心霊大全

身代わり人形

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【稲川淳二】
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大学受験を終え後は卒業を待つばかりの女子高生。
机に向かっていると背後に気配を感じる。
母親に相談しても一笑に付されるばかり。

ある日寝ていると夜中に目が覚めた。
真っ暗な部屋の中、スーッとふすまが開く音がする。
寝ている自分のほうへ何者かの足音が近づいてくる。
小さな足音なのだが、足を引きずっているようだ。
枕もとまで近づいてくると、顔を覗き込んでいるらしい。
ライトを点けると、色白の小さな女の子が立っていた。

両親に相談すると、押入れにあった箱を取り出してきた。
その箱には小さなぼろぼろの人形が入っていた。
それは幼い頃、身体が弱かった彼女のために、祖母が買ってくれたものだった。

祖母は人形に「どうか彼女の身代わりになってあげてください」と念を込めた。
甲斐あって無事に育った彼女はその人形のことを忘れていたという。

供養しようとお寺に持っていくと、「このままだったら、あなたの将来の伴侶が殺されていたかもしれませんね」
と言われたという。
「これはあなたの分身ですからね。あなたの好きになった人を人形も好きになり、欲しがってしまったかもしれません」
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