シナリオ 7月14日(土曜日)・その2
夢じゃないわ
真緒「今日も良い天気だな」[pcm]
莉緒「そうね」[pcm]
初日に比べると、莉緒もずいぶん柔らかくなったと思う。[pcm]
二人で登校なんて、以前なら考えられなかった。[pcm]
莉緒「なによ?」[pcm]
真緒「い、いや……」[pcm]
莉緒「なに考えてるか知らないけど、変な勘違いしないでよね」[pcm]
莉緒「これは魔王の見張りなのよ。言ってみればテラリオンの仕事」[pcm]
真緒「仕事ねぇ」[pcm]
莉緒「そうよ。ヒーローも楽じゃないわ」[pcm]
真緒「前から思ってたんだけど、テラリオンってなんなの?」[pcm]
莉緒「ふん、とぼけるのが上手いわね」[pcm]
真緒「いや、別にとぼけてないぞ」[pcm]
莉緒「まぁいいわ、教えてあげる」[pcm]
莉緒「私の本当の名前よ。誰もが私の事をそう呼ぶわ」[pcm]
真緒「ふーん」[pcm]
莉緒「雷の使い手として世界を救うの。もちろん敵はあなたよ」[pcm]
真緒「ぼくが敵……ああ、魔王か」[pcm]
莉緒「そうよ、それがテラリオンとしての宿命なんだから」[pcm]
真緒「ふーん、大変だな」[pcm]
莉緒「ま、もうしばらくは様子を見といてあげるわ。[l]
あたしも無駄な戦闘は好まないしね」[pcm]
真緒「ぼくも仲良くしたいよ」[pcm]
莉緒「な、仲良くなんてするわけないわ!」[pcm]
莉緒「様子をみるだけよ! 勘違いしないで」[pcm]
真緒「はいはい……」[pcm]
真緒「あ、そういえばさ」[pcm]
莉緒「なによ」[pcm]
真緒「莉緒が言ってるような夢をみた気がするんだよな」[pcm]
莉緒「あたしも見たわよ」[pcm]
真緒「莉緒も?」[pcm]
莉緒「それは夢という名のもうひとつの世界ね」[pcm]
真緒「よく分からないけど、莉緒と同じ夢をみたのかな?」[pcm]
莉緒「同じ夢かは分からないわ。[l]
でも、あたしが見たのはあなたを追い詰める夢」[pcm]
莉緒「もう少しで倒せていたのに……」[pcm]
真緒「ふーん、駄目だったんだ?」[pcm]
莉緒「ええ、とても残念だったけど……[lr]
心のどこかでホッとしてたわね」[pcm]
真緒「どうして? 倒せなかったんだろ?」[pcm]
莉緒「そ、それは……」[pcm]
真緒「ん?」[pcm]
莉緒「うるさいわね!! どうだっていいでしょ!」[pcm]
真緒「わ、分かったから怒鳴るなよ」[pcm]
莉緒「ほんと、惜しい所だったんだけど、岸岡芽衣子が邪魔するし……」[pcm]
莉緒「それだけじゃないわ! 奏やせえらや和まで邪魔しに来たのよ!」[pcm]
真緒「へぇ」[pcm]
莉緒「当の魔王は消えちゃうし……」[pcm]
真緒「莉緒、たぶん一緒だぞ」[pcm]
莉緒「そうなの?」[pcm]
真緒「ああ、あの子たちどこかで見た気がするって思ってたのは、
あの夢のせいだ」[pcm]
莉緒「ふーん」[pcm]
真緒「でも、莉緒はいなかった気がするけどな」[pcm]
莉緒「あたしは顔を隠していたからね」[pcm]
真緒「ああ……あの蛇使いが莉緒だったのか」[pcm]
莉緒「なによ蛇使いって」[pcm]
真緒「あ、いや、こっちの話」[pcm]
真緒「でもさ、本当だったら凄いね」[pcm]
莉緒「なにがよ」[pcm]
真緒「同じ夢見るんだぞ? ファンタジーじゃん」[pcm]
莉緒「夢じゃないわ、もう一つの世界」[pcm]
真緒「ああ、もしかしたらそうかもしれないな」[pcm]
莉緒「ハッ!? 分かったわ![lr]
向こうの世界からこっちへ逃げてきたのね!」[pcm]
真緒「ち、違うよ」[pcm]
莉緒「ま、いいけどね。[l]
こうして見張ってる間は大丈夫だもん!」[pcm]
真緒「………」[pcm]
最終更新:2010年07月19日 01:47