第壱拾五話 黒く 熱く 甘く
「キング・クリムゾン!!時よ吹き飛べ!!」
あっという間に放課後になってしまった。ヤバイ。マジでヤバイ。何がやばいのかというと私はまだもえニラを映画に誘っていない。
言わなきゃ、言わなきゃと思いつつここまで何も動かなかったのは、私の心が弱いからだ。自分の気持ちをまだわかっていない、愚か者だ。
だけど時はもうそんな甘えを許さないようだ。校門で待っているともえニラの顔が見えてきた。
神よ!私に!!!幸運(Luck)と!!勇気(pluck)を!!
言わなきゃ、言わなきゃと思いつつここまで何も動かなかったのは、私の心が弱いからだ。自分の気持ちをまだわかっていない、愚か者だ。
だけど時はもうそんな甘えを許さないようだ。校門で待っているともえニラの顔が見えてきた。
神よ!私に!!!幸運(Luck)と!!勇気(pluck)を!!
「も、もえニラ!!偶然映画のチケットが2枚手に入ったから一緒に行かないか!?」
「いーよ。」
「いーよ。」
いやっほおおおおおおう!!!
みんなワイワイ言いながら映画館に着きました。この映画館は『劇場ナチっこ』と言い、ファシズムの雰囲気漂うこの町で唯一の映画館です。
経営者が日本を乗っ取ろうとしている噂が流行っていますが、みんな気にしていません。
経営者が日本を乗っ取ろうとしている噂が流行っていますが、みんな気にしていません。
「ふぅー、やっと着いたな。上映時間に間に合ってるか?」
「心配ない。まだ5分前だ。」
「ぎりぎりなんじゃねーの!?」
「途中でDIO様がロードローラーで遊ぶから・・・・・」
「まあまあ☆間に合ったんだからいいじゃない♪」
「当事者が他人事にするなんて反省の色がな・・・・」
「そこまでだ、ベネ影・・・・私に逆らうつもりなら一歩前に進め・・・・・」
「OKOK・・・・後ろに下がったから殴らないでくださいお願いします。」
「ほう・・・逆らう気か・・・・」
「へっ・・・・!!!あ、ありのまま(ry」
「WWWWWRYYYYYYYYYYYY!!」
「心配ない。まだ5分前だ。」
「ぎりぎりなんじゃねーの!?」
「途中でDIO様がロードローラーで遊ぶから・・・・・」
「まあまあ☆間に合ったんだからいいじゃない♪」
「当事者が他人事にするなんて反省の色がな・・・・」
「そこまでだ、ベネ影・・・・私に逆らうつもりなら一歩前に進め・・・・・」
「OKOK・・・・後ろに下がったから殴らないでくださいお願いします。」
「ほう・・・逆らう気か・・・・」
「へっ・・・・!!!あ、ありのまま(ry」
「WWWWWRYYYYYYYYYYYY!!」
そんなこんなで他の客の邪魔になるような騒動を映画が始まる1分前まで続けて、ようやく席に座れました。
私の隣にはパピヨンさんと神無月さんが座っています。
パピヨンさんがなぜか私の手に触ろうとしてくるんですがとりあえず無視ですよね。
私の隣にはパピヨンさんと神無月さんが座っています。
パピヨンさんがなぜか私の手に触ろうとしてくるんですがとりあえず無視ですよね。
「そういやこの映画の前のお話を忘れてしまいました。豆腐さん、教えてくれませんか?」
「え~~とですね~・・・・・あのですね~~~・・・」
「1ではタナカがレジデントオブサンに洗脳されてキバヤシたちを次々と狙っていくというホラーサスペンス映画だ。2はBBRやMMRAとこじつけ対決をし、最後は軍産複合体にともに立ち向かうと言う話だ。」
「そうそう、それなんですよね」
「豆腐さん・・・・おぼえてなかったんですね・・・・」
「やれやれだな・・・・私がいないと豆腐は駄目だな。」
「え~~とですね~・・・・・あのですね~~~・・・」
「1ではタナカがレジデントオブサンに洗脳されてキバヤシたちを次々と狙っていくというホラーサスペンス映画だ。2はBBRやMMRAとこじつけ対決をし、最後は軍産複合体にともに立ち向かうと言う話だ。」
「そうそう、それなんですよね」
「豆腐さん・・・・おぼえてなかったんですね・・・・」
「やれやれだな・・・・私がいないと豆腐は駄目だな。」
そんな10年も前のことなんか覚えているはずないですよね。
スクリーンには映画館を利用する注意が流れていて、『ゴミはチキンとゴミ箱に』という表示が流れていました。
この注意の時間が思った以上に長くて少しイライラしました。
そしてようやくストーリーが動き始めました。
スクリーンには映画館を利用する注意が流れていて、『ゴミはチキンとゴミ箱に』という表示が流れていました。
この注意の時間が思った以上に長くて少しイライラしました。
そしてようやくストーリーが動き始めました。
「そして時は動き出す!!」
―上映中
「おい、キバヤシ。いきなり招集ってどういうことだ?」
「・・・・今から重大なことを話す・・心して聞いてくれ・・・・」
「もったいぶらずに言ってくださいよ。」
「分かった・・・・MMRは!!今日を持って!!解散する!!!」
「「「な、なんだってーーー!!」」」
「・・・・今から重大なことを話す・・心して聞いてくれ・・・・」
「もったいぶらずに言ってくださいよ。」
「分かった・・・・MMRは!!今日を持って!!解散する!!!」
「「「な、なんだってーーー!!」」」
思わず自分から突っ込むほどの面白さ。これはノーベル平和賞も取れそうなほどいい出来だ。あれ?アカデミー賞だったっけ?
「豆腐よ。今からお手洗いに行こうと思っているんだが、ついでにジュースを買ってきてあげようか。」
「あっ、お願いしますですよね。」
「じゃあ私の荷物を見張っといてくれよ・・・・映画館は暗いから犯罪し放題だからな・・・」
「あっ、お願いしますですよね。」
「じゃあ私の荷物を見張っといてくれよ・・・・映画館は暗いから犯罪し放題だからな・・・」
あれ?なんかおかしいな?いつものパピヨンさんの雰囲気じゃない。そしてパピヨンさんは立ち上がりました。横に誰もいないので奥まで見れるようになりました。そう・・・
マライヤと楽しく映画を見ているもえニラ先輩の姿を
(・・・・・計画通り!!)
そう・・・これが今回の計画・・・・偶然に見せかけてマライヤと仲良くしているもえニラを見せ、豆腐に恋を諦めさせること・・・・。
この位置を選んだのは私の身体であの二人が隠れるようにするためだ。誰から見てもカップルにしか見えない二人を見れば、豆腐の性格を考えると諦めるしかない。
前の暴走は恐らくマライヤが自分みたいに見えたからだろう。同族嫌悪と言う奴だ。
事を済ませてジュースを持って戻ると、案の定映画に目もくれず彼らの方を固まって見ている。
そう・・・これが今回の計画・・・・偶然に見せかけてマライヤと仲良くしているもえニラを見せ、豆腐に恋を諦めさせること・・・・。
この位置を選んだのは私の身体であの二人が隠れるようにするためだ。誰から見てもカップルにしか見えない二人を見れば、豆腐の性格を考えると諦めるしかない。
前の暴走は恐らくマライヤが自分みたいに見えたからだろう。同族嫌悪と言う奴だ。
事を済ませてジュースを持って戻ると、案の定映画に目もくれず彼らの方を固まって見ている。
「ほら、豆腐。どうしたんだ?映画も見ずに・・・・・おや?あそこにいるのはもえニラ先輩とマライヤじゃないか。」
ビクッ
「あの二人・・・付き合っていたのか・・・・。今思えば幼馴染だし、一緒に登校する仲だからな・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「どうした豆腐?どうして飲まない?口移ししてやろうか?」
反応がない。チャンスだ。ジュースを少し飲んでそのまま豆腐の口にキスをした。
ズキュウウウウウン
「悪魔の様に黒く、地獄の様に熱く、羊羹のように甘い。これが豆腐の味か。」
これだけのことをしても反応がない。これは思った以上の成功のようだ。
ビクッ
「あの二人・・・付き合っていたのか・・・・。今思えば幼馴染だし、一緒に登校する仲だからな・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「どうした豆腐?どうして飲まない?口移ししてやろうか?」
反応がない。チャンスだ。ジュースを少し飲んでそのまま豆腐の口にキスをした。
ズキュウウウウウン
「悪魔の様に黒く、地獄の様に熱く、羊羹のように甘い。これが豆腐の味か。」
これだけのことをしても反応がない。これは思った以上の成功のようだ。
「つまり、ノストラダムスは人類滅亡の予言と同時に人類救済の予言もしていたんだよ!!」
「「「な、なんだってー!!」」」
「「「な、なんだってー!!」」」
―上映後
「今回は凄かったな。リトルグレイに軍産複合体、おまけにノストラダムスの新予言と謎のオンパレードだ。」
「ええ。見ていて心が躍るような素晴らしい映画でした。ね、豆腐さん。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・豆腐さん?」
「どうしたぁ~~豆腐☆怖くなって失神でもしていたのかい♪」
「悪化なんかいいところで眠ってたぜ!!!本当に迂闊だな!!」
「しかたねぇだろうが!!今日はなんでか早く起きちまったんだからな!!」
「ば~~~っかじゃねえの!?まあ何はともあれ、パピヨンに感謝しようぜ」
「おっけぃ★パピヨンありがとさっ!!」
「いや、構わない。わたしもみんなと行っておもしろかったからね。じゃあみんな、また今度。」
ふと豆腐を見る。うつろな表情をしている。
これなら落とすのは簡単だろう。今回の計画は大成功だ。アンリの昔話が為になったから、帰ったら親孝行をしてやろう。
「ええ。見ていて心が躍るような素晴らしい映画でした。ね、豆腐さん。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・豆腐さん?」
「どうしたぁ~~豆腐☆怖くなって失神でもしていたのかい♪」
「悪化なんかいいところで眠ってたぜ!!!本当に迂闊だな!!」
「しかたねぇだろうが!!今日はなんでか早く起きちまったんだからな!!」
「ば~~~っかじゃねえの!?まあ何はともあれ、パピヨンに感謝しようぜ」
「おっけぃ★パピヨンありがとさっ!!」
「いや、構わない。わたしもみんなと行っておもしろかったからね。じゃあみんな、また今度。」
ふと豆腐を見る。うつろな表情をしている。
これなら落とすのは簡単だろう。今回の計画は大成功だ。アンリの昔話が為になったから、帰ったら親孝行をしてやろう。
―帰り道、豆腐はぶつぶつとこういっていた。
「『ゴミはチキンとゴミ箱に』・・・・か。」