シナリオ 阿部高ルート 7月26日(木曜日)・その2
国際電話
阿部高を起こさない様にベッドから出ると、
すぐ側の棚に置いてある電話を手にとった。
真緒「これ…日本に繋がるのかな?」
国際電話等した事がないから、かかるのかかからないのか分からない。
とにかく、寮にかけてみよう。
つながってくれればいいけど……
真緒「お? 呼び出し音!」
五回目の呼び出し音で誰かが出た。
──寮長だ!
寮長「はい」
真緒「寮長! ぼくだ!」
寮長「え? 先生! 先生なんですか!」
真緒「ああ!」
寮長「いったいどこに? みんな心配してますよ」
真緒「阿部高と一緒にいる。犯罪とかに巻き込まれたわけじゃないから心配しないでくれ」
寮長「阿部高さんも一緒ですか。良かった……」
真緒「ともかく、すぐに帰るようにするから、心配せずに待っててくれ」
寮長「分かりました。でも、どこにいるんです?」
真緒「ああ、ここは外国だ」
寮長「が、外国!? どこなんですか?」
真緒「どこだろう、たしか──」
※ ガチャン
真緒「え?」
耳にあてていた受話器が勢いよく元に収まる。
呆然とそれを眺めていると、後ろから声がかかった。
和「キミぃ、なにをコソコソと」
真緒「お、おはよう」
和「男らしくないぜ」
真緒「い、いや、これはだな」
和「寮にかけてたのかい?」
真緒「あ、ああ」
和「ふ、まぁいい。心配かけるのも良い男のすることじゃない」
真緒「なら、帰ろうよ」
和「それは出来ない相談だ」
真緒「どうしてだ?」
和「昨日言ったじゃないか。ここでオレとキミの生活が始まると」
真緒「………」
和「婚約手続きを……と思ったが、どうやらまだだめのようだな」
真緒(か、帰りたい……)
和「キミもしょうがないな。よし、今日も観光するとしよう」
真緒「また……」
和「この街を好きになってもらわなきゃな」
真緒「………」
和「さぁ、出かけようぜ!」
最終更新:2010年03月05日 21:39