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VIPロックマンまとめ

Short StoriesX -13-

最終更新:

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集

異端電子海


異端電子海

異端が現れるのは、現実だけでは無い――


ハンターのみんなでお話しましょう

1 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:32:21.69 ID:X123456780
 ハンターのみなさんで、雑談でもしませんか?
 最近物騒ですが、みんなでお話でもして気分を盛り上げましょう!

2 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:33:43.12 ID:iceAI720
 (・ε・)<氷の女帝が2getだよ……
       >>1その調子だよ……これからも良いスレたてようね……でも認知はしよう
       >>3 2get出来なかったね……遅い……馬鹿ゾウよりも遅い……www
       >>4XIPに来る前に……就職しろ……
       >>5失せな……エックス以外の……男は認めない…
       >>6イワシ食え……
       >>7-1000 土下座したって……エックスはあげない……

3 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:34:22.51 ID:KANEoctHATI0
糞スレ立てやがって ボコボコにしてやるのですよ!!
 ∧_∧
 ( ・ω・)=つ≡つ
 (っ ≡つ=つ
 /   ) ババババ
 ( / ̄∪


4 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:36:26.42 ID:7aneSan70
 やれやれ、また馴れ合いか
 最近、ハンターの仕事なんてしてないよ ハンターうざい

5 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:38:11.43 ID:hunterPILOT0
【うp】姐さんの自慰ビデオ見つけた【祭り】
http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4xip/1163671541/l50

 1000までいったら、うpだそうだ
 力を貸してくれ!!

6 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:39:32.11 ID:denpadenpaO
  埋めまーす!!!!!!!!!!!!!!!!

7 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:40:54.34 ID:KANEoctHATI0
  このスレは私の支配下になったのですよ
  私をあがめるのですよ!!

8 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:42:31.22 ID:X123456780
 みんな酷いよ……orz

9 名前:アイシー・ペンギーゴ 投稿日:2006/11/16(木)19:43:41.44 ID:eagle6660
 イーグリードだーいすき!!
 あなたの事考えると夜も眠れないの、、、、、、テヘッw  死ねエックスwwww

10 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:44:21.11 ID:eagle6660
 私もだよー アイちゃあああああああん!!!! うぴゃあ!!


11 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:45:33.75 ID:denpadenpaO
 埋めまーす!!!!!!!!!!!!!!!!

12 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:48:13.33 ID:KANEoctHATI0
 今ひどい自演をry
 そんな事より あがめるのですよ!

13 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:50:22.66 ID:7aneSan70
 >>5
  何だこのスレはぁあああああああああああ!?
  どっから情報がもれた!!!!!

14 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:52:41.31 ID:iceAI720
 >>13マンドリラー乙
 >>9-10 死ね…… 氏ねじゃなくて……死ね

15 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:54:11.54 ID:arumazi0
 XIPPERのみなさん荒らさないでください><

 【ロックマン】Xシリーズについて語れ【大好き】
 http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4xip/1163671541/l50

16 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:57:22.11 ID:denpadenpaO
 埋めまーす!!!!!!!!!!!!!!!!

17 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)19:57:22.11 ID:12kwangGAT0
 >>9不不不……キモスw

 それより甘い物スレの、私にメールで報告する奴に告ぐ
 こ ろ す ぞ

18 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:01.01.12 ID:eagle6660
 詰まらん奴等だ アイちゃん以外
 アルちゃんが居るアニメ板にもーどろっ 

19 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:03.31.41 ID:denpadenpaO
 埋めまーす!!!!!!!!!!!!!!!!

20 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:05.11.64 ID:12MAC43210
 マック行くやつ挙手 ノシ

21 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:07:43.11 ID:KANEoctHATI0
 クズ共、あがめるのですよ!

22 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:09:11.71 ID:keinKigurou0
  ::::::::: :.::. . . Λ_Λ . . . .: ::::::::
  :::::::: :.: . . /彡ミ゛ヽ;)ヽ、. ::: : ::
   ::::::: :.: . . / :::/:: ヽ、ヽ、i . .:: :.: :::
       ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ヽ、_ノ  ̄
 私は魚雷スレを見るべきでは無かった……

23 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:11:31.41 ID:denpadenpaO
 埋めまーす!!!!!!!!!!!!!!!!

24 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:13:48.30 ID:KANEoctHATI0
 >>23空気嫁なのですよ

25 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:15:44.28 ID:denpadenpaO
 埋めまーす!!!!!!!!!!!!!!!!

26 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:17:19.63 ID:KANEoctHATI0
 UZEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!
 お前 私の同僚に似てるのですよ!!!!

27 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:20:00.19 ID:VAVA12Puple0
 ノシ

28 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:24:56.43 ID:iceAI720
 (・ε・)エックス大好き保守

29 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:27:37.55 ID:denpadenpaO
 タコ焼きラーメン美味しかったですか?wwwwwww

30 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:27:37.55 ID:KANEoctHATI0
 やっぱりテメェかあああああああああああああああああああああああああああgkさgふぃkygfhkdfsgk

31 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:31:48.22 ID:iceAI720
 バロ……スwwwwwww


32 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:32:43.11 ID:12kwangGAT0
 不不不……ワロスw

33 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:35:45.91 ID:hunterPILOT0
 おまいらありがとう

  1 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:30:56.41 ID:12kwangGAT0
  不不不……1000までいくとはね……
  やくそく通りzipでアップしよう

 【オナニー】卑猥なレプリロイドの卑猥なビデオを差し上げよう【公開】
  http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4xip/1163671541/l50

34 名前:削除人 投稿日:2006/11/16(木)20:40:11.46 ID:000000000
  このスレッドは有害――本部はそう判断した。
  これより廃棄する。

35 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:40:12.51 ID:naunauFire0
 どかーん!
  (⌒⌒⌒)
   ||

   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  | ・ U       |
  | |ι         |つ
  U | ̄ ̄ ||
     ̄     ̄
もうおこったぞう


36 名前:名無しのハンター 投稿日:2006/11/16(木)20:40:12.51 ID:xipxip0

+    巛 ヽ

            〒 !   +    。     +    。     *     。
      +    。  |  |
   *     +   / /   イヤッッホォォォオオォオウ!
       ∧_∧ / /
      (´∀` / / +    。     +    。   *     。
      ,-     f
      / ュヘ    | *     +    。     +   。 +
     〈_} )   |
        /    ! +    。     +    +     *
       ./  ,ヘ  |
 ガタン ||| j  / |  | |||
このスレは書き込めません 次スレをどうぞ
 この次だってxipクオリティさ!!       殺伐……それがxipだ http://news4xip



「ケイン……PCから離れろよ……」
「止めないでくれ、ドップラー。疲れた私に、ここはオアシスなんだ……」

<了>


THUNDER Gatya&Slimer


THUNDER Gatya&Slimer


複数の人物が歩む音に、マンドリラーは目を覚ます。
自分の前に、隊列を組んで進み寄る気配。――剣呑なものを、彼女は感じた。

「…………んっ」
小さく呻き、桃色の頭髪を生やす女が身を捩った。

マンドリラーは、手首と足首に違和感を感じ、おぼろげになる視界を向ける。
両腕は後ろ手にされ、高級そうな椅子の背もたれに、きつく巻きつけられた縄を確認した。

腹部がきついと感じ、目線を下ろせば、革のジャケットの上からも縄が巻かれている。
黒革の手袋に包まれた両手も、硬質なブーツも微動だにしない。

「うおおぉ、何だ」
突然に知った、自分が拘束されている状況に、マンドリラーの寝ぼけた思考が回復した。
脱出するべく身体を動かすが、捻り合わせた紐は歪みもしない。

メタリックに輝く紐を数重にして一本にした、レプリロイド用のロープだ。
常軌を逸脱する力を誇るレプリロイドに、通常の縄では意味を成さない。自分の力では解けぬ紐に、マンドリラーは舌打ちした。

『おはようございます』
「馬鹿AI……。おい、どうなってるんだ!?」
耳へと流れた電子音に視線を流すと、猿を思わす形状の巨大なボディが、マンドリラーを縛る椅子の横で寝転んでいた。
無造作に横たわるボディ――そこに内蔵される人工知能に、憤慨するマンドリラーが状況を尋ねる。

『拘束されています』
彼女の相棒は、淡白に答えた。それに対して、頭から湯気を出すマンドリラー。

いつもの事だがAIは、操縦者の心情を理解しない。
彼の思考用のプログラムの許容量上、いた仕方が無いことだが、マンドリラーはそれをよしとはしなかった。

「ふざけるな!! そんな事は、百も承知なんだよ!! 馬鹿AI!!」
憤慨に憤怒を積み重ね、唾を飛ばしながら罵倒する。
AIはそれをどこ吹く風で聞き流し、ビープ音を鳴らした。彼の設計者は、嫌がらせの情報は組んでいるようだ。

「ふん、元気はあるようだな。そうでなくては」
喧嘩をする二人――マンドリラーが一人で怒鳴っているだけだが、それに対して粘つくような声が乱入する。
更なる罵声を浴びせようとしたマンドリラーが、言葉を切り、胡乱げな目で前方を見やった。

拘束、そして相棒の言葉でマンドリラーは失念していたが、彼女に近づく人物等が居たのだ。

女の瞳に、野暮ったいスーツを着た中年の男が映る。
線の細い体つきに、頭部に白髪混じりの黒髪が載り、神経質そうな顔が照明の下で陰影を作った。

人物等の数は七。
男の横に、ハーフコートを羽織る宇宙用のメットを被った人物が立つ

その後ろに、単眼メットの下に粗雑な戦闘服のレプリロイド達、五人が横列となっていた。
単眼達は腰に短機関銃を下げ、彼等の雰囲気から友好的なものは得られない。

赤い絨毯をひいた大広間に、彼等とマンドリラーを照らすシャンデリア。
ぽつんと立つ拘束する椅子を中心に、円形の机が左右に並ぶ。

綺麗なガラス細工の天窓から月光が射し込み、いくつもの照明に拡散した。

音楽や演劇などの出し物、もしくは大々的に夕食会が行える空間が広がっている。
マンドリラーは時間が解らなかったが、夜だという事は察した。

「で、何のようだ? このような広間で出迎えられて、手厚い歓迎に嬉しく感じるぞ」
挑戦的な笑みを浮かべ、威圧的に言い放つ。
言葉は、中年の男の顔に突き刺さった。だが、拘束したという有利性からか、男は気にした風も臆した感じもない。

「間抜けなハンターめ、特Aと言うからどんな化け物かと思ったが……。夜道で奇襲すれば、こうも簡単に行くとは」
男の左目を覆う片眼鏡が、照明を反射し、レンズに横付けされたチェーンが揺れる。
間抜けと呼んだレプリロイドに、男は呆れ顔を送ってやった。縛られた拳を、強く握るマンドリラー。

「賞金稼ぎを雇う程でも無かったな……散財させおって……。――まぁ、良い」
怒気を漏らす女の身体を見回し、にたりと笑って男は首を振る。
邪なる考えが、鷹のような目つきを貼り付ける表情から伺えた。

『それに対しては、同意します。あなたは、ハンターとしての自覚はあるのですか?』
「――黙れ!! 特に、馬鹿!」
マンドリラーは嫌味な二人に大声をあげ、烈火の如く怒って全身を大きく揺らす。
それに合わせて黒塗りの椅子が、がたがたと揺れた。

「何の用だよ!? 健全だと、有名な私に!!」
マンドリラーは拉致された身が、まず先に言うべき言葉をやっと放つ。

吹き出す者。
男の後ろに並ぶレプリロイドの一人が、笑いの発作を起こしていた。
その横の単眼が、彼を装甲が当てられた肘で小突く。

「……どうしたよ?」
「あれって、ネットで流行してる公開自慰女だろ?」
首を傾げる男に、マンドリラーを指差してレプリロイドが答えた。耐え切れず、彼はまた吹き出す。

一瞬の沈黙。
マンドリル型のボディから、あららと拍子抜けた感想が流れた。

質問したレプリロイドは少しばかり思考し、掌に拳を受け付ける。

「あぁ!! 突然流れた、エロ動画の! へぇー」
合点がいった事で、晴れ晴れとした声色。
他の三人も感嘆したものを呟き、マンドリラーが青ざめた。

スーツの男と横に立つ人物だけが、話についていけない。
殆どが機械部品の単眼メットのほうが、人間である中年の男よりも感情豊かだという光景は、ユーモラスを感じさせる。

「黙りたまえ」
「黙れ、馬鹿ども!! 私は、変態じゃないんだ!! 何かの間違いなんだ!!」
話についていけない嫉妬か、進まぬ話への苛立ちかに、男が五人を嗜めた。
同時に、マンドリラーの怒りと抗議の声が連なる。

「あんな事して、健全だって。笑いのセンスがあるよな」 
その言葉を最後に、単眼メット達の戯言は止まった。マンドリラーは、憔悴しきったように項垂れる。
沈黙した護衛たちに男は頷き、口を開いた。

「さて、君を拉致した理由だが……君のほうが、よく解っているのではないかね?」
芝居かかった仕草で、男はマンドリラーへ歩む。

「見当も付かん」
顔を翳らせるマンドリラーは、短く答えた。憂鬱が、彼女の顔を支配している。

「ふむ? 嘘を付いてるのか……いや、良い。説明してやろう」
小首を傾げ、男は歩行を停止して顎を摩る。
片眼鏡が白く光った。

「この街――巨大な港に隣接する街は、毎年電力不足に悩まされているのだ」
両手を広げる男が口にしたのは、マンドリラーにとっては突拍子も無いことだった。
拉致された身としては、ここが何処かも解らない。その上、彼女の居住ではない街の状況の事など、知った事では無かった。

「それで?」
腑に落ちない説明の始まりだが、とりあえず、マンドリラーは相槌を打つ事に決めたようだ。

「多大な電力を発生する、レプリロイド――スパーク・マンドリラー。君の力を使えば、それは解決する訳だ」
人差し指で、眼鏡のチェーンを弄う。
男は、肌が白いマンドリラーのボディを舐めるように見回した。

「だが、ハンターのように君を雇用すれば、多大な費用が嵩む」
苦渋顔に、自分の資金に対する苛立ちを混じらせ、男は説明を続ける。

「いやいや、この街の領主の一人として、尽力を惜しむつもりは無いのだが……他の領主との〝いざこざ〟もあるのでねぇ」
いざこざという単語の辺りで、男――この街の領主の一人は、口の端を嘲弄に吊り上げた。
段々と、マンドリラーのAIに理解が染み渡る。

「君を拉致し、君の力を使って電力不足を解決すれば、私はこの街の最高権力を持つ者になれるのだ」
男は自分の言葉と、迫る権力の座で悦に入り、
「ノーリスク――無料でね」
満面の笑みをマンドリラーに向けた。

「嫌な野郎だ」
彼の笑顔に、気分を害したマンドリラーが吐き捨てる。

「って、おい。ハンターのように雇用? 何の話だ?」
マンドリラーはそのまま罵倒しようとしたが、ふと、何かに気付いたような顔をした。覇気のある彼女の顔が、きょとんとする。
女の質問に中年の男も呆然とし、数瞬の沈黙の後、正気に戻れと首を振った。

「は? お前はハンターに、発電所として雇われてるのだろう?」
『いえ、大陸では、レプリロイドに人権が与えられています。ですから、発電所で働くかは本人の自由になります』
質問に質問を返す男には、第三者からの答えが与えられる。
マンドリラーの横、マンドリル型のボディが口――スピーカーを開いた。

「いいなぁ……大陸」
あまり良好な生活をしてないのか、単眼の一人が羨望を漏らす。

「馬鹿AI……その仕事って何だ?」
男から目を離し、マンドリラーはAIに尋ねた。

『発電所で電力を発生させ、それによって電力を売り払い、利益を得る仕事です』
彼女の相棒はこの状況でありながら、律儀に答えた。

ハンターの仕事は、イレギュラーを殲滅するだけではない。
国家や民間企業の依頼を受ける事もあり、男やAIが言った、発電所の一つで電力を販売するという特異な仕事もある。

大陸では雑務なのだが、マンドリラーが今居る国では、強制労働扱いな物のようだ。
大陸から離れている島国や、治安が行き届いていない小国家ではよくある事で、基本的にレプリロイドは人間に仕えるものと見なされている。

電力が少ないこの街では、レプリロイドは強制的に発電所で働かされているのだろう。

『仕事の取りまとめは、ハンターです。なのでハンターからの許可が必要ですが、三年契約で、月々に524万1736円が支払われます』
淡々と告げられる、マンドリラーの知らない世界――金銭溢れる世界。彼女の白い頬が、ぴくぴくと痙攣する。

『あなたの力を鑑みると、それぐらいが順当かと』
マンドリラーの頬が、何度も痙攣した。

『ただ――』
「なんで教えない!? ボロ儲けじゃないか!!」
AIの言葉を、マンドリラーの大声が遮る。再燃する興奮で、椅子が左右に大きく揺れた。
気味が悪そうに、それを眺める単眼のレプリロイド達。

「今までのパート生活は、何だったんだ……!」
「もしもし?」
男の遠慮がちな声は、眉を顰めるマンドリラーの耳には届かない。
彼女は自分の世界に入り込み、ぶつぶつと何事か呟く。

「よぉし、やる気が出たぞぉ!! さっ、帰るか、馬鹿AI」
ぶちり、と断ち切れる音が鈍く響いた。
マンドリラーを拘束していた縄は、ふっと湧き出た恐るべき膂力に負け、はらりと解けた。

「何と!? ――待て待て、いったい何処に行こうというのだ」
男は信じられない物を見たかのように、微かに皺が走る顔を歪ませる。
慌てて、歩き出すマンドリラーの進行を止めようとした。

「家だ」
両手を張って邪魔をする男を、路傍の石でも見るかのような目でマンドリラーは答える。
そして、どけ、とばかりに男の肩を押した。

「それは、許されない。貴様は、私の下で働くのだ。――永久に!」
よろめきながらも、果敢に男は出口に向かうマンドリラーの歩みを妨害した。

「ふざけるな。特Aのハンターを止められるものなら、止めてみろ」
「そのハンター様は、誰にここまで連れてこられたのかね」
威嚇と皮肉が、お互いにぶつかる。
男は恐怖に顔色を青くし、マンドリラーは酷くプライドが傷ついた表情をした。

「なるほど。痛い目に合いたいなら、それも良いだろう」
マンドリラーは闘志に目を輝かせ、手袋に包まれた腕を顔の前で構える。
その行動に、男の後ろが色めきだった。彼等の手が、身体にぶら下げる短機関銃の銃身を掴む。

「調教が必要のようだな。貴様等、こいつを静かにさせろ」
男は全身に走る怯えを、最高権力への渇望で払拭させ、護衛達に檄をとばした。

『――ちなみに、ボディに不具合があり、搭乗は不可能です。運搬中に、昏倒していた貴方が私に蹴りをいれたので』
警告がマンドリラーの背にかけられ、彼女の顔を不愉快にさせる。

『寝相、悪すぎ』
続く言葉が、マンドリラーを不愉快から不機嫌にさせた。

「使えない奴! また修理費が……まぁ、良い。私はこれから、大金持ちになるのだからな」
男のと同じような邪な考えが、マンドリラーの顔を染め、だらしなく弛緩させる。彼女の相棒は、深く嘆息した。

緊張に包まれる広間。
マンドリラーが眼光を鋭くし、単眼のメットに光る赤い点が収縮した。

「かかれ!」
――張り詰められた空気が切れる。
後は、破壊の暴風雨が周囲を巻き込み、鎮静化するまで崩壊させていくだけだ。

手を振り上げての号令が、開戦の合図となり、五体の単眼が矢のように疾走した。
にやにやと笑うマンドリラーも合わせて、駆ける。桃色の髪が、その速度に引っ張られて靡いた。

絨毯を踏みしめ、先頭の一人に接近する。マンドリラーは、身を低くして洗練された脚部を下段に回した。
足元を掬われ、単眼のレプリロイドが地面にひき倒れる。

それを踏み越えながら、跳躍。倒れた彼の、後ろに位置した単眼が振るうナイフを避けた。

宙に浮かぶマンドリラーが、短機関銃を構える二人を目にする。
彼等が引き金を引く前に、拳から電撃を放った。

解放される、大いなる力――エレクトリックスパーク。

黒い胸板に、桃色の電流が喰らいつき、二人は揃って吹き飛んだ。
それと同時に着地し、マンドリラーは腕を振るって迫る刃を迎え撃つ。右手に居たのは、四人目のレプリロイドだ。

グローブに包まれた拳が、ナイフを握るレプリロイドの手首に命中し、凶器が弧を描く。
腕の支柱部品が折れたのか、単眼は手首を押さえながら後退した。痛みを、仕事をこなすという意で黙らせ、押さえる腕を腰に回す。

次に現れたのは、黒い自動拳銃。

狙いも定めることなく、単眼は何度も銃撃し、広間に鉛弾をばら撒いた。
轟音と共に空間を貫く銃弾の列だが、マンドリラーは既に身を捌いている。一発たりとて、彼女には命中しない。

きらきらと飛び散る薬莢が、地に触れて鈴の音を奏でるより早く、マンドリラーは銃を放つ単眼に突撃した。
唸る拳が、一つ目のレプリロイドの顎を穿つ。

凄まじい衝撃によって、決して軽いとは言えないボディが空を飛んだ。

放物線を描く男を尻目に、マンドリラーは腕を交差させる。

鈍い音をくれるのは、短機関銃の短い銃底だ。
銃による〝打撃〟をする五人目と、復帰した一人目が挟撃してきた。

銃底は素早く引かれ、次の目標はマンドリラーの顔面に。背後のレプリロイドは、ナイフを逆手にして彼女の死角に向かう。
視界に広がる、木で出来たストックを裏拳で弾き、マンドリラーは右足の踵を後ろに跳ね上げた。

くるくると銃が何処かへと飛翔し、後方で刃を付きたてようとした単眼も同じく、羽が生えたように飛んで行った。
興奮した馬が放つようなそれは、一人目を円形の机に送迎した。

突然の荷重に、台自体がひしゃげて木片を周囲に吐き出す。哀れな机は耐え切れずに崩壊して、単眼のレプリロイドを床へと転がした。

――五人目は素早い。銃が奪われたのとほぼ同時に床を蹴り、マンドリラーの間合いから離れる。
跳ぶように後ろへ下がる過程で、電撃に倒された単眼の銃を拾い上げた。

舌打ちして逃げるマンドリラーへ、エネルギーの掃射が始まる。引き金を引き続け、単眼はエネルギーの弾丸を撃ち出し続けた。
緑色の光弾が、駆けるマンドリラーの足元を貫く。絨毯に出来る弾痕が、蛇のように続いた。

マンドリラーは、蝋燭が刺さる飾台が置かれた円形の机に飛び込んだ。

追跡するエネルギー弾が、三叉の飾台を粉砕し、机の淵やテーブルクロスを引き裂く。
太い柱で支えられる円形の下、マンドリラーは身を限界まで屈めた。

銃撃する単眼は、それを続け、空いた腕で胸から黒い物体を引き抜く。
手榴弾――と理解したマンドリラーは、小さく唸る。

投擲される、小型の爆発物。
手榴弾のピンが床に落ち、黒丸が放物線を描いた。床に落ち、遅れて、広間を揺るがす爆発が巻き起こる。

「自慰女が……俺に勝てるとでも思ったか」
侮蔑をスピーカーから垂らし、単眼は銃を下ろした。

広がる白煙。
ピンクが、それを縦に引き裂く。
全身で驚きを表すレプリロイドに、据えた匂いのする電撃が直撃した。

『Error』
モノアイの光を点滅させ、全身から火花を咲かせるレプリロイドが膝を突く。
握られた短機関銃が不具合の警告を出し、射撃手の命を受けぬのに、エネルギーの弾丸を吐き出した。

銃撃の反動で単眼の腕は跳ね上がり、天井に連続して発射される。
ステンドグラスを砕き、きらきらと色鮮やかな破片が舞った。

大きな火花がボディから上がり、そこで単眼は爆発する。

「ば……ばかな……」
自分の私兵に自信があったのか、冷や汗で片眼鏡がずれる男は後ずさった。
煙のカーテンから現れるマンドリラーが、男の姿を見止め、意地の悪い笑みを進呈する。

「特Aをなめすぎたな、マネーフリーク」
「くそっ……おい、賞金稼ぎ! 貴様が、奴を静かにさせろ!!」
人の事を言えないマンドリラーが男に近づき、彼は無様に悲鳴をあげて、横手へ声を張り上げた。

黒い人影が、降って出る。宇宙用のような、丸型のメットを被った人物だ。
丸型のメットに両手が宛がわれ、除装された。

収まっていた薄水色が溢れる。
透き通るような頭髪が、足元にまで垂れた。メットから飛び出したのは、髪のベールで顔を覆う少女。

『サンダースライマー』
AIがハーフコートを着込んだ、長い髪の少女をそう呼ぶ。

「知ってる奴か?」
マンドリラーが怪訝そうに、少女を見つめた。
少女の透明に近い頭髪が、ゆらゆらと無軌道に揺れる。少女の病的に細い身体も、おぼつかなくふらふらとした。

『あなたの同僚になるかも、しれなかったメカニロイドです。発電所に勤めている、筈でしたが――』
言葉を区切る。

『予想以上に治安が悪いようですね、この国は。賞金稼ぎの方が、割りに合うのですか』
尋ねるようなAIの呟きに応え、サンダースライマーは薄く笑う。

「よく解らんが、敵なんだな」
『残念です、サンダースライマー。良きメカニロイドだったと、私の〝記憶〟には記されていました』
二人の言葉が唱和し、マンドリラーから桃色の紫電が周囲に走った。
微笑み続ける少女の長い髪からも、水色の電撃が迸る。

「ら……ら……ら……」
サンダースライマーの小さな唇から、歌のような呟きが漏れたかと思うと、六つの電光が発射された。
速射砲のような速度で、スカイブルーの力がマンドリラーを襲う。

マンドリラーは腕を翻し、電撃を広範囲に散らした。
ピンクとスカイブルーが衝突する。

二人の間で巨大な光球が生まれ、それが晴れた時には、大広間の床は大きく抉れていた。

横に跳んでいた、サンダースライマー。――薄く笑い、槍のような一撃を放つ。
マンドリラーは上体をそらして、それを回避。お返しとして、両腕から竜巻のように放電した。

無数の電糸が、電気の嵐と交錯する。少女は相殺を考えず、本体への攻撃を最優先させたようだ。

コートの裾を優雅に旋回させ、サンダースライマーは宙へと身を投げる。
足元を破壊のエネルギーが荒れ狂い、円形の机を次々に爆散させた。電撃の爆進は壁にぶち当たり、やっと止まる。

「やりにくい奴だ……!」
少女の放電を見て、駆けるマンドリラーはジャケットを脱ぎ、空へと投げた。無数の電気を帯びた手が、彼女を包まんと伸ばす。
革の上着は焼き裂かれ、それに留まらずマンドリラーへと迫った。

水色の津波がその身を振り下ろす光景に、臆くさず、マンドリラーは足元に稲妻を叩きつける。
衝撃波が地面から噴出し、彼女の身体を天高く飛ばした。

頭部がシャンデリアの高さまで行き、マンドリラーは小さくなるサンダースライマーを見下ろす。
透明に近い少女の髪が、紫電を纏った。

上昇しきり、重力に引かれるマンドリラーが桃色の雷を引き起こす。
〝人工的〟な自然現象が、天井から降り注いだ。余波を受け、照明が明滅しだす。

「ら……」
放たれる声に呼応し、サンダースライマーの頭髪からも電流の嵐が巻き起こった。

――上空から爆撃、下方から対空砲火。
二つは衝撃波と爆発を繰り返し、水色と桃色の世界を創造する。

落下するマンドリラーのシャツの肩部分が焦げ、ジーンズを浅く切り裂いた。
コートを端々を貫かれ、サンダースライマーも少なからず損傷を受ける。

マンドリラーが赤い地に到達し、身を回転させ、その前方でサンダースライマーが細い腕を振り上げた。
三日月状の電撃がマンドリラーを掠め、避けられた為、壁に掲げられた絵画に余儀なくぶつかる。額縁が弾け、高そうな絵は焼け散った。

拳に紫電を溜めるマンドリラー。
サンダースライマーは間合いを確保するため、後ろへステップする。

「……突っ込んでみるかなぁ」
遠距離を得意とする――少女の戦法から、そのようなものが伺えた。マンドリラーは独り、頷く。

四方を捕縛する電網を、全身からの放電で蹴散らすマンドリラーが、勝機を得るべく疾走した。
少女に向かう、その軌道で、水色をした妨害の電撃が闖入する。数十の、電撃で構成された蛇だ。

「全ては、自由な生活のため!! 一応、正義のため!!」
迎撃のエネルギーを、マンドリラーは意に介さず突き進む。
サンダースライマーが何度も電光を放つが、衣服を切り裂くだけで、全てが駆ける彼女を見送る形となった。

間合いが詰まる。
足元に伸びるバーのような電撃を飛び越え、拳を振り上げた。
薄笑いを止めず、サンダースライマーは射撃。

間合いが更に詰まる。
十字に走る電柵の間を、マンドリラーが身を滑らして回避した。

「ら……ら……」
攻撃しながら立ち位置を、後方へ後方へとやるサンダースライマーだが、間に合わない。
マンドリラーが肩から少女の身体へ突っ込み、軽そうな身がボールとなる。

「悪いな」
謝罪は聞こえたか――
後ろへ吹き飛ぶ、笑いを浮かべる少女に桃色の電撃が殺到した。
マンドリラーから奔流する力に、サンダースライマーは翻弄され、そして空中で大きな炎となる。

地に着く前に、少女は爆発した。

「――やれやれ」
『お疲れ様です』
静寂が瞬間的に支配する、大広間。
燻ぶる火から目を離し、マンドリラーは溜め息を吐く。

領主の男を見やれば、先の戦いで失神していた。
ハンターに身を置く者としては、何がしらの裁きを下すべきなのだが、マンドリラーは出口に向かう。

「今日は、疲れたなぁ……だが、明日からは輝くべき生活が、私を待っている!!」
にやにやとするマンドリラーは希望を胸に抱き、未来へと歩んだ。

『あの話には、続きがあります』
それを邪魔するAIの言葉。

「んー?」
機嫌良く鼻歌を歌うマンドリラーは、これも機嫌良く応じる。

『――実働17時間なんです、あれ。土日休み無しで、三年契約です』
沈黙。

「人生――」
マンドリラーはにっこりと微笑み、
「――おわた!!」
万歳するかのように両手をあげた。


「よくやった、マンドリラー。君のおかげで、あの街の独裁政権は崩壊した。特別手当が支給される」
「……まぁ、生きてみるのも良いか。いやほーい」

『現金な方……』
<了>

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