歌枠でリクエストしたい曲が
「歌って大丈夫な曲か?」
「このオケ音源は使えるか?」
…の、一般的な判定方法をご案内します。
VESPERBELLは歌枠配信を一定期間アーカイブすることがあるので、
アーカイブすることを前提とした判定基準
を掲載します。
注意事項
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①調べる/調べないは自由
「リクエストのコメントする前に自分で調べろ!」
とか言うつもりは全くありません。
リクエストしたのに、
「その曲歌えないんだよね」
「音源なくて歌えない」
でがっかりしたくない人のための参考資料です。
②運営の基準はもっと厳しいかも
この判定方法は、あくまで「一般的にここまで大丈夫だろうと考えられている」ラインです。
「一般的にはOKだけど、揉めたら面倒…」みたいなゾーンは、運営判断でNGにしてることも当然あり得ます。
③歌ってくれるとは限らない(一番大事!)
歌うかどうか決めるのは、ヨミとカスカです。
歌ってくれたら喜びましょう。
●文責等
この記事はBELLSのひも(@bells_sllaq)が執筆しました。
やや専門的で、かつ断言できない、「こうしたら良いと思う」という『考え』レベルの内容を含むため、執筆者を明記することとしました。
一方、「この記事の意見に従えば著作権侵害やそれを助長することはない」ということはお約束できませんし、逆に「この記事に騙されたせいで、本当は著作権上問題ないリクエストを控える羽目になった」という場合にもごめんなさいとしか言えません。
もし内容に誤りや疑問点などがありましたら、ツイッターにてご一報くださると嬉しいです。
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歌枠で歌える曲って?
はじめに
歌枠でYouTube上のカラオケ音源を使って歌うには、
①配信で歌っていい「楽曲」であること
②配信で使っていい「カラオケ音源」があること
の2つをクリアする必要があります。
なぜ①②の2つに別れているか、一言で言うと、
①「その曲のメロディーや歌詞」を使う権利を持っている人
=著作権者
⇨作詞家・作曲家など
②「そのカラオケ音源の音」を使う権利を持っている人
=著作隣接権者
⇨ その音源を作ったDTMerなど
…の2つは別のことが多いからです。
以下、2つの条件を解説します。
①使っていい「楽曲」の条件
ざっくり言うと…
- 邦楽なら基本OK
- ただしボカロ曲やマイナー曲はNGなこともあるよ
- 洋楽は基本NG
☞分からなかったら↓「正確に言うと」の方法で調べようね
正確に言うと…
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邦楽
JASRACかNexToneの管理曲で、↓の条件を満たす必要があります
洋楽
- 洋楽が配信NGなのは、海外では「シンクロナイゼーション・ライツ」という権利が独自に管理されているからです。
- 「シンクロナイゼーション・ライツ」とは、「自分の音楽を特定の映像と同期して流す権利」です。
- 映像の一種である配信アーカイブ公開するには、この権利者の許諾を得る必要があります。
- JASRACやNEXToneが管理している邦楽の場合、基本的に「シンクロナイゼーション・ライツ」の許可料は一律に決まっていて、YouTube上での使用にはまとめて許可が出され、YouTubeからJASRACに許可料が支払われる仕組みになっています。
- ですのでYouTubeでの邦楽曲の使用にあたって「シンクロナイゼーション・ライツ」について特段気にする必要はありません。
- 一方、洋楽の著作権管理も、多くの場合はJASRAC等が海外の著作権管理団体との相互契約に基づき行っています。
- しかし、洋楽の「シンクロナイゼーション・ライツ」についてはJASRACの管理の対象外であることが多いようです。
- そもそも「シンクロナイゼーション・ライツ」の管理が契約の対象ではなかったり、契約の対象であっても許可料をJASRACではなく海外の団体やアーティストが個別に設定する(これを「指し値」と言います)取り決めになっていたり。
- そのため、洋楽を歌ったアーカイブを公開するには、「シンクロナイゼーション・ライツ」を管理する個別の事業者に許諾を得る必要があるという場合が多くあります。
- 逆に言うと、個別に許可を取る必要のない曲や、個別に許可を取った曲についてはOKということになります。
- ですが、いちいち許可が必要か調べて、必要な場合には事業者に連絡を取って価格交渉して…というのは手間ですよね?
- おそらくRK Musicはそういった調査や個別の許可取りというコストを割かない方針であり、紛争になるリスクを回避するために「洋楽を歌わない」というスタンスを採用しているものと思われます。
- そのため、事実上「洋楽は歌えない」(厳密にはアーカイブを公開できない)と考えておくのが良い、という結論となります。
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カラオケ音源の条件
現在のVESPERBELLの配信環境
- ヨミ: 配信に使用するI/O(機材)の関係から、「ヨミが予め用意したリストに入っている曲」のみ歌うことができます。
- カスカ:↓の「Youtube音源を使用する場合」と同じ扱いだと思われます。
(※25/1追記 配信環境が変わり、ヨミと同じ状況になっているかもしれません)
Youtube音源を使用する場合
以下の①②両方を満たす必要があります。
①Youtubeに挙がっているカラオケ音源
☞検索ワードは
・「楽曲名 オケ」
・「楽曲名 オフ」
・「楽曲名 of」
・「楽曲名 インスト」
等々です
②作成者が、特に条件を付けず「配信使用OK」と明言しているもの
☞書いてあることの多い場所
・動画の説明欄
・チャンネル概要
・動画作成者さんのSNSの固定コメント
※「コメントしてくれたらOK」等の条件付きのものはやめましょう。
あくまで「勝手に使っていいよ」というものに限ります。
※ニコカラはNG!
ニコカラは「カラオケ練習に使っていいよ」ってシリーズなので、配信OKってわけではないのです。
(備考)ボカロ曲について
ざっくり言うと…
↑の条件を満たさない楽曲・音源の使用は諦めましょう。
正確に言うと…
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【Q】JASRAC, NexTone管理曲以外の曲はNG?
ボカロ曲は、「レーベルから楽曲リリース」という形を取ってきた従来の商業アーティストの楽曲と異なり、JASRACやNexToneに管理を委託していない場合があります。
(実際には、有名曲や最近のボカロPの多くは管理委託されています。)
管理委託されていない楽曲の場合、曲ごとに、作曲者・作詞者さんに使用許諾をもらう必要があります。
動画の概要欄に「配信OK」など明記されていれば、それが使用許諾だと見ることができます。
【Q】公式のインスト音源は使っていい?
ボカロP自身が公開しているインスト音源は、基本的には「非営利」での利用を前提としていることが多いようです。
一方、収益化設定がオンの配信は「営利活動」にあたります。(※)
ですので、「商用(営利用)利用OK」と明記していない限り、使用できないと考えたほうが良いでしょう。
(公式以外の音源であれば、通常の音源と同様に使用できる場合があります。)
※企業系活動者の行う収益化設定オフの配信が「営利活動」にあたるかは判断の分かれ得るところです。 筆者の調べた限りでは、一般的なガイドラインやリーディングケースは見当たりませんでした。 筆者の私見では、この問題は、公式インスト音源を提供しているボカロPさんの意思表示(および、使用許諾契約としての合意内容)の解釈の問題であるため、一般的な基準の定立は難しいように思います。 RK Musicは「営利活動」にあたらないと判断していると推測されます。 プロである法務部門の行った評価として尊重すべきであり、また企業のリスクテイクの意思決定の問題ですから、第三者が兎や角言うべき事柄ではないと思います。
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