シナリオ 阿部高ルート 7月31日(土曜日)・その3
入れ違い
莉緒「着いたわね」
芽衣子「………」
せえら「この辺りのホテルらしいのですけれど……」
莉緒「この街並み……前世を思い出すわ」
芽衣子「……私もだ」
莉緒「ふふ、あの頃は──いえ、あの頃からずっとあなたとは戦いを続けているものね」
芽衣子「……ふ、その腐りきった縁ももうすぐ終わるがな」
莉緒「なんですって!!」
芽衣子「やる気か? いいだろう、縁あるこの地で土に還してやる」
寮長「………」
奏「ねぇ寮長、リオとメーコってさ、ココ初めてだよね?」
寮長「は、はい……」
奏「だよね。嘘は嫌いだし」
寮長「………」
奏「んー」
寮長「どうしました?」
奏「この街さ、全然ロックじゃないね。
なんでセンセと和はここへ来たのか理解できないし」
寮長「ええ、綺麗な街並みですね」
奏「綺麗じゃダメなんだよ寮長。
もっとこうさ、グチャグチャでワイルドなのがロックなんだから!」
奏「通りでライブしてる人もいないし……」
奏「アッ! もしかしてセンセは!」
奏「ここでライブをやろうとしてる? 広めようとしてる?
ううん、アタシのステージの下見?? ねぇ寮長?」
寮長「は、はぁ……」
メイド長「それが……」
せえら「分からにゃーですか」
メイド長「はい……」
せえら「こうなったら仕方ありませんわね」
メイド長「お嬢様?」
せえら「この近くのホテル全部へ殴り込みに行きますわよ」
メイド長「な、殴り込み等という下品な言葉は慎んで下さいお嬢様」
せえら「嫌ですわ。そんな下らないこと仰る暇があったら、サッサッと探しますわよ」
メイド長「お、お嬢様……」
せえら「寺井たちも馬鹿やってないで行きますわよ!」
最終更新:2010年07月14日 23:50