E-8/2-1

シナリオ 阿部高ルート 8月2日(月曜日)・その1

 夜をこえて


一夜明け、八月二日。
相変わらず今日も天気が良い。
ぼくの気持ちとは裏腹に、雲ひとつない青空。

昨日ここでの出来事があってから、阿部高は部屋にこもったままだ。
夕食にも顔を出さず、呼びに行くとドア越しに『食欲がない』と返ってきた。

本当にそうなのか、それとも……


和「なんだ、またここにいたのかい」

真緒「阿部高!」

和「どうしたい?」

真緒「どうしたって、昨日ずっと部屋にいたから心配で」

和「ああ、ちょっとな。一人になりたかっただけさ」

真緒「もう良いのか?」

和「ああ、それより母さんがお茶でも飲もうって言ってるんだ。
リビングへ行こうぜ」

真緒「分かった」



和「母さん来たぜ」

和の母「ええ」

真緒「いつもすいません」

和の母「いいのよ」

和「遠慮することなんてなんいさ」

和の母「そうね」

あの夜以来、あまり母親と会話をしていない。
いや、意識的にぼくが避けていたのかもしれない。

だから、ちょっと顔を合わせずらいな……

和の母「先生、どうかなさいましたか?」

真緒「あ、いえ」



和「ん? 来客か?」

和の母「誰かしら? 行ってくるわね」

母が席をたつと、すぐに阿部高が話しかけてきた。
なぜか怒ってるというか、そんな顔だ。

和「チッ、来たみたいだな」

真緒「来たって、誰が?」

和「昨日な、メールと電話が凄かったんだぜ」

真緒「だから、誰?」

和「すぐ分かるさ」

真緒(誰だ……)



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最終更新:2010年07月15日 19:42
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