シナリオ 7月29日(日曜日)・その2
闘魂注入
※食堂、真緒無し
寮長「また朝帰りだったんですか」
奏「うん。せえらちゃんもやるよね」
寮長「………」
和「おい!」
奏「どしたのナゴミ?」
寮長「どうかしたんですか?」
和「様子が変だぜ!」
奏「誰の?」
寮長「寺井さんか岸岡さんですか?」
和「違う、あれはいつものことだ。
俺が言ってるのは先生だ」
奏「センセが?」
寮長「おかしいのですか」
和「ああ、さっき俺の所へ来たかと思えば、殴ってくれと言い出したんだ」
寮長「え?」
奏「センセと喧嘩したの?」
和「するわけないさ」
和「とにかくいきなりなんだぜ? それも真剣にだ」
寮長「ど、どうしたんでしょう」
奏「ロックだね」
和「自分は最低の教師だとも言っていたな」
寮長「何かあったんですね」
奏「せえらちゃんかな?」
和「たぶんな。で、あんまり頼むんで一発平手打ちをしてやったのさ」
寮長「あらら」
奏「えー! センセを叩いたの?」
和「ああ、あそこまで真剣に頼まれたんじゃな。
酷いと思うかもしれんが、これは拳で語り合う男の世界だと言っておこう」
奏「なんかロック!」
和「ああ、ロックだった。久しぶりに熱い時間を過ごせたよ」
寮長「………」
※真緒部屋
真緒「……うぅ」
阿部高にひっぱたいてもらったにもかかわらず、
まだモヤモヤする。
教師として人間として、ぼくは失格だ。
──待て、こういう時は逆に考えると良いらしいぞ。
そう、男として正しかったんだと!
だいたい、あんな目の前で見せられて舐めろなんて言われたらさ、
普通は興奮するだろ……常識的に考えて。
くそ、八十記め。
今まであんまり意識してなかったのにけど、
やっぱり可愛いじゃないかコンチクショウ。
真緒「うぅ、ぼくは変態じゃ……」
最終更新:2010年08月12日 00:26