シナリオ 7月29日(日曜日)・その3
スネーク
何もする気が起きず、ただ自問自答を繰り返すだけの時間。
どれくらい経っただろう。
気がつけば、夕方の五時を回っていた。
真緒「もうこんな時間……」
真緒「ハッ! 八十記が出て行く!」
今ならまだ寮にいるはずだ。
少し顔を合わせにくいが、そんな事を言ってる場合じゃない。
よし、捕まえるぞ!
※八十記部屋前
八十記の部屋の前。
野生の勘ってやつなんだろうか。
ちょうど今まさに、八十記が部屋を出てきた。
そしてコソコソと辺りを見回している。
ぼくはとっさに物陰に隠れ、様子をうかがった。
──ここはばれないように尾行するか。
※玄関
真緒「ぬぅ……」
八十記が靴を履いている。
思わず見とれ──てないない!
これはそう、見失わないように見張っているだけだ!
真緒「お、出て行ったな」
※寮敷地道
八十記の姿しか見えないけど、あのメイド長の事だ。
きっとどこかに潜んでいるだろう。
ばれないようにしないとな……
※寮敷地入り口
真緒「………」
真緒「そういや……いつだったか二人乗りしたっけ」
真緒「まるで昨日の事のようだ」
真緒「……さて」
少し先を歩いている八十記は、学園側ではなく郊外へ続く道を選んだようだ。
いったいここからどこへ行くんだろう
最終更新:2010年08月12日 00:28