シナリオ 7月22日(日曜日)・その9d
ほっとけなくて
寮長「みなさんできましたよー」[pcm]
せえら「そうですけど、まだ帰ってきてませんわよ」[pcm]
奏「うん」[pcm]
寮長「あ、先生と」[pcm]
せえら「岸岡ですわ」[pcm]
奏「メイコどうしちゃったのかな」[pcm]
寮長「………」[pcm]
せえら「センコーにべったりだったですわね」[pcm]
奏「それに、子どもっぽくなってるし」[pcm]
せえら「センコーの様子もただごとじゃない顔でしたわ」[pcm]
奏「ちょ、ちょっとカッコ良かったし」[pcm]
せえら「ええ、そうですわ──ってそんなことにゃーです!」[pcm]
奏「あ、せえらちゃんも思ったんだ!」[pcm]
せえら「ち、違いますわよ」[pcm]
寮長「でも心配ですね……」[pcm]
莉緒「どーせ良からぬ事を考えてるだけよ」[pcm]
和「だと良いんだがな」[pcm]
莉緒「決まってるじゃない」[pcm]
和「だが、あんな岸岡さんは初めてだぜ?」[pcm]
莉緒「………」[pcm]
真緒「ただいま」[pcm]
寮長「あ、おかえりなさい」[pcm]
芽衣子「………」[pcm]
寮長「岸岡さんも一緒だったんですね」[pcm]
真緒「あ、ああ」[pcm]
莉緒「………」[pcm]
寮長「そ、それじゃ食べましょうか」[pcm]
真緒「ああ、待たせてごめん」[pcm]
寮長「いえ、それじゃ席について下さい」[pcm]
真緒「あ、うん、岸岡も」[pcm]
芽衣子「……まおさまのとなり」[pcm]
真緒「あ、ああ、分かった。」[pcm]
芽衣子「………」[pcm]
ここへ来てあんな静かな夕食になったのは初めてだった。[pcm]
その原因はぼくと、岸岡だろう。[pcm]
隣に座った岸岡は、自分でご飯を食べようとせず、ぼくに食べさせてとせがんできた。[pcm]
状態が状態なだけに、ぼくも断りきれず要求を受け入れる。[pcm]
その様子を莉緒たちは見ていたのに、なぜか黙っていた。[pcm]
莉緒たちなりに異変に気がついていて、あえて触れなかったんだろう。[pcm]
ぼくも説明したかったが、岸岡がいる前ではしたくなかった。[pcm]
どこかでちゃんと説明したいが、困った事にあれからずっと
岸岡はぼくにピッタリついてくる。[pcm]
職員室でも教室でもお構いなし、そして現在も──[pcm]
芽衣子「………」[pcm]
真緒「岸岡……もう寝る時間だぞ」[pcm]
芽衣子「いっしょ」[pcm]
真緒「い、一緒って、それは駄目だって!」[pcm]
芽衣子「……ぅう」[pcm]
真緒「な、泣かれてもさ、こればっかりは」[pcm]
芽衣子「ふぇっ……ふぇ」[pcm]
真緒(ど、どうしよう……)[pcm]
芽衣子「いっしょぉ」[pcm]
真緒(今の岸岡じゃ間違いが起きる事は無い、か。
それに、ほっとけないよな……)[pcm]
真緒「わ、分かった。分かったから静かにな?」[pcm]
芽衣子「ん」[pcm]
真緒(……困ったな)[pcm]
最終更新:2010年07月19日 21:15