シナリオ 阿部高ルート 8月1日(日曜日)・その1
ジャパニーズガール
寮長「入れ違いでしたね」
莉緒「せっかくホテルまで突きとめたっていうのに……」
奏「でも良いホテルだったよね。ロックじゃなかったけどさ」
せえら「まぁ、ワタクシには似合わないホテルでしたわね」
芽衣子「………」
奏「メイコどしたの?」
せえら「元気ありませんわね」
芽衣子「……真緒様は何処に」
せえら「ですわね。考えられるのは阿部高の家でしょうけど」
奏「誰も行ったことないよね」
せえら「困りましたわね」
奏「ねぇせえらちゃん」
せえら「なんですの?」
奏「もうさ、観光しちゃおうよ」
芽衣子「な!」
せえら「観光ですの? まぁ、当てもにゃーですし」
芽衣子「二人とも……真緒様を見捨てるというか!」
奏「そんなこと言ってないし!」
せえら「二人ともうるさいですわよ!」
莉緒「ちょっと、なに騒いでるのよ」
寮長「どうしたんですか?」
奏「メーコが酷いこと言うんだよ~」
芽衣子「真緒様を見捨てるなど……」
莉緒「真緒くんはどうだっていいわ。それよりなごみが心配よ!」
芽衣子「どうだっていいだと?」
莉緒「そ、そうよ! あたしはなごみが心配なの!」
芽衣子「ふふ」
莉緒「なによ! なにが可笑しいのよ!」
芽衣子「貴様、本当に阿部高さんが心配なのか?」
莉緒「どういう意味よ!」
奏「もーうるさいよ」
せえら「まったく……道端でもお構いなしですわね。
みんな見てますわよ」
寮長「ですねぇ」
奏「やっぱり外国だから、見てるのはみんな外人だね」
せえら「当たり前ですわ」
奏「日本の人は……」
寮長「一人だけいますね。寺井さんたちを見てます」
せえら「あら? いましたわね」
奏「残念。センセじゃなかったし」
せえら「まぁ、こんな所にいるわけにゃーです」
寮長「あの方……」
せえら「なんですの寮長?」
寮長「こっちへ向かって来てます。なんだか険しい顔をしてますね……」
奏「えぇ!? せえらちゃん知り合い?」
せえら「ち、違いますわよ!」
寮長「なんでしょう……寺井さんたちの知り合いかしら?」
最終更新:2010年07月15日 19:35