シナリオ 8月2日(木曜日)・その1
summer!
※プライベートビーチ
そして──
せえら「ふふ、ここがビーチですわよ!」
真緒「おぉー! 絶景だな!」
せえら「気に入りまして?」
寮生一行プライベートビーチに到着。
美しいビーチやその周りの景色に、自然と気持ちが昂ぶってくる。
この広い土地一帯を全部八十記家が所有してるっていうんだから、
ただもう凄いとしか言えない。
真緒「さすがお嬢様だな、凄いよ」
せえら「お嬢様は嫌ですわ」
真緒「いやぁ、ほんと凄いよ」
せえら「………」
奏「ねぇ、早くホテル行こうよ」
和「また寺井さんたちが喧嘩しそうなんだ」
真緒「おっと、そうだったな」
せえら「そうですわね。行きましょう」
※コテージ前
何個あるのから数え切れない程のコテージ。
そしてその前にずらりと並ぶ八十記家のメイド。
圧巻の光景だ。
寮長「何度来ても凄いですね」
莉緒「ええ、ここは落ち着くわ。テラリオン束の間の休息ってとこかしら?」
寮長「ふふ」
芽衣子「貴様のせいで私と魔王様は羽を伸ばせないがな」
莉緒「そ、そうだったわ! 今年は魔王もいたのね!」
真緒「はいはい、ここで喋ってないで行こう」
真緒「所で八十記」
せえら「なんですの?」
真緒「コテージの割り振りはどうなってるんだ?」
せえら「ワタクシたちはあの大きなコテージですわ。センコーだけ別ですわね」
真緒「そうか、安心したよ」
芽衣子「魔王様、芽衣子が必ず行きますので」
真緒「い、いや、それは」
芽衣子「すまないが八十記さん、私の食事は魔王様の部屋に頼む」
芽衣子「いや、布団もな……」
真緒「き、岸岡ちょっと」
せえら「なに言ってますの。ダメですわ」
芽衣子「なん…だと?」
莉緒「当たり前でしょ。そんなことさせないわ!」
奏「ねぇ、早く着替えようよ」
和「ああ、泳ぎたいぜ」
せえら「カナちゃん、コテージは去年と同じですわよ」
奏「ほんと? じゃ、一番乗りで着替えてくるね!」
和「ふふ、競争だ!」
元気よく二人が走っていった。
寮長「では、私たちも」
真緒「ああ」
続いて、寮長や莉緒もコテージへ向かって行った。
せえら「ふぅ、カナちゃんたちと来ましたらほんと元気ですわね」
真緒「そうだな」
せえら「センコー」
真緒「ん?」
せえら「水着は持ってますわね?」
真緒「ああ、バッグに入れてるよ」
せえら「よろしいですわ。では、ワタクシとセンコーは先にビーチへ行きますわよ」
真緒「え? コテージに行かないのか?」
せえら「後で案内しますわ。着替えは岩陰で済まして下さいですの」
真緒「そ、そんな慌てなくてもさ」
せえら「いいえ、ダメですわ。カナちゃんたちが来る前に抜け出しますわよ!」
真緒「ま、またか」
せえら「ふふ、ほらっ」
腕を取られ走り出す。
抜け出すというか、莉緒たちから逃げるのがすっかり気に入ったようで、
ここの所二人っきりでいる事が多い気がする。
寮でならまだしも、ここまで来てやらなくても……
と思ったけど、ご機嫌な八十記を見てると、ぼくもまぁ良いかなって、
そんな風に思ってしまう。
最終更新:2010年08月12日 00:47