シナリオ 寺井ルート 8月5日(日曜日)・その1
寮長の作戦
真緒「やっぱりクーラーは最高だ」[pcm]
真緒「夏なのに熱い紅茶がおいしく飲める。なんていう幸せ」[pcm]
また食堂でひとりくつろいでいる。[pcm]
部屋にもクーラーがあるけど、この広い食堂だからこそ良い。[pcm]
開放感と大きな窓から見える景色は、部屋とは比べ物にならないからだ。[pcm]
寮長「先生、おはようございます」[pcm]
真緒「おはよう寮長……と莉緒」[pcm]
莉緒「早いのね」[pcm]
真緒「まぁ、最近は寝るのも早いしな」[pcm]
莉緒「そうなんだ。良いことね」[pcm]
真緒(莉緒……棒読みだぞ)[pcm]
真緒「今から行くの?」[pcm]
寮長「そうなんですけど……」[pcm]
真緒「どうしたの?」[pcm]
寮長「この部屋……熱くないですか?」[pcm]
莉緒「え、別に熱くないわよ」[pcm]
真緒「いや、寒いくらいだと思うけど?」[pcm]
寮長「……え? 私は熱いです……ゴホゴホ」[pcm]
莉緒「寮長? もしかして風邪?」[pcm]
真緒「え? でも、ついさっきまでは」[pcm]
寮長「あ、頭が痛いです……」[pcm]
莉緒「ちょ、ちょっと寮長! しっかりしなさいよ!」[pcm]
真緒(明らかな仮病……)[pcm]
真緒(でも、なぜ?)[pcm]
寮長「風邪がうつったのかしら……」[pcm]
寮長「寺井さん……私、今日は無理かもしれません」[pcm]
莉緒「そんな……寮長から誘ったんじゃない」[pcm]
寮長「こんな具合じゃ寺井さんに迷惑が……ゴホ」[pcm]
真緒(莉緒は信じてるのか……らしいというか)[pcm]
莉緒「……しょうがないわね。じゃ、今日は中止ね」[pcm]
寮長「いえ……だめです」[pcm]
莉緒「一人で行ったってしょうがないじゃない」[pcm]
寮長「私は無理ですけど……先生が」[pcm]
莉緒「え?」[pcm]
寮長「先生と二人で行って来て下さい……」[pcm]
真緒(りょ、寮長……)[pcm]
莉緒「ま、真緒くんと二人でなんて……」[pcm]
真緒「………」[pcm]
寮長「お願いします」[pcm]
莉緒「無理に真緒くんと行かなくたって、日を変えればいいだけじゃない?」[pcm]
寮長「駄目なんです……寮の備品を受け取りにも行かないといけませんから」[pcm]
莉緒「そ、そんな!?」[pcm]
寮長「お願いします寺井さん……」[pcm]
莉緒「そ、それだって、今日いかなくてもいいじゃない?」[pcm]
寮長「今日行くと言ってしまってますから……」[pcm]
莉緒「そんな……」[pcm]
莉緒「じゃ、じゃあ真緒くんだけ行ってきたらいいのよ」[pcm]
寮長「駄目です……先生は道を知りませんから」[pcm]
莉緒「………」[pcm]
真緒(莉緒……)[pcm]
真緒(そんなにぼくと行きたくないのかな……)[pcm]
寮長「お願いします……」[pcm]
莉緒「………」[pcm]
寮長「ゴホッ」[pcm]
莉緒「……分かったわ。寮長には迷惑かけてるしね」[pcm]
寮長「ありがとうございます……」[pcm]
莉緒「お礼なんて良いわよ。気にしないで休んでて」[pcm]
寮長「はい、先生もよろしくお願いしますね」[pcm]
真緒「あ、ああ」[pcm]
莉緒「………」[pcm]
寮長「私はこれで……あ、これメモです」[pcm]
備品のリストだろうか。[lr]
莉緒にメモを渡すと、寮長は食堂を出て行った。[pcm]
真緒「………」[pcm]
莉緒「………」[pcm]
真緒「い、行こうか?」[pcm]
莉緒「……しょ、しょうがないわね」[pcm]
寮長に騙されて莉緒と二人で街へ行く事になってしまった。[pcm]
いったい、どうなるやら……[pcm]
最終更新:2010年07月12日 01:33