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シナリオ 阿部高ルート 7月28日(土曜日)・その3

 以心伝心


 ※寮

芽衣子「ハッ!」

莉緒「なによ? なに驚いてるのよ?」

芽衣子「貴様には感じなかったのか?」

莉緒「え?」

芽衣子「魔王様の御魂が揺れ動いておられる……」

莉緒「真緒くんがどうしたっていうのよ?」

芽衣子「……魔王様」

莉緒「ちょ、ちょっと! なんなのよ!」


「どしたの?」

莉緒「奏、岸岡芽衣子がおかしいのよ」

「えぇ?」

莉緒「ま、おかしいのはいつものことなんだけど」

芽衣子「……なんだと貴様」

「おかしいってなにが?」

芽衣子「………」

「黙ってちゃ分かんないし」

芽衣子「……ククク」

莉緒「な、なによ! なんで笑ってるのよ!」

芽衣子「やはり私にしか分からぬか」

「なにが?」

芽衣子「芽衣子にだけは魔王様の考えや声が聞こえるという事だ」

「センセの? センセはなんか言ってた?」

莉緒「真緒くんの声が聞こえたっていうの?」

芽衣子「ああ、貴様には聞こえなかったようだがな」

莉緒「!?」

芽衣子「やはり私と真緒様だけの…… これは言うなれば愛の……」

莉緒「な、なに馬鹿なこと言ってるのよ! あ、あたしにだって聞こえてるわよ!」

「ええ!? リオもなの?」

莉緒「え、ええ、そうよ。もうバッチリなんだから」

芽衣子「……ほう」

「ちょっとずるいし! アタシにも教えてよテレパシー!」

莉緒「だめよ奏、これは私だけの能力なんだから」

「えー」

芽衣子「……ふふ」

莉緒「な、なによ!」

芽衣子「愚かな女だと思って、つい、な」

莉緒「な、なんですってー!」



※ 寮長、せえら

せえら「まったく、寺井達ときましたら…… 相変わらず騒がしいですわね」

寮長「ふふ、仲が良い証拠ですよ」

せえら「まぁ、そうですわね」

寮長「ええ」

せえら「ところで寮長、センコーの居場所は分かりましたかしら?」

寮長「それが……」

せえら「そうですの」

寮長「八十記さんの方はどうですか?」

せえら「八十記家の総力を挙げて探させてますけど、まだですわね」

寮長「……ほんと、どこに行っちゃったんでしょう。まさか、二人とも……」

せえら「余計な心配しなくても大丈夫ですわよ。あの馬鹿センコーのことですから、きっと阿部高に振り回されてるだけのことですわ」

寮長「そうなら良いんですけど……」

せえら「寮長も心配性ですわね」

寮長「………」

せえら「ま、事故や事件の心配はないですわ。ただ……」

寮長「ただ……なんでしょう?」

せえら「……ううん、馬鹿センコーに限ってそんな破廉恥なことをするわけ」

寮長「八十記さん?」

せえら「……そんなことをしたらヤキを入れて」

寮長「なにを一人で言ってるんですか?」

せえら「い、あ、な、なんでもないですわ!」

寮長「はぁ」

せえら「ま、センコーにそんな度胸も甲斐性もあるわけにゃーです」

メイド長「それは分かりませんよお嬢様」

寮長「あら、メイド長」

せえら「め、メイド長! き、聞いてましたのね!」

メイド長「要先生も男ですから」

せえら「セ、センコーに限って、そんな」

メイド長「野獣と化した要先生は今頃……」

寮長「先生はそんなことしませんよ」

せえら「そうですわよメイド長! なに馬鹿なこと言ってますの!」

メイド長「も、申し訳ありませんお嬢様」

せえら「分かれば良いですわ。ですけど、なんだか腹が立ってきましたわね」

寮長「え?」

せえら「舎弟の分際でこのワタクシに一言もなく…… だいたいなぜ阿部高ですの。ワタクシがセンコーと行きた……」

メイド長「お嬢様?」

せえら「やっぱり許せませんわ! センコーも阿部高も!」

せえら「メイド長! 寮長! 早く馬鹿センコーを見つけて叩きのめしに行きますわよ!」

メイド長「はい、楽しみです…… お嬢様に心配をかけた要先生をお仕置きしないといけませんね……ふふ」

寮長「………」


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最終更新:2010年03月09日 22:31
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