シナリオ 7月15日(日曜日)・そのC6
おひるね♪
真緒「ここが八十記の」[pcm]
さすがというか、まさしくお嬢様といった部屋だ。[pcm]
メイド長「あまりジロジロ見るのは失礼です」[pcm]
真緒「あ、ごめん」[pcm]
メイド長「………」[pcm]
メイド長「ではお嬢様を」[pcm]
真緒「あ、はい」[pcm]
八十記を抱き移すと、
メイド長は慣れた手つきで八十記をベッドに寝かせた。[pcm]
メイド長「よくお眠りになられてますね」[pcm]
真緒「ええ」[pcm]
メイド長「奥様と私以外でこんなになるなんて……」[pcm]
メイド長「いくらお酒が入っているとはいえ……」[pcm]
真緒「え? なんです?」[pcm]
メイド長「……何でもありません」[pcm]
軽くにらまれた。[lr]
なんか機嫌が悪いんだよな、メイド長。[pcm]
メイド長「……さて、後は私にお任せ下さい」[pcm]
真緒「え?」[pcm]
メイド長「先生はどうぞお帰り下さい」[pcm]
真緒「いや、でも、気になるし」[pcm]
メイド長「お帰り下さい」[pcm]
真緒「でも」[pcm]
メイド長「………」[pcm]
真緒「わ、分かりましたよ。それじゃ後はお願いします」[pcm]
せえら「めいどちょぉ? しぇんしぇ?」[pcm]
メイド長「お嬢様!」[pcm]
真緒「お、目が覚めたのか?」[pcm]
せえら「しぇんしぇいかえるの?」[pcm]
メイド長「ええ、寮に戻られるそうです」[pcm]
真緒「また明日な」[pcm]
せえら「めいどちょぉ」[pcm]
メイド長「はい、お嬢様」[pcm]
せえら「しぇんしぇいとふたりにしてよぉ」[pcm]
メイド長「で、ですが!!」[pcm]
真緒(………)[pcm]
せえら「きらいになゆからぁあ」[pcm]
メイド長「そ、そんな!?」[pcm]
せえら「はやくぅうう」[pcm]
メイド長「……わ、分かりました」[pcm]
真緒(これは……)[pcm]
メイド長「要先生……」[pcm]
真緒「は、はい」[pcm]
メイド長「お嬢様の言葉に従い私は部屋を出ますが、くれぐれも変な気は起こされぬように」[pcm]
真緒「だ、大丈夫ですって」[pcm]
メイド長「……では」[pcm]
ぼくをにらみながらメイド長は部屋を出て行った。[pcm]
と同時に八十記が話かけてくる。[pcm]
せえら「まーおせんせっ、こっち、こっちぃ」[pcm]
真緒「こ、こっちって」[pcm]
せえら「ここ、こーこぉ」[pcm]
ベッドをポンポンと叩いている。[lr]
座れという事なんだろうけど……[pcm]
……仕方ないな。[lr]
泣かれてメイド長に変な誤解されるのもあれだしさ。[pcm]
ベッドに腰をおろす。[lr]
満面の笑顔を浮べる八十記。[lr]
まだ、酔ってるな……[pcm]
せえら「ね? いっしょにねんね?」[pcm]
真緒「は?」[pcm]
せえら「えへへ、おひるねなの」[pcm]
真緒「ぼくと?」[pcm]
せえら「えへへ、ねんねぇ」[pcm]
真緒(じょ、冗談だろ!?)[pcm]
せえら「ねぇえ」[pcm]
真緒(こ、これはどうしたら!?)[pcm]
せえら「はやくぅはやくぅ」[pcm]
手足をばたつかせ、おねだりする八十記。[lr]
完全に子どもになってる。[pcm]
真緒(これはさすがに無理だよな。ていうかまずい)[pcm]
真緒「あの、それはちょっと駄目というか」[pcm]
せえら「………」[pcm]
八十記の顔から笑顔が消えた。[lr]
や、やばい。[pcm]
真緒「あ、いや、あのね、ちゃんと寝るまで見ててあげるからね?」[pcm]
せえら「ふぇっ、ふえっ」[pcm]
真緒(やばい、泣く)[pcm]
真緒「あ、ち、違うんだよ! 今のはさ、嘘だからね?」[pcm]
せえら「ねんね?」[pcm]
真緒「う、うん」[pcm]
……しょうがない、これは仕方のない事なんだ。[pcm]
そう言い聞かせながらベッドに横になる。[pcm]
考えてみたら、女の子のベッドに寝るなんて初めてだ。[pcm]
なんて良い匂いがするんだろう。[lr]
信じられない。[pcm]
そう思っていたら今度は八十記の髪が鼻に。[pcm]
凄く……良い匂いです……[pcm]
──って、どんだけ近いんだよ!?[pcm]
せえら「いぃにお~~い。おひさまのにおい~~」[pcm]
八十記はぼくの胸に顔をうずめ、足を丸めている。[pcm]
真緒(くそ! 八十記が可愛いなんて!!)[pcm]
せえら「……すぅ」[pcm]
真緒(いつかメイド長が言っていた事が分かった気がする)[pcm]
真緒(このギャップに驚いてるだけなのかもしれないけど)[pcm]
真緒(でも……)[pcm]
真緒(うわぁああああ)[pcm]
理性を抑えようと必死になっているうちに、だんだんと眠気が襲ってきた。[pcm]
目が自然と明いたりとじたり。[lr]
寝るのに最適な静かな環境、部屋の涼しさ。[pcm]
そして真横では八十記の寝息。[pcm]
ぼくも、疲れが、だいぶ……[lr]
溜まってたしな…………[pcm]
最終更新:2010年07月19日 07:49