シナリオ 岸岡ルート 7月25日(水曜日)・その2
音河先生の番号
岸岡を残し、一人学園へ。
夏休みの職員室はいつもより静かで、職員の数も少なかった。
双葉「あ、要先生」
真緒「あ、音河先生」
双葉「研修の書類、机の上に置いてますから」
真緒「あ、はい、ありがとうございます」
双葉「わりと良い所ですよ。旅館にも泊まれますしね」
真緒「はぁ」
双葉「ちょっとした旅行みたいなものなので、楽しんできて下さいね」
そう音河先生が言ってくるけど、ぼくには楽しめそうにもない。
今ですら岸岡の事が気になって仕方がないのに、
研修の数日間はもっと気になって何も手につかない気がする。
双葉「暗い……ですね」
真緒「あ、いえ、岸岡の事が」
双葉「まだやっぱり?」
真緒「ええ、治ってません」
双葉「……心配しなくても時間が経てば元に戻ると思いますけど」
真緒「そうなんですけど……それまでが心配で」
真緒「ぼくが見ていてあげないと……」
双葉「………」
真緒「………」
やはり駄目だ。
あんな状態の岸岡を置いて研修になどいけない。
ばあちゃんに理由を言って辞退しよう。
距離を置いた方が良いとは思うけど、
いつでもかけつけられる場所にいるのとそうでないのでは
あまりにも違いすぎる。
真緒「音河先生、すいません。やっぱり研修は断ります」
双葉「え?」
真緒「岸岡の側にいてあげたいんです。今、三日も空ける事はしたくないんです」
双葉「……そうですか」
真緒「学園長に言ってきます。理由を言えば分かってくれると思いますし」
双葉「ええ、そうですね」
真緒「研修受けたいけど、生徒の方が大事だからってそう言ってきます」
双葉「ふふ、岸岡さんが好きなんですね」
真緒「そりゃ、ぼくの初めての生徒ですから」
双葉「それだけですか?」
真緒「ど、どういう意味ですか?」
双葉「実は…生徒の間でこんな噂が出てるんです」
真緒「噂?」
双葉「ええ、要先生と岸岡さんは実は恋人で、
だからあんなにベッタリだって」
真緒「………」
双葉「もちろん違うって言っておきましたから」
真緒「……はぁ、ほんと女の子はそういう話が好きですね」
双葉「ふふ、事情を知らない生徒からすれば仕方ないかもしれません」
真緒「まぁ……たしかに」
双葉「でも、ちょうど夏休みに入って良かったですよね」
双葉「じゃなければ、先生も岸岡さんも色々と大変でしたから」
真緒「はい、それは不幸中の幸いというか」
双葉「ほんと、早く治るといいですけど……」
真緒「ええ……」
双葉「………」
双葉「何かあったら教えて下さいね。私も影羅も相談に乗りますから」
真緒「あ、はい」
真緒(そう言えば昨日……)
真緒「あ、あの、音河先生」
双葉「はい?」
真緒「昨日、良い所で電話切れちゃったんですけど、その……」
双葉「はい? 何でしたっけ?」
真緒「今後色々と連絡や相談をするためにもですね、
お互いの番号とメルアド何かを交換した方が~なんて」
双葉「え? 私の?」
真緒「は、はい、決してプライベートな時間にかけてやろうとかメールしてやろうとか、あわよくば海に誘って水着姿拝んでやろうとか思ってませんから!」
双葉「……要先生」
真緒(し、しまった!?)
双葉「もう……あんまりそんな事ばっかり言ってると影羅が出てきますよ?」
真緒「ご、ごめんなさい。でも本当に連絡が取れるようにはしときたいなって」
双葉「ええ、それは私も思います」
真緒「じゃあ」
双葉「ふふ、交換しましょう。
というか、今までしてなかったのが不思議ですよね?」
真緒「ま、まぁお互い忙しかったですしね」
双葉「ええ、それでは私の番号は」
真緒(ヤッタ! 番号ゲットだぜ!)
最終更新:2010年07月17日 00:10