『シグフェルは鳥人兵!? 復活の大鉄人!』-3
作者・ホウタイ怪人
1508
東之島新島・旧日本軍施設跡の洞窟***
SS-N工作員A「うわああっっ!!」
SS-N工作員B「ぎゃあぁっっ!!」
洞窟の先の奥から、数人の男らしき悲鳴が聞こえた。
本郷「この悲鳴は!?」
剣持「行ってみよう!」
本郷たちや剣持隊が辿りついた先では、傷口から白い泡や粘液のようなものが
噴き出た死体が数体転がっていたのである。
滝「コイツらは人間じゃない。バイオ生命体だ…」
剣持「Gショッカーの傘下組織の一つ、SS-Nにこういう連中がいると
聞いた事がある」
村中「…とすると、コイツらはSS-Nの工作員とみて
間違いないですね」
海野「ちっきしょう、Gショッカーの奴らもここの噂を
嗅ぎつけてやがったのか」
さらに奥の方では、激しい揉み合いや銃撃戦の音が聞こえる。
気づかれないように無言でそっと近づく剣持隊。
そこでは迷彩服に身を包んだSS-Nの工作員部隊が、
暗闇の中で見えない影の群れと戦闘の最中だった。
大崎「…お、おのれ化け物どもめ!
――うわっ!? 何をする放せ!!
た…助けてくれ~!!」
???「キキーッッ!!」
背中から大きな羽を生やしたその謎の怪物の影が、
生き残った大崎たち数人をまとめて鷲掴みにすると、
どこかへと連れ去ってしまった。
一文字「今の鳥みたいな影は少なくとも数体はいたな。
シグフェルってのは一人じゃなかったのか?」
村中「隊長、これはいったい?」
剣持「後をつけるぞ!」
◇ ◇ ◇
大崎達を連れ去った謎の影の群れを尾行する本郷らと剣持隊。
その先には大空洞が存在し、見た事もないような怪物たちの大集団が
不気味な喊声を挙げながら犇めいているという、世にも異様な光景が
彼らを待ちかまえていたのである。
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海野「な、なんだあいつらは!?」
小野「いつの間にこんな空間が…。まるで悪い夢を見ているみたいだわ」
剣持「見た事もない連中だ。Gショッカーの怪人でも、
星間評議会から情報のあった
ETFや宇宙連合のエイリアンとも
また違うようだが…」
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大空洞の壁面には魔神のレリーフが刻まれ、
やがて松明が掲げられた壇上に、モンスターたちの指揮官と思しき
巨大な翼とクチバシを持つ三つ目の魔物が立ち、演説を始めたのである。
ジャミラス「諸君! 今こそ われらが 立ち上がり…
新しき世界の扉を開く時が来た!!
そう! 魔物の魔物による魔物のためだけの新天地だ!
まもなくこの世界はわれら魔界同盟の新領土となる!
その暁には私は諸君に充分な恩賞を与えると約束しようではないか!
私はウソはつかない! 立ち上がれ諸君!」
大歓声に沸くモンスターたち。
そして、その光景をじっと窺っている本郷たち。
どうやらシグフェルと思われていた謎の影の正体は、
この魔物たちの内の鳥類系モンスターであったようだ。
一文字「奴らはシグフェルとは関係ないらしいな」
本郷「魔界同盟…。以前に次元警察を通じて連絡があったが、
Gショッカーとは別の新たな敵が現れたようだ」
来るべき地球侵攻の日に備え、魔界同盟の先遣隊として派遣されたジャミラスは、
たまたま見つけた旧日本軍跡地の洞窟をアジトに使っていたようだ。
小笠原村で度々目撃されていた謎の影も、彼らの偵察行為だったのだ。
ジャミラスは、壇上すぐ傍の脇に鎖で縛って
捕えてある大崎たちに目を向ける。
ジャミラス「………」
フライングデビル「キキーッ! ジャミラス様の御前だぞ!
神妙に控えぬかお前たち!」
大崎「おのれシグフェル! 俺たちをどうするつもりだ!?」
ジャミラス「シグフェル…? なんのことだ。
我が名はジャミラス! 偉大なる大魔王デスタムーア様に仕える
四大魔王が一人よ!」
大崎「なんだと! すると貴様はシグフェルではないのか!?」
ジャミラス「くどい! きっきからずっと何を訳のわからぬ事を。
これからお前たちはわれら魔界同盟の崇める黒き神々に
生贄として捧げられるのだ~!」
大崎「くっそ~! このまま黙って殺られてたまるか!!」
縛られたままの大崎はその開いた口から、
発光するナメクジのような物体を舌のように出して
ジャミラスを威嚇した。意外な光景に驚くジャミラス。
ジャミラス「貴様ら、人間ではないのか!?」
そのやり取りを、本郷や剣持たちとはまた別の方向から
気づかれないように覗き見ている一団がいた。
改造実験帝国メスのネフェルとワンダたちだ。
ワンダ「あれはSS-Nの連中だ」
ネフェル「私たちが尾行に気づいていないとでも
思っていたのかしら。無様ね」
ワンダ「どうするのだネフェル?」
ネフェル「シグフェルと関係ないと解った以上、
もはや長居は無用。引き揚げましょう」
ワンダ「しかし、このまま手ぶらで帰る訳には…」
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こっそりと撤収しようとしていたネフェルたちであったが、
すでに背後にはジャミラス配下の魔物たちに取り囲まれていた。
それは別方向の剣持隊も同様であった。
ネフェル「――!?」
村中「隊長、こっちもです!」
剣持「完全に退路を塞がれたか!」
ジャミラス「先程からのお前たちの気配に気づいていない
私だとでも思ったか! ここを見られたからには
どの道生かしては帰さん! 殺れーッ!!」
ジャミラスの号令の下、配下の魔物軍団が一斉に
剣持隊とメスの一味に向かって襲いかかる。
ジャミラス配下のフライングデビルたちが次々と
空中に舞い上がり、華麗なムーンサルトで連続の回転蹴りを
容赦なくお見舞いして来る。剣持隊は銃撃や格闘戦、
メスの一味は兵士ゾローが口から粘る糸を吐きだして応戦する。
ハエまどう「ヒャド!」
滝「おっと!」
滝和也は敵の魔導師が唱える氷系の呪文攻撃を避けつつ近づき、
パンチやキックで敵を倒して行く。
本郷「いくぞ一文字!」
一文字「おう本郷!」
本郷「変身!!」
一文字「変身!!」
本郷猛と一文字隼人はベルトの風車に風力を与えることによって
仮面ライダーに変身するのだ!
その姿にジャミラスがじっと目を見張る。
ジャミラス「そうか…貴様らがゲマから報告のあった"カメンライダー"か。
するとお前たちが
ブレイバーズとかいう連中だな?」
ライダー2号「ほお~わざわざ遠い異世界にまで
俺たちの噂が届いていたとは光栄だな」
ジャミラス「私自ら相手をしてやる。来い!」
ライダー1号「ゆくぞッ!! トオッッ!!」
ブレイバーズ、Gショッカー、魔界同盟による三つ巴の大乱戦の中、
その混乱のどさくさにまぎれて、なんとか自力で鎖の拘束を解いた大崎たちは
ネフェルたちにそそくさとすり寄った。
大崎「メスの諸君、いいところに来てくれた!
同じGショッカーの同志として共に力を合わせて戦おう!」
ワンダ「なんと調子の良い奴らだ!」
ネフェル「本当は私たちとブレイバーズを潰し合わせて、
その隙にシグフェルを一人占めしようとしていたのではなくて?」
大崎「そ、そんなことは……(汗」
ネフェル「まあいいでしょう。命の芸術家、大博士リー・ケフレン様の
最高傑作であるわれらの力とくと見てなさい!」
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○本郷猛/仮面ライダー1号→東之島新島の旧日本軍跡地で、魔界同盟のジャミラスたちと遭遇。交戦状態に。
○一文字隼人/仮面ライダー2号→東之島新島の旧日本軍跡地で、魔界同盟のジャミラスたちと遭遇。交戦状態に。
○滝和也→東之島新島の旧日本軍跡地で、魔界同盟のジャミラスたちと遭遇。交戦状態に。
○剣持保→東之島新島の旧日本軍跡地で、魔界同盟のジャミラスたちと遭遇。交戦状態に。
○村中隊員→東之島新島の旧日本軍跡地で、魔界同盟のジャミラスたちと遭遇。交戦状態に。
○海野隊員→東之島新島の旧日本軍跡地で、魔界同盟のジャミラスたちと遭遇。交戦状態に。
○小野隊員→東之島新島の旧日本軍跡地で、魔界同盟のジャミラスたちと遭遇。交戦状態に。
●大崎→東之島新島の旧日本軍跡地で魔界同盟のジャミラスたちと遭遇し、人間と間違われ捕まってしまう。
●レー・ワンダ→東之島新島の旧日本軍跡地で、魔界同盟のジャミラスたちと遭遇。交戦状態に。
●レー・ネフェル→東之島新島の旧日本軍跡地で、魔界同盟のジャミラスたちと遭遇。交戦状態に。
●ジャミラス→東之島新島の旧日本軍跡地を、地球侵攻の先遣隊拠点として利用していた。
●フライングデビル→東之島新島の旧日本軍跡地で、ブレイバーズ及びGショッカーと交戦状態に。
●ハエまどう→東之島新島の旧日本軍跡地で、ブレイバーズ及びGショッカーと交戦状態に。
【今回の新規登場】
●ジャミラス(ドラゴンクエストⅥ 幻の大地)
大魔王デスタムーアに仕える四魔王の一人。三つ目で2足歩行のグリフォンのようなモンスターであり、炎系の攻撃を得意とする。「しあわせの国」という甘言を弄して次々と人間達を浚い、黒き神々への生贄として捧げようとしていた。部下の魔物たちに対して行った大演説は有名。
●フライングデビル(ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち)
大きな翼を持った悪魔。体術に優れ、空中に飛び上がってからの攻撃を得意とする。
●ハエまどう(ドラゴンクエストⅥ 幻の大地)
魔道士が呪術に失敗し、ハエと合体してしまった姿。
ヒャドを覚えているものの、魔力が少ないため一度しか唱えられない。
最終更新:2020年12月03日 08:04