C-7/26-2

シナリオ 7月26日(木曜日)・その2

 待つ男


真緒「なんだったんだろうなぁ……」

奏「あの後もね、凄い怒ってた。アタシにも酷いこと言ったんだよ」

真緒「そうか……」

奏「ほんとに喧嘩してないの?」

真緒「してないよ。ぼくにも原因が分からないんだ」

奏「どうしちゃったのかな」

真緒「分からないよな。ま、様子を見るしかないか」

奏「そだね」

奏「じゃ、アタシコーヒー入れてくる。
あ、センセのも入れてきてあげるから。ブラックね」

真緒「ああ、ありがと」

奏「ひひ」

結局、八十記の不機嫌の理由は分からずじまい。

なんだかんだと言って皆好意的に接してくれていたから、
突然の反発は軽いショックだ。

八十記だって、昨日までは普通にしていたのに……

莉緒「なーに落ち込んでるのよ」

真緒「あ、莉緒か」

莉緒「気安く名前を呼ばないでって言ってるでしょ」

真緒「そう言うなよ……莉緒までそんなになったらショックだよ」

莉緒「……ふ、ふん。落ち込んじゃって馬鹿じゃないの」

真緒「………」

莉緒「……もぅ」

莉緒「ほっとけばいいのよ。どうせすぐに機嫌良くなるわよ」

真緒「そうか?」

莉緒「ええ、せえらだって機嫌悪くなる時もあるわ」

真緒「そうだよな、誰だってあるもんな」

莉緒「ええ」

真緒「ありがとう莉緒。ちょっと元気でた」

莉緒「な、なにお礼言ってるのよ! アタシはべ、別に真緒くんを励まそうとか、
そんな気持ちなんてないんだから!」

真緒「あ、ああ、分かったよ」

莉緒「そ、それじゃあね」





真緒「ふぅ」

真緒「誰もこないな」

莉緒と北上が食堂を後にした後も、ぼくは一人食堂にいた。
八十記が降りてきたら話でもと思っていたけれど──

真緒「部屋に行ってみるか」

芽衣子「誰のです」

真緒「うおっ」

芽衣子「………」

真緒「き、岸岡か、ビックリした」

芽衣子「八十記さんの部屋に行かれるのですか?」

真緒「うん、昨日の事をね」

芽衣子「魔王様のことですからそうなさると思っておりました。
ですので、先ほど私が偵察に行ったのですが……」

真緒「行ったのか? 八十記はいた?」

芽衣子「いえ、おりません」

真緒「そっか、ありがとう」

芽衣子「礼には及びません。魔王様にお仕えするのが私の人生ですから」

真緒「ん、それは置いといて何かあったらよろしく頼むよ」

芽衣子「はい、それでは真緒様」

真緒「ああ」


八十記は部屋にはいない。
とすると外に出かけてるのか。

ならここで待っててもしょうがないな。
夕食の頃には帰ってるだろうし、それまで部屋で仕事しよう。

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最終更新:2010年07月19日 22:30
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