シナリオ 7月26日(木曜日)・その1
夕食での出来事
奏「ね、せえらちゃんと喧嘩したの?」
真緒「いや、そんなことはないと思うけど」
食堂で北上と話しているのは八十記の事だ。
昨日、妙な八十記の態度は収まる事なく、一同が介する夕食時でも変わらなかった。
※夕食の回想
真緒「お、今日も美味そうだな」
寮長「ふふ」
奏「ねーセンセ! 今日はアタシの隣で食べて」
真緒「ん? ああ、良いぞ」
奏「やった!」
せえら「……ちょっとセンコー」
真緒「どうした?」
せえら「どうしたじゃないですわよね? どうしましたですわよ。言い直しなさい」
奏「せえらちゃん?」
寮長「八十記さん?」
せえら「それに、舎弟なら当然ワタクシの隣ですわ」
奏「えーずるいし」
せえら「早く来るですわ!!」
真緒「い、いや、それは」
莉緒「ちょ、ちょっとせえら、どうしたのよ?
真緒くんがなんかしたなら私がやっつけてあげるわよ」
せえら「どうもこうも、センコーを教育しなおしてるだけですわ」
和「まぁ落ち着こうぜ。なぁ八十記さん」
せえら「落ち着いてますわ」
芽衣子「……八十記さん、魔王様に暴言を吐くならば私は剣の矛先を向けねばならん」
せえら「勝手にすればいいですわ。ワタクシは怖くもなんともありませんわ」
芽衣子「ふ……良い度胸だ」
奏「ちょ、ちょっとメーコもせえらちゃんもやめてよ」
寮長「そうですよ」
莉緒「どうしたのせえら? いつものせえらじゃないわよ?」
せえら「いつものワタクシ? これがいつものワタクシですわよ?
そう、伝説のヘッドとしてのワタクシですわ」
奏「………」
芽衣子「………」
莉緒「………」
和「………」
せえら「……なんですの? まさか、以前のフヌケたワタクシがワタクシだと……」
重い空気が流れる。
ここに来て以来、こんな事は初めてだ。
莉緒たちが八十記に対して嫌悪感を放っていた。
八十記も引っ込みがつかなくなってるんだろうけど、
口を開くたびに周りから浮いてしまってる。
真緒「八十記、とにかく食べようよ」
ぼくは優しく声をかけた。
八十記の事だ、莉緒と違ってちゃんと話せば落ちついてくれる。
せえら「八十記? そうじゃないと言いましたわよ?」
真緒「八十記、夕食を食べよう。話をそれからでさ」
せえら「八十記じゃにゃーです。ワタクシ、姉さんと呼べと言いましたわよね?」
真緒「い、いや、だから」
せえら「……呼べにゃーですか?」
寮長「八十記さん、お話は食べてからにしましょう」
奏「そ、そだよ」
和「ああ、それが良い。お腹空いてたらイライラするからな」
芽衣子「……異論はない」
莉緒「寮長の言う通りよせえら」
真緒「そうしようよ八十記」
せえら「………」
せえら「そう……所詮ワタクシの考えは理解してもらえませんわね。
良いですわ! ワタクシに構わずどうそお先にですわ!」
奏「せえらちゃん!」
※回想終わり
最終更新:2010年07月19日 22:29