。ヤシャ男爵とドレイドウは
表向きは従うものの、内心ひどく憤っていた。

???「・・・ひどくお困りのようだな」
ドレイドウ「誰だ!?」
謎の紳士タイタン「・・・私だ」
ジャテーゴ「タイタンか・・・」

司令室に現れたのはサングラスをかけた紳士風の人物―ブラックサタン
の幹部であるタイタンの人間態である。本来、ブラックサタンは大ショッカー
に属するが、タイタンは地底王国の領主だった経歴から地下帝国軍
顧問を務めている。

ランドウ「何をしに、ここへ来たのだ」
謎の紳士タイタン「私はブラックサタンの幹部ではあるが、地下帝国軍
 顧問でもある。地下帝国軍の作戦に顔出してもおかしくはあるまい。
 ・・・それは別として、テスラ研の攻略は地下帝国軍だけでなくGショッカー
 としても重要な作戦だ。私の方からもブラックサタンの戦力を送ろう」
ドレイドウ「何だと!?」
ヤシャ男爵(弟)「貴様~、我々を愚弄するのか!?」

姿を見せたタイタンはテスラ研攻略に、ブラックサタンの戦力を送る事
を提案してきたが、ドレイドウやヤシャ男爵(弟)は「お前達では役不足」
だと言われたように感じて、反論する。

ジャテーゴ「静まれ、お前達!」
ヤシャ男爵&ドレイドウ「「ムゥ・・・」」
ランドウ「・・・分かった。ブラックサタンの助力を受けよう・・・頼んだぞ!」
謎の紳士タイタン「・・・承知した!」

テスラ・ライヒ研究所に危機が迫る!

1334

○ジョナサン・カザハラ博士→Gショッカーによる東京襲撃のニュースを
  視聴した後、シグフェルやイーバについての資料を読む。その後、
  フランク・ウェストの取材を受ける。
○ヘンリー・ハンク・マッコイ博士=ビースト→カザハラ博士に呼ばれて
  テスラ・ライヒ研究所に訪れる。シグフェルとイーバの資料を読む。
○火野映司→アンク復活の手がかりを探して、テスラ・ライヒ研究所に
  訪れるが、アンクが黄泉還りの影響で復活。その調査に付き合い
  テスラ・ライヒ研究所に留まる。取材に来たフランクを連れてくる。
○フランク・ウェスト→テスラ・ライヒ研究所へ、取材で訪れる。
●ジャテーゴ→Gショッカーの幹部、地下帝国軍恐竜将軍・メカザウルス
  &爬虫類型戦闘獣軍団帳として復活。ヤシャ男爵とドレイドウに
  テスラ・ライヒ研究所を攻略するように命令を下す。
●プロフェッサー・ランドウ→タイタンの提案を受ける。
●ヤシャ男爵→テスラ・ライヒ研究所を攻略する命令を受ける。
●妖爬虫将軍ドレイドウ→ジャテーゴに7大将軍の地位を奪われ
  現在副官的立場となる。ヤシャ男爵と共にテスラ・ライヒ研究所を
  攻略する命令を受ける。
●謎の紳士タイタン/百目(一つ目)タイタン→テスラ・ライヒ研究所
  攻略にブラックサタンの戦力を送る事を提案し、了承を得る。

【今回の新規登場】
○ジョナサン・カザハラ博士(バンプレストオリジナル)
 スーパーロボット(特機)グルンガストの開発者にして、そのグルンガストの
 パイロットを務めるイルムガルド・カザハラの父親。ロボット工学の分野では
 有数の権威であり、テスラ・ライヒ研究所の現所長である。息子に負けず
 劣らずかなりの女好きである。

○ヘンリー・ハンク・マッコイ=ビースト(X-MEN)
 X-MENのメンバーで外見は青い毛皮で覆われた獣だが、天才的な頭脳を持つ
 科学者でコードネームは『ビースト』野獣の様な身体能力を持ち、超人的な怪力と
 瞬発力を備えている。X-MENの活動が休止していた時は大学の講義を行っていた。

○火野映司=仮面ライダーオーズ(仮面ライダーOOO)
 仮面ライダーオーズに変身する青年。『少しの小銭と明日のパンツがあればいい』を
 口癖に、世界中を流浪していたが、日本に帰国した際、アンクと遭遇した事により、
 オーメダルをめぐるグリードと人間の争いに巻き込まれた。根っからの御人好しだが
 実は有名な政治家の息子で、以前紛争地帯で仲良くなった少女を守れなかった事への
 強い後悔があり、どんな人物であろうと命を賭して守ろうとする行動理念がある。

○フランク・ウェスト(デッドライジングシリーズ)
 過去に戦場での取材経験があるフリージャーナリスト。かなりのタフガイで
 ジャーナリストらしく好奇心旺盛で、皮肉屋だが根は正義感。ウィラメッテで起きた
 暴動の取材を独占取材しようとショッピングモールにヘリコプターで乗り込み、
 飛び降りた先のゾンビパニックに巻き込まれる事になった。ブロック率いる特殊部隊
 に襲われながらもモールから脱出。その後、自身の記事は全米を震撼させる
 大スクープとなり、政府に犯罪の一部を認めさせるに至ったが結局はもみ消され
 忘れ去られてしまう。


●ジャテーゴ(ゲッターロボ號/ゲッターロボ(原作版))
 恐竜帝国女帝。先代である帝王ゴールの次女。実はプロフェッサー・ランドウを
 影から支援していた。先帝ゴールの果たせなかった、地上奪還を企んでいる。

●プロフェッサー・ランドウ(ゲッターロボ號)
 天才科学者だったが、更なる知能の向上の為に自らコンピュータと接続した
 結果、精神を病んでしまい狂気に飲まれ、北極のG鉱石採石場をベガゾーン
 に改造し、世界征服を始めた。終盤、ナルキス子爵に殺されるが、既に
 記憶と自我をベガゾーンのメインコンピュータに移していた為、復活する。
 本名はアルヒ・ズゥ・ランドウ。

●ヤシャ男爵(ゲッターロボ號)
 プロフェッサー・ランドウによって生み出されたミュータントで、一つの体に
 2つの頭部を持つ兄弟。力任せの作戦を行う幹部で、兄弟の仲はあまり
 良くないが、それでも非常時にはお互いを思いやる事があり、兄弟としての
 絆はとてつもなく強い。元々はそれぞれ完全な肉体を持った2人の人間で
 あったが、ランドウによる改造手術により現在の体となった。

●妖爬虫将軍ドレイドウ(グレートマジンガー)
 爬虫類型戦闘獣を率いるミケーネ7大将軍の1人。口から放射能を含んだ
 火炎を吐く能力を持つ。策士タイプであり、狡猾で姑息な性格をしている。

●謎の紳士タイタン/百目(一つ目)タイタン(仮面ライダーストロンガー)
 ブラックサタン日本支部の初代大幹部。実は地底王国の領主でマグマの
 能力を秘めた「改造火の玉人間」普段は謎の紳士「Mrタイタン」として行動し、
 前線で戦闘員や奇っ械人を指揮する。冷徹な合理主義者で任務遂行の為
 なら仲間の犠牲を厭わない非情さを持つ。ストロンガーとの戦いで一度命を
 落とすが、百目タイタンとして復活した。

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最終更新:2020年11月26日 10:17