ユーザビリティと営業 その2


前回の「ユーザビリティと営業」の中で、
企業のキーパーソンとなる人物にユーザビリティ調査における金銭に繋がるメリットをどう伝えたらよいのかわからない。
と書き、考えると言いました。

少しだけ、話を進められそうです。
まず、ユーザビリティ促進によるメリットを伝えやすいものと、
伝えにくいものがあることに気がつきました。


メリットを伝えやすいもの、それはWeb!

ページビューの情報(検索ワード、訪問回数、滞在時間、マウス移動のトラッキングなどなど)と
購買サイトであれば売り上げ率の向上結果を組み合わせれば、
金銭的なメリットを測れそうです。

また、個人情報も手に入るので、顧客管理も楽です。
メールアドレスを手に入れていれば、
DMを送ってコミュニケーションの接点を作ることもできます。

ユーザビリティ調査から改善を行った場合に、
成果が目に見えるのは非常に、企業としても安心なわけです。
と、実際そうなのだろうと考えてるのですが、
日系ネットワークの過去2年分の雑誌を見ても、
ユーザビリティの向上で売り上げを伸ばした!
という記事は10本もなかったです。
(パラパラと見ただけですが・・・)


メリットを伝えにくいもの、それは製品!

なぜかって?
Webと比較して言うならば、ユーザからの反応を得にくいからです。
情報のフィードバックを得にくい。
その意味で、企業へのメリットは少ないのです。

また、改善するのにも次の製品を待たなければならない。
そして、次の製品が前回デザインを踏襲するとは限らない。
これでは、ユーザビリティ調査を行う必要性すら危ぶまれますね。
しかし、ユーザビリティの問題点を貯めておくことは、
あとで活用するならば絶対に価値はあります。
活用すれば・・・ですが(苦笑

ユーザビリティ向上のメリット、
購買には関係なくですが、顧客からの評価は高くなるはずです。
それが情報として集めにくいのがネックなんですね。

ユーザビリティの取組みが大事だとは皆さん理解されてる。
今一歩、実行にうつすための数値的にだせるメリットが欲しいですね。


サービスにおけるユーザビリティはどうなのだろう?

サービスにおけるユーザビリティは、ボクは接客だと考えています。
サービスにおける不満は、主に従業員とユーザとの接点で起こることが多いと思います。

たいていの場合、提供されたサービスに何か問題があれば、
ユーザは従業員を呼びます。
そこでスムーズな対応がなされれば、ユーザは目的を達成し、
満足してもらえます。

そして、従業員の振る舞いに善し悪しで、
ユーザが今後サービスを利用してくれるかどうかも分かれます。
思うに、良い従業員はユーザをひきつけるます。
それは経験的に理解できる部分ではないでしょうか?

1人1人のお客との接点を大切にする。
スカンジナビア空港のヤン カールソンが言っていた”真実の瞬間”ってやつですね。
サービス自体の魅力はもちろんあるのですが、
私たちはサービスを提供してくれる従業員の対応に大きく心を動かされていると思います。


少し雑で論理性にかける話でしたが、今日はこれで終わります。
引き続き、ユーザビリティ調査を行うのに、どうやったら会社のキーパーソンを納得させられるのか考えておきます。

最終更新:2009年04月21日 22:40